天国に一番近い男 MONOカンパニー編

天国に一番近い男

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 01:29 UTC 版)

MONOカンパニー編

内容(MONOカンパニー編)

上京したはいいが、大学受験の失敗から勉強を諦めて就職もせずその日暮らしの投げやりな毎日を送っていた主人公・甘粕四郎。何もかもを諦めて実家に帰ろうとした四郎のもとに、「天使」を名乗る男・天童世死見が現れ、四郎に「命題」をクリアできなければ死ぬと宣告する。親友・中津川麻人の紹介で通販会社「MONOカンパニー」に就職した四郎は、天童や会社の同僚とともに数々の命題を乗り越えてゆく。一生懸命生きるとはどういうことかをコメディータッチで描く、甘粕四郎の成長劇。全11回、平均視聴率13.4%。番組終了後、スペシャルが2回放送された。

キャスト(MONOカンパニー編)

主要人物(MONOカンパニー編)

甘粕 四郎〈21 → 23〉
演 - 松岡昌宏
本作品の主人公。何をやってもうまくいかず投げやりになるダメな男。1977年12月23日生、福岡県福岡市博多区出身。福岡から上京し、兄三人は東大に合格し、卒業後もエリートコースを進んだのに対して、自分は二浪しても大学に受かることさえできず、勉強も放棄して「どうせ」を口癖にしながら投げやりな生活を送っていたところ、突如天童が現れるとともにクリアできなければ即死の命題を毎週課されていくことになる。最初は命題を信じていなかったが、麻人の仲介でMONOカンパニーにアルバイトを経て入社し、命題をクリアしていくことで徐々にコンプレックスを克服していく。
浪人生活時代に道でよくすれちがっていた小春に猛烈に惚れており、サトルという恋人がいることがわかった後も小春のことを純粋に想い続けている。また、母子家庭で育ったことから片親の環境には強い同情を覚えている。
鮫島にのび太呼ばわりされるほど間が悪くドジな面が強いが潜在能力は優れており、運動神経も意外に高い(本人曰く「福岡のスケートボード大会で優勝したことがある」らしい)。都内の安アパートで一人暮らししており、「ゴロー」という亀を飼っている。『さらば天国に一番近い男』ではマンションに引っ越している。パフェが好物。
最終回ではある理由から殺し屋のリー・ライチェンに狙われる羽目になり、巻き込まれたMONOカンパニーの社員たちを助けるべく奮闘するも、最後はリーの仕掛けた爆弾で爆殺されそうになる。しかし天童に爆弾を奪われ、最後の命題である「天童にさよならを言う」を果たしたことで生き永らえる。その後、自分以外から天童の記憶が消えていることにショックを受けるが、初対面時に彼に渡された「天使」と書かれた名刺が残っていたことで、天童が確かに存在していたことを確信して安堵する。同時に、天童が冒険家の椎名大輔の体を借りていたことを知ることになる。
『炎の命がけドラマスペシャル』では充実した日々を送りつつもどこか満たされないものを感じていた。再び地上に降り立った天童と再会を果たし、半ば天童への協力を強制する手段として新たな命題を与えられるが、それを退屈な日常への刺激だと喜んでいた。しかし天童と共に君島ヒカルの更生に当たるうちに、自分の間違いにも気付いていく。ラストでは天童によって天童との関係に関する記憶を消された。
『さらば天国に一番近い男』ではその影響で「今の生活を守ろうとするあまり変化を恐れる」という以前のようなダメ男に戻ってしまう。春原隆の結婚式会場で天童と偶然再会し、即座に天童との関係を思い出すも再起することがないまま絶体絶命の危機に追いやられるが、天童の言葉で遂に全てを思い出して再起。蟠りのあった母とも和解し、密かに与えられていた隠し命題である「命題を無視する」をクリアしたことでコンプレックスを再度克服し、ラストで小春と結婚。そして、新しく設立するMONOカンパニーアメリカ支社の責任者に就任することになった。
天童 世死見〈年齢不詳〉
演 - 陣内孝則
天使を名乗る謎の男。服装の上から下、時につけるネクタイまで全て黒という風貌に加え、ひょうきんかつノリの軽い性格で、四郎の前では下ネタも厭わない。時たま若干ながら空間跳躍能力や予知能力、人の過去を当てる能力、記憶操作らしきものを見せるが、特に目を見張るような超能力が使えるわけではなく天使らしいところはほとんどない。第1話では「大人のドラえもん」を自称している。
天から四郎に課せられる命題を無事にクリアさせるため、四郎の家に勝手に押しかけて同居し始める。会社などでは四郎の伯父、四郎の親戚の前では四郎の上司(専務や副社長など)ということにして通している。社員でもないのに毎度MONOカンパニーに押しかけているが早々に溶け込んでおり、社の行事にも当然のように参加している。「天使は人を愛してはいけない」という決まりであるにもかかわらず天現寺るりに一目惚れしてしまい、自身の立場との狭間で葛藤している。
名前はテレビで偶然見た天童よしみをもじって自分で付けた(一応「の中のつめる」と理由付けしている)。MONOカンパニーの社員たちや天現寺あいからは「昔の二枚目」とも形容される。
最終回ではリーの爆弾を四郎から奪って身代わりとなり、リーにその爆弾を投げつけて共に爆発に消える。同時に四郎以外の記憶からも消滅した。その後、冒険家・椎名大輔という人物の体を借りていた天使であることが判明し、元の体の持ち主である椎名は健常なまま家族の元へ帰った。
『炎の命がけドラマスペシャル』では君島ヒカルに命題を与えるべく、再び椎名の体を借りて地上に降り立つ(天童曰く、「また冒険に行って行方不明になったから俺が助けた」)。しかしヒカルに手を焼いたために、嘗ての担当であった四郎に協力を求めた。本編最終回では四郎以外の記憶を消していたが、天童と会うと即座に思い出す仕組みだったらしく以前通りの人間関係を築いていた。ラストでは四郎を含めた全員の記憶を消した。
『さらば天国に一番近い男』では春原隆の結婚式会場に忍び込んでいたところを四郎と偶然再会(四郎たちの記憶も同時に戻った)するが、持っていた命題の紙を四郎に見られたことと、四郎が春原の脅迫を受けたことで事態が混迷し、全てを丸く収めるために奔走する羽目になる。実は四郎ではなく春原に命題を与えるのが目的であり、四郎の件は完全なアクシデントであった。結果的に最後は四郎と春原にそれぞれ命題を達成させ、四郎と小春の結婚式を見届けた後、次の担当者である隠岐之島和也の元へ向かった。
露崎 小春〈20〉
演 - 奥菜恵
MONOカンパニーの社長秘書。芯が強く、多少のことでくじけない。サトルと付き合っていることもあり、当初は四郎を変質者と誤解していたため、新入社員として入ってきた四郎のことを快く思っていなかったが、命題や会社生活に努力する四郎を見て段々と心惹かれていく。
『さらば天国に一番近い男』のラストで晴れて四郎と結婚することになった。
中津川 麻人〈22〉
演 - 池内博之
四郎の親友でMONOカンパニーの社員。東京に来たが何もかもうまくいかず途方に暮れていた四郎に、麻人が声を掛ける形で知り合った。怠惰な生活を送る四郎に気をもんでいたが、天童に相談されMONOカンパニーに四郎を紹介する。四郎のことを大変気にしていて、時には親友の域に留まらない感情を抱く。四郎を嵌めようとしたサトルと殴り合いを繰り広げたこともある。
結城 サトル〈21〉
演 - 窪塚洋介
結城社長の一人息子の御曹司。名門大学卒のエリートで、周囲にも温厚な青年として通っているが、付き合っている小春の気持ちが四郎に揺れ始めているのに気がつき、あの手この手の陰険な工作によって四郎を陥れようとする。しかし会社の一員として四郎たちと一緒に行動するうち、改心して四郎への態度も変わっていく。最終的に四郎を本当の友達と認識するようになり、小春の背中を押して身を引く。水泳の高校生記録を保持していた。「金太郎」、「柴田」、「真山」と呼ばれる人物と仲がいいらしい。
『さらば天国に一番近い男』では小春に別れを告げた四郎に小春への気持ちを思い出させるべく(実際は命題のために仕方なく別れた)、小春との偽の結婚式を行う。
鮫島 春樹〈27〉
演 - 袴田吉彦
MONOカンパニーの主任。口が悪く、部下に手をあげることも少なくない上、しょっちゅうヘタクソな歌を無理やり他人に聞かせるのでジャイアンと陰であだ名されるほどだが、社員としての能力は確かで大事の際は部下を気遣うことも少なくない。気を抜いたり興奮すると出身の栃木なまりが出るのを気にしていて、田舎者呼ばわりされると激怒する。作中では「傷だらけのローラ」「ギンギラギンにさりげなく」「HOT LIMIT」「人生しみじみ…」など数々の歌を披露するが、いずれも音程を大きく外しており、聴いた人間は(最終回に登場した朝倉南を除いて)全員が苦しんでいる。最終回のエピローグでは田舎者と音痴を自認するほど穏やかな性格になっていたが、スペシャルではまた元に戻っていた。
瀬戸口 克陽〈27〉
演 - 山本密
MONOカンパニーの商品開発部の社員。「○○ブームが来ると思って」と、需要のいまいち見えない開発商品を毎回社内で見せびらかしては鮫島の暴力で突っ込まれるのが定番。しかし、結果的に開発商品はどれも四郎にとって重要な役割を果たすことになり、四郎の命を救う切り札となることも少なくない(ただし、第2話では開発商品の所為で四郎は命を落としかけた)。宴会の抽選会の景品として持ってきた「ヘボラスネーク」という毒ヘビに小春が咬まれた際には、誰よりも心配していた。第8話でラムのコスプレ[注 2]をした影響か、「○○だっちゃ」と発言することもあった。
なお、名前はTBSのプロデューサーである瀬戸口克陽と同名である。
大和田 政雄〈42〉
演 - 渡辺いっけい
MONOカンパニーの課長。家庭、会社ともに人望があまりないようで、よく金欠になり、部下に「一瞬貸して」と金をせびる小物。実際にも偉ぶっている割に全く頼りにならず、会社のパソコンを使ってゲームで遊んだりと勤務態度もいまいち真面目でない部分が垣間見える。それでも出世欲は強く、結城社長やサトルにゴマをすり続けているが、陰で結城社長の悪口を言っていることがバレていることもあってほとんど相手にされていない。しかしその出世欲が驚くべき爆発力を見せることもある。時と場所によって言葉や態度が一気に急変する。また、髭はないのによく「ちょび髭」と人にからかわれる。
結城 純一〈60〉
演 - 北村総一朗
MONOカンパニーの代表取締役社長。サトルの父親。部下たちを騙して愛人隠しの手伝いをさせたり、意地を張って勝手に契約の権利を賭けた社員同士の対決を取りまとめてきたりするなど、何かとはた迷惑。マイクを握るといちいち自分の半生を語る癖がある。実は高校を卒業していない。「ルパン」と聞くとルパン三世ではなくアルセーヌ・ルパンを思い浮かべる派で、四郎たちがルパン三世に扮して選挙PRを行おうとした際には一人だけアルセーヌ・ルパンの格好で来てしまい、社員はおろかサトルにまでドン引きされた。
天現寺 るり〈33〉
演 - 松本孝美
MONOカンパニーの取引先のである会社「天現寺鞄店」の社長。会社とはいえ夫を亡くして一人で切り盛りしているため、納期に間に合わず取引を中止させられそうになっていたところを、四郎に助けられその後も交流を続ける。怒ったことがほとんどないという温厚な性格で、人を疑うことを知らない。実は関西人。
天童に想いを寄せられているが、そのために天童に「るりに殴られなければ四郎が死亡」という命題が課せられることになる。信じていた吉永に裏切られたことでショックを受けている中、最後に想いを伝えようとした天童に告白を受けるも、これを引っ叩いたことで結果的に命題は達成された(ただし、天童が天使の規則を破ったことで命題が一つ追加された)。直後にやや気まずい空気はあったものの、以降も天童と変わらず接している。
『炎の命がけドラマスペシャル』では再婚しており、天童を愕然とさせた。
天現寺 あい〈5〉
演 - 新穂えりか
るりの娘。優しくしてもらっている四郎のことを好いているが、天童のことはあまり好いていないようだ。
沢口 真希〈21〉
演 - 星川なぎね
前田 竜太郎〈22〉
演 - 京極孝仁
宮本 椿〈20〉
演 - 東野佑美
上記3人はMONOホンマガジンの社員。

ゲスト(MONOカンパニー編)

MONOカンパニー編(1999年)
第1話(MONOカンパニー編)
権藤 元
演 - 笑福亭鶴瓶(友情出演)
MONOカンパニーの取引先の人間。四郎が強引にタクシーに乗ったせいで約束の時間に遅れ、社運の掛かった取引に失敗してしまい、MONOカンパニーの屋上から飛び降り自殺を図る。四郎の説得を受け、しかしその四郎の方が転落し、天童に「お前なんか(自分の担当外だから)生きても死んでもどっちでもいい」と言い放たれたことで自殺する気が失せる。
宗教勧誘員
演 - 坂本昌行V6
宗教勧誘員
演 - 長野博(V6)
学校へ行こう!』からのゲスト出演。街角で四郎に「あなたは今幸せですか?」と声をかける。
ニュースキャスター
演 - 安住紳一郎TBSアナウンサー
テレビで航空機事故のニュースを伝えた。
第2話(MONOカンパニー編)
結城 満江 
演 - 不明(第3話)
結城社長の妻でサトルの母親。イチモツグループ会長の娘であり、婿養子となったことで現在の地位を得ている結城社長は頭が上がらない。
轟 敏雄
演 - 近藤芳正(第8話)
宅配便運送業者「トナミ運輸」のトラック運転手。配送物に結城社長の愛人宛ての荷物が混じっていたことから、四郎たちに追いまわされる羽目となる。しかし本来なら話を聞けばすぐに解決する状況だったが、彼自身が同僚と「どちらが先に配送を終えるか」で賭けをしていたため、四郎たちを同僚が雇った妨害だと勘違いして事態をややこしくしていた。熊の着ぐるみを着た四郎に荷台に乗り込まれたことで思い込みを強め、余計に荷物を手放さなくなったが、最後は四郎との取っ組み合いの末に荷物を奪われる。
第8話では脇見運転をしてしまい、誤って一郎の選挙事務所に突っ込んでしまう事故を起こしてしまった。
第3話(MONOカンパニー編)
結城 節子
演 - 風見章子
結城社長夫人である満江の母親。認知症が進んでおり、故人となった夫の名前を呼び続ける。
龍崎
演 - 藤村俊二
四郎が捕まった留置所で偶然一緒になった帝国音大の教授。四郎にピアノの手ほどきをする。
サトルが仕掛けた男
演 - 玉木宏
サトルが呼び出した四郎に暴行を加えた。
警察官
演 - 鈴木正幸
第4話(MONOカンパニー編)
植木 さとし
演 - 斉藤洋介
小さな印刷工場の社長。悪徳業者に騙されて大量の在庫商品と負債を抱え込んでしまい、MONOカンパニーに助けを求めてくる。しかし、調子に乗っていた四郎に約束をすっかり無視されてしまったことに怒り狂い、MONOカンパニーの社員たちを人質に取った強盗となる。
実はMONOカンパニーの面々はお高く止まった四郎を懲らしめるためにドッキリパーティーを仕掛けており、雇った犯人役も同じ「植木」だったために人違いが起き、彼の強盗は社員たちにはずっと演技だと思われていた。最後は四郎を殺そうとしたが麻人の演技に騙され、さらに社員たちがドッキリを明かしたために呆然としていたところに本物の犯人役である植木が現れたことで逃走した。
大木凡人
本人役。「凡ちゃんの街角クイズ1999」の司会者として、街頭でクイズ番組の生放送をしていた。
植木
演 - 正名僕蔵
「劇団ハロホロ」の劇団員。四郎へのドッキリパーティーの犯人役としてMONOカンパニーに呼ばれたが、遅刻してしまった結果人違いを引き起こしてしまう。
第5話(MONOカンパニー編)
森岡
演 - モト冬樹
大和田が紹介してくれた「ジャパンテレビ」の局員。四郎たちに天童よしみとの連絡を取ってくれるが、いまいち頼りにならない。
スナックさつきのママ
演 - 中山麻里
森岡が行っているスナックのママ。森岡の頼みで、四郎たちは「別れたい」という伝言をしに向かう。
紅鮭組組長
演 - 六平直政
紅鮭組組員
演 - ポカスカジャン
スナックさつきのママから届け物を頼まれた四郎たちが向かった暴力団。組長は天童よしみの大ファン。四郎達を敵組織の構成員と誤解し、麻人を人質に取って四郎に天童よしみのサインを貰って来るように強要する。しかし麻人は天童によって救出され、最後は組員総出で四郎を車で追いかけるも、パトカーに突っ込んで大事故を起こしてしまう。その後は警察に連行されるが、四郎に天童よしみのサインを手渡され、満足気に逮捕されていった。
鈴木その子
本人役。TBSの楽屋にいた鈴木その子その人。四郎が天童よしみのものと間違えて入った楽屋に居た。
天童よしみ(特別出演)
本人役。芸能人の天童よしみその人。四郎たちは、MONOカンパニーの取引のためサインを貰いにいくことになる。
第6話(MONOカンパニー編)
露崎 茂雄
演 - 岡本信人
小春の父親で、静岡で旅館を経営している。娘に早く結婚してもらおうと小春に縁談話を持ちかけるため東京にやって来た。四郎が彼氏役として紹介されることで見合いをやめさせようとしたが、その四郎を小春の恋人だと信じ込んでしまい、MONOカンパニーに挨拶にまで来てしまった。最終的に全てを打ち明けられ、小春の本心を聞いたことで理解を示すも四郎のことは本当に見込んでおり、「惜しかった」と口にした。糖尿病持ちだが、四郎と同じくパフェが好物。
三川 里子
演 - 渡辺絵里子
三川商事の社長娘で、結城社長がセッティングしたサトルの見合い相手。見合いを嫌がったサトルに「自分に成りすまして断ってきてほしい」と頼まれた四郎と会う。しかしその場所が小春の父と会う予定のサンルートプラザ東京だったため、四郎は悟られないように同時に二人の相手をしなければならなくなる。四郎のことを本気で好きになってしまい、後に誤解は解けたものの、サトルの嘘でクビにされかけた四郎を父に掛け合って助けた。
吉永 明
演 - 升毅
天現寺るりの夫の大学時代の先輩。夫を亡くしたるりにプロポーズした。人当たりの良い人物のようだが、本性はるりに借金の肩代わりをさせようと目論む卑劣漢。事が露見した後も悪びれず、また別の保証人を探すと言い放ったことで天童に殴られ、「お前みたいな奴を生かしておくなんて、神様は何を考えてるんだ」とまで言わしめた。
取立屋
演 - 元木行哉
ローン会社「極楽ローン」の取り立て屋。吉永に借金の催促をしている。
第7話(MONOカンパニー編)
服部 路雄
演 - 稲川淳二
健康器具の販売会社「リラックス21」の代表取締役社長。
アナウンサー
演 - 鈴木史朗
対談番組「ザ・ビッグ対談」の司会者。
皇 大作
演 - 峰岸徹
MONOカンパニーのライバル企業である「通販キング」の代表取締役社長。彼の言葉に結城社長が見栄から出た嘘で返したため、リラックス21との契約権を賭けた通販キングとMONOカンパニーの柔道対決を行う羽目になる。
しかし自身は誠実な人物であり、勝負後には「ルールを破ってすまなかった」とMONOカンパニー側に謝罪し、非行に及んだ息子に背負い投げを喰らわせた。
皇 大
演 - 忍成修吾
皇社長の息子。同じ御曹司であるサトルを挑発する。柔道の腕は確かだが質の悪いナンパ師でもあり、柔道対決の前日に小春を拉致するという暴挙に及び、助けに来た四郎に凄惨な暴行を加えた。柔道対決当日はサトルと当たるも、あっさり勝利し、彼を嘲笑し続けた。しかし最終的に勝負はMONOカンパニー側が勝利し、最後は悪事を見抜いた父に投げ飛ばされ、情けなく泣いた。
実況アナウンサー
演 - 初田啓介(TBSアナウンサー)
「ザ・ビッグ対談」内のコーナー「ザ・対決!」の実況者。
第8話(MONOカンパニー編)
甘粕 一郎
演 - 佐々木蔵之介
甘粕家の長男。政治家秘書をしていたが、衆議院議員総選挙に立候補することになった。七海社長との付き合いがある。二郎、三郎と違って四郎にも好意的に接する。しかし本性は冷酷で、当選のために裏で賄賂や詐欺、強請に手を染めている。最後は七海に裏切られたことで全てを失い、ずっと見下して来た四郎に言い負かされて改心し、二郎、三郎と共に自首する。『さらば天国に一番近い男』での台詞によると、出所後は兄弟三人でラーメン屋を始め、繁盛しているとのこと。また、いずれ店は二郎と三郎に任せて自身は実家の食堂を継ぐつもりらしい。
甘粕 二郎
演 - デビット伊東
甘粕家の次男。弁護士で、七海社長の担当弁護士でもある。四郎には冷淡に接する。昔は体は弱かったらしいが、数年前からヨットで鍛えている。一郎、三郎と共に汚職に手を染めているが最後は改心し、自首する。
甘粕 三郎
演 - 橋爪浩一
甘粕家の三男。如月私立病院に勤める医師で、七海社長の担当医でもある。二郎と同じく四郎には冷たい。一郎、二郎共々汚職に手を染めているが最後は改心し、自首する。
七海 仁
演 - 温水洋一
不動産会社の社長。MONOカンパニーの商品によって怪我を負ったと会社を訴えてきた。実は詐欺のための嘘であったが、本人は一郎たちの人使いの荒さに辟易しており、やがて裏切って行方をくらます。
馬場
演 - 南原宏治
建設会社の社長で、一郎の後援会長。
おちまさと
演 - 越智真人
選挙ポスターに映っていた候補者。
女性警察官
演 - 中島陽子
パトカーの無線を勝手に使う天童を追いかける。
第9話(MONOカンパニー編)
弥生
演 - 山崎一
緊急指定病院である弥生総合病院の院長。四郎たちに血清を取ってくるよう求める。
看護婦
演 - はしのえみ
弥生総合病院の看護婦。
黒沢 恵介
演 - 天本英世
学者で黒沢爬虫類研究所の所長。ヘボラスネークの血清を所持している。
小津 健二
演 - 山田五郎
毒グモの研究者。
仲居
演 - 雨宮朋絵
宴会会場の仲居。
デビット
演 - サムエル・ポップ(最終話)
米国空軍基地の黒田駐屯所で出会った米兵。四郎たちの事情を知ると協力を申し出、彼らをヘリに乗せた。
最終回でも四郎たちと偶然再会し、再び協力する。本人曰く「俺は出来ないことは引き受けない」。
第10話(MONOカンパニー編)
斉木 勤
演 - 山西惇
四郎が現金を預けている銀行の職員。
織田 和則
演 - 不破万作
警視庁の刑事。甘粕四郎についての情報聴取のためMONOカンパニーに現れた。
おばちゃん
演 - 青木和代
銀行の客。
ニュースキャスター
演 - 小笠原亘(TBSアナウンサー)
テレビで甘粕四郎殺害事件について伝えた。
リー・ライチェン
演 - 岡本健一(最終話)
香港から来た雇われの殺し屋。ターゲットである「甘粕四郎」という名前の人間を片っ端から殺していた。
最終回では前話の事件で殺し屋のキャリアに傷をつけられた腹いせに四郎を脅迫。一億円を要求したり、MONOカンパニーの社員旅行のバスに爆弾を仕掛けるなどで四郎を追い詰めていく。最後は卑劣な罠で四郎に爆弾を握らせるが、それを天童が奪ったことで失敗。直後、背後に空間転移した天童に爆弾を投げつけられ、爆死した。
最終話(MONOカンパニー編)
朝倉 南
演 - 徳武利奈
一行が社員旅行で搭乗したバスのバスガイド。鮫島の歌に惚れる。エピローグでは鮫島を追いかけてMONOカンパニーまで来たほどだったが、『炎の命がけドラマスペシャル』によると結局最後は鮫島を振ったらしい。
椎名 京子
演 - 芳本美代子
冒険家・椎名大輔の妻。
椎名 大輔
演 - 陣内孝則(二役)
天童が体を借りていた冒険家。天童が去った後、突然と姿を現し家族の元へと帰ってきた。何かしらの理由で記憶を失っており、記憶喪失前の当時の状況の記憶をほとんど覚えていない。天童曰く「二枚目で居心地のいい体」。『炎の命がけドラマスペシャル』ではまた海へ冒険に渡ったことが天童の口から語られており、危機に陥ったところを再び天童に乗り移られたらしい。『さらば天国に一番近い男』では体を借りることについては特に触れられておらず、そのまま教師編へと繋がって行くが、その理由は教師編最終回で明かされる。
天国に一番近い男 炎の命がけスペシャル(1999年)
君島 ヒカル
演 - 深田恭子
天童に命題を与えられた女子高校生。援助交際を装って相手から金銭を奪う行為を繰り返している。嘗ては水泳のオリンピック候補であったが、両親を海の事故で失って以来は水恐怖症となっていた。さらには父親を助けられなかったとして腹違いの姉たちに召使も同然の扱いを受けている。その境遇から、嘗ての四郎のような投げやりな性格になっており、口癖も以前の四郎同様「どうせ」。それゆえに天童に命題を与えられるが、その天童を引っ叩いて追い返したため、彼に協力を求められた四郎とも知り合う。当初は四郎も相手にしなかったが、「乗らない方がいい」と忠告されたバスが大事故を起こしたことで怖くなり、ひとまず彼らの元に身を寄せるようになる。その後、MONOカンパニーの面々と過ごすうちに徐々に人間的に成長していき、最後はトラウマを乗り越え、姉たちとも和解したことで「本当の笑顔を取り戻す」の命題もクリアした。
君島 春子
演 - 武田久美子
ヒカルの腹違いの姉で、君島家長女。「通販レディース」の社長。父の死の遠因となったヒカルに辛く当たっている。マイクロプラネット社との契約権を賭け、今度は水泳対決でMONOカンパニーと勝負することになる。勝負は通販レディース側の勝利だったものの、最後はヒカルを説得する四郎の言葉を聞くうちに自分の過ちを省み、ヒカルに今までのことを謝罪して和解した。同時にマイクロプラネット社との契約権はMONOカンパニーに譲った。
君島 夏子
演 - 中村綾
君島家次女。「通販レディース」の専務。鮫島たちをたらし込んで妨害したりと、目的のためなら手段を選ばない。最終的にヒカルと和解するも、春子がヒカルに謝るまで自分たちの過ちを省みる様子は無かった。
君島 秋子
演 - 沢木涼子
君島家三女。「通販レディース」の常務。
レオナルド・リック
演 - セイン・カミュ
「マイクロプラネット社」の代表取締役社長。
アナウンサー
演 - 朝岡聡
さらば天国に一番近い男(2000年)
春原 隆
演 - いしだ壱成
ノーベル賞候補とも言われる原子物理学の若き天才教授。ふとした偶然から四郎が交渉に成功し、MONOカンパニーの商品に推薦文を書いて販売に貢献した。著書を読んで感動した四郎は、春原を強く尊敬している。しかし結婚式当日に婚約者の愛子に失踪され、さらにある誤解から四郎を恨んで暴走し、事件を起こす。母に強く束縛された身ゆえに精神的な稚拙さを抱えており、天童に命題を与えられるはずだった。
様々な手を使って四郎を追い詰めていくが、やがて黒幕が誰か気づいた四郎に逆に問い詰められて本性を表し、母に責任を擦りつけた。しかし四郎に激しく叱責されたことで改心し、自分が仕掛けた爆弾を解体するために四郎、天童と共に設置場所に向かう。事件後は四郎が真相を伏せたことで咎められなかったが、自身は罪を償うことと、その後で愛子を迎えに行く決意を語った(母の手を離れたことで命題もクリアした)。
春原 清子
演 - 松原智恵子
春原の母親。非常に厳格で、息子である隆のことを強く束縛している。それゆえに子連れの離婚経験者である愛子と隆が結婚することが許せず、結婚式当日に彼女が失踪するように仕向けてしまった。やがてそれが事件に繋がったことと、自分が息子を束縛していたことを知り、反省する。
甘粕 夜子
演 - 中尾ミエ
四郎たち四兄弟を女手ひとつで育ててきた甘粕家の母親。福岡の実家で「甘粕食堂」を経営している。実家を訪れた四郎に当初はどこかそっけない態度が目立ったが、地上げ屋の件を経て和解し、息子の背中を押した。
加藤 愛子
演 - 相田翔子
春原の婚約者。結婚式の当日に突如失踪してしまった。
地上げ屋

スタッフ(MONOカンパニー編)

放送日程(MONOカンパニー編)

MONOカンパニー編

各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率
第1話 1999年1月08日 お前は今日死ぬ! 生野慈朗 14.3%
第2話 1月15日 キスしないと死ぬ 12.2%
第3話 1月22日 抱かれないと死ぬ 片山修 12.8%
第4話 1月29日 泣かないと死ぬ! 13.9%
第5話 2月05日 約束破ると死ぬ! 戸高正啓 13.9%
第6話 2月12日 殴られないと死ぬ 12.4%
第7話 2月19日 命がけ! 炎の対決 石井康晴 12.8%
第8話 2月26日 仁義なき兄弟戦争 片山修 12.9%
第9話 3月05日 中継! 愛の救出大作戦 戸高正啓 13.3%
第10話 3月12日 史上最強の敵登場 片山修 14.5%
最終話 3月19日 地上最期のお別れ 戸高正啓 14.2%
平均視聴率 13.4%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)

スペシャル

放送日 サブタイトル 演出 視聴率
1999年09月24日 天国に一番近い男 炎の命がけドラマスペシャル
これが出来なきゃ即死亡! 大スペクタクル! 大どんでん返し! 熱き涙の120分!
後ろ向きの人生よ、さようなら! 今世紀最後にして最大の命題が降って来る!
片山修 19.2%
2000年12月29日 さらば天国に一番近い男
天国に一番近い男VS太陽を盗んだ男
"東京を救えなかったら即死亡!"
世紀末恐怖の大王が降って来た! 史上最強の大決戦スペシャル!!
11.3%
  • SP2のタイトルにある「太陽を盗んだ男」はこの原子爆弾を製造する青年を指しており、1979年公開の同名の映画に由来する。
  • SP2の最後は教師編に繋がる形で終了する。本編の最後では教師編の主役となる隠岐之島和也が登場し、天童が「4月ね!」と翌年4月からの新シリーズの予告めいた一言を発した。

各話別命題一覧(MONOカンパニー編)

各話 放送日 命題
第1話 1999年1月08日 「1999年1月8日午後1時30分までに心の底から本当に生きたいと願うことができなければ即死亡」
第2話 1月15日 「1999年1月15日午前10時30分までに露崎小春とキスできなかったら即死亡」
第3話 1月22日 「1999年1月22日午後3時までに年上の人に抱きしめられて『ありがとう』と言われなかったら即死亡」
第4話 1月29日 「1999年1月29日午後6時までに本当の涙を流せなかったら即死亡」
第5話 2月05日 「1999年2月5日午後4時30分までに一番大事な約束を守れなかったら即死亡」
第6話 2月12日 「1999年2月12日午後7時までに天童世死見が天現寺るりに殴られなかったら甘粕四郎が即死亡」
第7話 2月19日 「1999年2月19日午前9時30分までに一回でもルールを守らなかったら即死亡」
「1999年2月19日午前9時30分までに男とキスしなかったら即死亡」(追加命題)
第8話 2月26日 「1999年2月26日午後7時30分までに兄貴3人に勝てなかったら即死亡」
第9話 3月05日 「1999年3月5日午後9時50分までに一つでも間違った選択をしたら即死亡」
第10話 3月12日 「1999年3月12日午前10時までに他人を改心させないと即死亡」
最終話 3月19日 「1999年3月19日午後2時までに天童に『さよなら』が言えなかったら即死亡」
天国に一番近い男
炎の命がけドラマスペシャル
(スペシャル1)
1999年09月24日 「君島ヒカル、9月24日午前11時までに本当の笑顔を取り戻せなかったら即死亡」(ヒカルへの命題)
「9月24日午前11時までに君島ヒカルが本当の笑顔を取り戻さなかったら甘粕四郎も即死亡」(四郎への命題)
「甘粕四郎、9月24日午前11時までに命題の本当の意味が分からなければ即死亡」(四郎への真の命題[注 3]
さらば天国に一番近い男
(スペシャル2)
2000年12月29日 「2001年1月1日月曜日午前0時までに最愛の人と別れられなかったら即死亡」(四郎の命題[注 4]
「2001年1月1日月曜日午前0時までに命題を無視できなかったら即死亡」[注 5]

注釈

  1. ^ 命題の指定日は制作元のTBSでの放送日と同じ日である。MONOカンパニー編の第9話にいたっては放送開始から命題の期限までの時間がリアルタイムとリンクしており、オープニングやCMを跨いだ分もしっかり同じ時間だけ進んでいる。
  2. ^ 本人曰く「フィギュアブーム」としてサンプルを取り寄せたつもりだが、なぜかコスプレ衣装が届いた。
  3. ^ 四郎に対する「君島ヒカルが~」の命題は天童の作った偽物。
  4. ^ ではなく、実際は春原への命題であったことがラストで明かされる。
  5. ^ 春原の命題を勝手に自分の物と思い込んだ四郎への隠し命題であることがラストで明かされる。この時、担当人物の課せられる命題の書かれた手紙の封筒の色が通常は白色であるのに対し、四郎のように他人の命題を見た者に課せられる別の命題の書かれた手紙の封筒の色は黒色となっている。
  6. ^ 第6話で天童が和也に対し「お前も『どうせ』が口癖なんだな」や「俺の前の担当者」などという、MONOカンパニー編の四郎の存在を仄めかす発言がある。さらに最終回終盤では、天童をよく知る男が和也に天童のことについて語る際、天童がこれまで担当してきた人物として、四郎・君島ヒカル・春原隆・和也の名前を出すところがある。
  7. ^ 第6話まで「越智真人」と表記。

出典



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