A列車で行こう7
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 13:27 UTC 版)
ジャンル | 経営シミュレーションゲーム |
---|---|
対応機種 | Windows |
開発元 | アートディンク |
発売元 | サイバーフロント |
バージョン | Ver1.03 Build 110 |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM ダウンロード |
発売日 | 2005年2月26日 |
必要環境 |
OS:Windows 2000/XP/Vista CPU:Pentium 4 1.3GHz メモリ:512MB以上 HDD:10GB以上 ドライブ:DVD-ROM ビデオ:DirectX9.0c対応3Dカード必須 VRAM:64MB以上 サウンド:DirectX9.0c対応 DirectX:9.0c以上 |
概要
前回のナンバリングタイトルである『A列車で行こう6』ではそれまでの経営シミュレーションから別の方向に進み、鉄道運行シミュレーションとしての色合いを強めていったが、このA列車で行こう7からは、子会社なども復活し経営シミュレーションに回帰した。ゲーム内容は『A列車で行こう4』とあまり変わっていないが、ゲーム内の時間進行速度は『A列車で行こう5』と同程度でバス、トラックの運行はなくなっている。発売直後はバグが多く、不評だったが、パッチがリリースされ現在は改善されている。
動作環境は、必須環境でも
と当時の国産ゲームとしてはかなり高めであった。ベンチマークソフトがあり、自身のパソコンでどのくらい動くかを確認できる。
ゲームの流れとしては、プレイヤーはほとんど何もない土地に鉄道を敷設し、人や資材を流通させ、子会社を建設して街を発展させていく。都市開発シミュレーションの典型である。同様の都市開発シムであるシムシティシリーズとの大きな相違は、シムシティシリーズが市長であるプレイヤーがすべての施設の建設を命じ、管理しなくてはならないのに対して、本作はプレイヤーが街に介入する手段が限られており、鉄道によって人と資材を流通させておけば街が自然と成長する点にある。
このゲームには明確な目標がなく、プレイヤーの好きなように遊ぶことができる。ただし、一応の目標として、資金が一兆円を超えると、スタッフのエンドロールが流れる。また、このゲームは経営シミュレーションであるにもかかわらず、資金の枯渇による倒産(ゲームオーバー)がない。
画面は、『A列車で行こう4』と同じようにクォータービューであるが、45度の角度から見下ろすのではなく、およそ30度ほどの角度から見下ろす形になっている。これにより、高層ビルの裏に隠れた建物など、今までは見えなかったところが見えるように改良されている。また、春夏秋冬、昼夜、天気といった自然の変化も滑らかに描かれ、建設中のクレーンの動きや道路を走る自動車などといった町の動きも細かく再現されている。自動車が1台1台見える程拡大でき、また、町全体が見える程縮小できる。列車だけが3Dで描かれ、それ以外のものはすべて2Dで描かれている疑似3Dである。
鉄道
鉄道の基本操作としては、駅を作る→線路を引く→列車を配置するという順になる。 以下のものは、「列車コマンド」「鉄道コマンド」より選択できる操作の解説である。
列車
このゲーム内では、列車は旅客、貨物の輸送手段として使われている。ゲーム内で使える列車はすべて自社保有のものとなり、ライバル社は登場しない。全部で60編成保有できる。ゲーム内に登場する列車は、JR、私鉄、ゲームオリジナル車両など全部で172種類あるが、トレインコンストラクション(後述)を使用することによって、さらに増やすことができる。車両は最高乗車率によって、
- 通勤型(最大乗車率200%)
- 高速通勤型(最大乗車率180%)
- 旅客列車(最大乗車率160%)
- 急行列車(最大乗車率140%)
- 特急列車(最大乗車率120%)
- 超特急(最大乗車率110%)
- 地下鉄(最大乗車率200%)
に分けられる。
列車は走らせると売上と経費が発生し、経費が売上を上回るとその路線は赤字ということになる。乗客が多く乗れば、売上も伸びる。特急や超特急は経費がかなりかかるため、赤字が発生しやすい。なお、地下鉄と通勤列車の経費はそれほど変わらない。
ただし、超特急はプロジェクトを完成させないと使用できない。また、貨物列車は、
に分けられる。どちらも最大積載率は100%であり、両者に差異はない(速さの違いによって分けられている)。編成は7両編成まで組むことができるが、一部の車両では制限がある。また、編成に新しく車両を追加したり(この場合追加する車両だけ車両代を払えばよい)、逆に編成から車両を減らすこともできる(この場合不要な車両を、車両代の60%で売却できる)。
列車には速度が決められており、その数値は700を1~20で割った商である(小数点以下四捨五入する)。この速度は、ゲーム内の1枡を何分で進むかをあらわす。例えば、速度100の列車の場合、100という値は700を7で割った商であるため、この列車は1枡を7分で進むと分かる。ここで注意するのは、このゲームでは時間のたち方が非常に早いということである。1枡というのは、車両の縦の長さと等しいため、およそ20mほどであるが、速度100でも20m進むのに7分かかる。ゲーム内の1分=実時間の0.2秒程度と考えておいたほうがよい。
駅
ゲーム内で使用できる駅は田舎駅、高架駅、地下駅、操車場の4種類がある。どの駅も5両編成対応、7両編成対応の2種類がある。ただし、5両編成対応駅に6両や7両の列車は停車できない。また、どの駅もホームは5番線まで作ることができる。ホームの増築もできるが、この場合、追加するホームの工事料金だけ払うという形ではなく、駅を上書きするという形になる。また、同じ種類の駅でしかホームの増築はできない。地下に設置できるのは地下駅だけ、高架線路に設置できるのは高架駅だけである。さらに、操車場では旅客の扱いはしない(旅客は降りるが運賃収入はない)。
列車のダイヤグラムは、駅ごとにするようになっており、列車ごとにダイヤを設定できる。駅では、
- 停車(ずっと止まっている)
- 1時間停車(駅に停車してから1時間後に発車する)
- 発車時刻(10分単位で発車時刻の設定ができる)
- 通過(その駅を通過する)
- 対向通過待(対向列車の通過を待つ)
- 追越待(同方向の列車の追越を待つ)
- 到着待(ほかの列車の到着を待つ)
という動作が指定できる。また、何月に、何曜日に、何番ホームに、といった指定もできる。さらに、ダイヤコンストラクション(後述)を使えばより細かな指定ができるほか、時間の経ち方が若干遅くなるが、それでも時間の経ち方が早い事には違いないため、細かにダイヤを作成しても大きな意味合いはあまり持たない。
線路
線路は、直線レール、曲線レール、斜めレール、ポイント、勾配レールといった種類がある。曲線レールは半径が3×3の固定で、斜めレールは、曲線レールを途中まで引いて、そこから延長する。ポイントは、直線レールの上を何回かクリックすることで建設できる。
ポイントの種類は、
がある。また、直線レールに直線レールを直交させることによって、90°クロッシングが建設できる。勾配レールは、階層を1段上がるのに使用するレールで、4枡で1段上がる。
線路は高さを調節でき、陸が無い部分には線路橋を設置できる。山地には線路を設置できず、トンネルは一定の条件を満たした斜面にのみ掘削可能である。
ポイントは、ターンアウト、サイディング、シングルクロス、ダブルクロスでは列車ごとに「直進」「分岐」が指定できるが、ダイヤコンストラクションを使用することによって、より細かい指定ができる。
駅前広場
駅前に置く駅ビル。小型と大型の2種類ある。「駅前広場」とあるが、設置制限はない。
資材置場
貨物列車から降ろした資材(後述)をおいておく場所。駅の南東から15枡以内の範囲で積みおろしすることができる。地下にも置ける。小型(2×2)、中型(3×3)、大型(4×4)の3種類がある。
- 1 A列車で行こう7とは
- 2 A列車で行こう7の概要
- 3 建設
- 4 取引市場
- 5 マップ
固有名詞の分類
- A列車で行こう7のページへのリンク