南中野
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/24 15:51 UTC 版)
地理
さいたま市見沼区東部の主に大宮台地上に位置され、南北に長い区域を擁する。地区の東部を見沼の低地から延びる開析谷が台地に向かって深く入り込み東新井地区となっている。南側から西・北側にかけて中川や南中丸、およびその飛地と隣接する。全域が市街化区域[4]で、地区の東部を中心に住宅地が多くあり[5]、田畑や雑木林も混在する。生産緑地地区も地内に見られるが、周辺地区と比較すると少ない[4]。地区の東部にニヶ所、北東部に一ヶ所、北西部に一ヶ所の飛地がある。
縄文時代早期の縄文遺跡である南中野遺跡が地区内にある[5]。
地価
- 所在及び地番:大字南中野字新田1184-4
- 価格:120,000円/m2
- 利用現況:住宅
- 2005年(平成17年)1月1日現在[6]
歴史
もとは江戸期より存在した武蔵国足立郡南部領に属する中野村であった[5]。村高は正保年間の『武蔵田園簿』では70石余(田11石余、畑59石余)、『元禄郷帳』や『天保郷帳』では70石余であった[5]。助郷は日光御成街道大門宿に出役していたが、享保・寛保・宝暦年間は中山道大宮宿にも出役していた[5]。化政期の戸数は40軒で、村の規模は東西3町、南北5町余であった[5]。長芋や柿渋の産地で村の特産品であった[7]
- はじめは旗本青木氏の知行(旗本領)で、以降変遷無し[5]。なお、検地が行われていたかどうかは不詳である。
- 1828年(文政11年)より大門宿寄場34か村組合に所属[5]。
- 幕末時点では足立郡中野村であった。明治初年の『旧高旧領取調帳』の記載によると、知行は旗本青木五十五郎であった[8]。
- 1869年(明治2年)12月2日 - この日までに旗本領が上知され、浦和県の管轄となる(府藩県三治制も参照)。
- 1871年(明治4年)11月13日 - 第1次府県統合により埼玉県の管轄となる。
- 1874年(明治7年) - 学制の施行に伴い、地内の正法院の境内を仮用して中野学校(現、さいたま市立片柳小学校)が開設される[9][10][11]。
- 1879年(明治12年)3月17日 - 郡区町村編制法により成立した北足立郡に属す。郡役所は浦和宿に設置。それに伴い、郡内に同名の村(現・鴻巣市北中野)が所在したことから、南を冠称して南中野村となる[5][12]。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により、片柳村・山村・東新井村・中川村・笹丸村・御蔵村・染谷村・南中野村・南中丸村・上山口新田・西山村新田・新右エ門新田・加田屋新田が合併し、新たな片柳村が成立する[13]。片柳村の大字南中野となる[5]。
- 1955年(昭和30年)1月1日 - 片柳村が指扇村・馬宮村・植水村・春岡村・七里村とともに大宮市へ編入[14]。片柳村消滅。大宮市の大字となる。
- 2001年(平成13年)5月1日 - 浦和市、大宮市、与野市の合併によりさいたま市が発足、さいたま市の大字となる。
- 2003年(平成15年)4月1日 - さいたま市が政令指定都市に移行し、さいたま市見沼区の大字となる。
世帯数と人口
2018年(平成30年)12月1日時点の世帯数と人口は、以下のとおりである[1]。
大字 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
大字南中野 | 3171世帯 | 7,264人 |
- ^ a b “さいたま市の人口・世帯(平成30年)”. さいたま市 (2018年12月4日). 2019年1月4日閲覧。
- ^ a b “郵便番号”. 日本郵便. 2019年1月4日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年1月4日閲覧。
- ^ a b 外部リンク節の『さいたま市地図情報』を参照。
- ^ a b c d e f g h i j k 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 628頁。
- ^ a b 国土交通省地価公示・都道府県地価調査 - 国土交通省. 2019年1月4日閲覧。
- ^ 『大宮のむかしといま』 94-97頁。
- ^ 「旧高旧領取調帳データベース」の検索結果も参照。
- ^ 『大宮のむかしといま』 136-145頁。
- ^ 学校沿革 - さいたま市立片柳小学校.2019年11月9日閲覧。
- ^ “やなぎっ子 813号” (PDF). さいたま市立片柳小学校 (2018年5月1日). 2019年11月9日閲覧。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 825頁。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 230頁。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 1420頁。
- ^ “さいたま市立小・中学校通学区域一覧”. さいたま市 (2018年7月31日). 2019年1月4日閲覧。
- ^ a b c 『「街の達人」でっか字埼玉便利情報地図2013年2版2刷』昭文社、2013年、99、102、106頁頁。ISBN 978-4-398-60135-3。
- ^ “文化財紹介 十王尊の大イチョウ”. さいたま市役所 (2017年12月5日). 2019年1月4日閲覧。
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