星の子チョビン 概要

星の子チョビン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/25 05:11 UTC 版)

概要

石森章太郎の原作により、講談社の『週刊少女フレンド』1974年14号 - 同年27号に掲載された[1]。これまでの石森の作品とは一変、ファンタジー色の強い作品となっている[1]

スタジオ・ゼロが制作した最後のテレビアニメシリーズであり[2]、渡辺プロダクションが初にして唯一、アニメ製作に関わった作品でもある[3]。同プロ所属の藍美代子が主題歌を歌い、天地真理がナレーションを担当している。

渡辺企画側が石森プロにテレビアニメとしての企画を持ち込んだ制作経緯から、漫画版については「原作権を持ったコミカライズ」という性質となっている。

あらすじ

悪党ブルンガによって妖精の星フェアリー・スターが乗っ取られ、その星の王子チョビンは母親と共に脱出する。避難途中に母と生き別れとなったチョビンだが、地球のトンカラ森にたどりつき、少女ルリの家に住むことになる。小さな体のチョビンは森の動物たちと共に、母親を見つけだし、父から託された「星のしずく」をフェアリー・スターに持ち帰り、故郷の平和を取り戻そうと、懸命にブルンガの放つ刺客に立ち向かっていく。

登場人物

チョビンとその家族

チョビン
- 白石冬美
フェアリー・スターの王子。ブルンガによって故郷を追われて地球に逃亡し、天川家に居候することとなる。鞠のような体だが実はで、脱皮して大人となる。左腕には「星のしずく」というアイテムがある。
エクレア王妃
声 - 増山江威子
チョビンの母で、フェアリー・スターの王妃。逃亡中に行方不明になる。

天川家

天川ルリ
声 - 岡本茉利
チョビンと仲良くなった地球の少女。
天川博士
声 - 八木光生
ルリの祖父。元は天文学者だったが、今は隠居生活をしている。

トンカラ森の仲間達

クマンどん
声 - 富田耕生
森のボス格であるクマ。食いしん坊で乱暴者だったが、チョビンと出会ってからは優しくなる。
チロチョン
声 - 松尾佳子
メスのモンシロチョウ。森の仲間の中では一番チョビンと仲が良い。情報収集が多い。
うさタン
声 - 山田康雄
クマンどんの子分であるウサギ
アカベエ
声 - 永井一郎
同じくクマンどんの子分である赤い親ガエル
ケロ
声 - 丸山裕子
アカベエの息子の子ガエル。アカベエの口の中に住む。なお、当初はセリフが無かったため、丸山の声が入るのはサギリが登場した後の第14話からである。
ふくろう
声 - 八奈見乗児
いつも木の枝に止まっているが、衝撃やチョビンの泣き声(物凄い強烈な音)などで枝から落ちて「地震かなァ」という(毎回そのシーンしか無い)。
サギリ
声 - 平井道子
第10話でトンカラ森にやってきたメスのサギ。気取り屋でいつも上品ぶっている。

ブルンガ一味

ブルンガ
声 - 大木民夫
一味の首領にして、宇宙一の大悪党。フェアリー・スターを滅ぼし、チョビンを追って地球に来訪した。そしてトンカラ森の山奥に基地を構え、チョビンの「星のしずく」を奪うべく、様々な悪事を企む。性格は冷酷かつ残忍。
レーダーこうもり
声 - 立壁和也(後のたてかべ和也
ブルンガの部下で、主に情報収集や陣頭指揮を担当する。目にコウモリの羽が生えているのが特徴で、目からはビームを出す。役に立たないとブルンガの右腕で握り潰される。

その他

ナレーター
声 - 天地真理
毎回タイトルクレジット部分で顔写真のみで登場し、優しい言葉で視聴者を本編へと導入する。
最終回では、チョビンとエクレアが地球を離れる時に次のナレーションで番組を締め括った。

『星の子チョビン』のお話はこれでおしまいよ。
さあ、みんなもチョビン君にさよならを言いましょう。
さよなら。
さよなら。
さよなら……。

天地の本編内でのナレーションは、これが最初で最後である。
エンディングでは、天地の名はクレジットされてない。

スタッフ

© 石森プロ・渡辺プロダクション


  1. ^ a b 「ヒーローファイル 星の子チョビン」『甦る!石ノ森ヒーローファイル』Gakken〈Gakken Mook〉、2013年9月10日、78頁。ISBN 978-4-05-610166-9 
  2. ^ この時点では、既に事実上鈴木伸一の個人事務所となっていたが、法人としては会社組織(対外的には株式会社と称していたが、登記上は有限会社)のまま存続していた。
  3. ^ 実際は子会社の「渡辺企画」(元々はPYGのメンバーのマネージメントを目的に設立された会社だった)が担当した。
  4. ^ 北海道新聞』(縮刷版) 1974年(昭和49年)4月 - 9月、テレビ欄。
  5. ^ 河北新報』1974年8月2日 - 8月30日付朝刊、テレビ欄。
  6. ^ a b c 福島民報』1974年4月5日 - 9月27日付朝刊、テレビ欄。
  7. ^ 北日本新聞』1974年4月19日付朝刊、テレビ欄。
  8. ^ 『北日本新聞』1976年1月19日 - 1月23日付朝刊、テレビ欄。
  9. ^ 『河北新報』1975年1月1日付朝刊、テレビ欄。
  10. ^ 『河北新報』1975年9月2日 - 9月30日付朝刊、テレビ欄。
  11. ^ 『北日本新聞』1981年10月2日- 11月16日付朝刊、テレビ欄。
  12. ^ 石ノ森章太郎原作のTVドラマなど、吾妻ひでおのコミカライズ集めた作品集 - コミックナタリー”. ナタリー (2015年11月11日). 2018年3月22日閲覧。






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