マツ 名前・方言名

マツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/13 15:54 UTC 版)

名前・方言名

マツ(松)の由来は、「(神を)待つ」、「(神を)祀る」や「(緑を)保つ」が転じて出来たものであるなど諸説ある。後述のように東アジア圏では神の下りてくる樹や不老不死の象徴として珍重されることを考えると「待つ」から転じたという説がいかにもそれらしい。英語ではpineと呼ばれ、これはラテン語のpinus(この属の名前としても使われている)に由来する。ラテン語のpinusの由来はタール状のものを指すと言う。さらにラテン語pinusの由来はギリシア神話に出てくる妖精ピテュス(Πιτυς、Pitys)が由来という説もある。ピテュスは牧羊神パーンから追われた時、松に変身して逃げたという。

和名ではマツ属で無い樹木にも「マツ(松)」の名が充てられることがあり、以下にその例を示す。いずれも針葉樹であるが、マツ属ではない。

漢字表記は椴松。モミ属Abies)に属する。
漢字表記は蝦夷松。トウヒ属Picea)に属する。
漢字表記は落葉松で、その名の通り冬に落葉する珍しい針葉樹。カラマツ属Larix)に属する。
漢字表記は落羽松。これも冬に落葉する針葉樹。スギ科に属し、マツとは科単位で異なる。湿地でも生育できることからヌマスギ(沼杉)の別名を持つ。
漢字表記は米松。トガサワラ属Pseudotsuga)に属する。由来はアメリカ(米国)原産であることから、アメリカでもDouglas fir(ダグラスのモミ)、Oregon pine(オレゴンのマツ)などと呼ばれているが、マツでもモミでもない。

また、マツの形態的特徴(鋭い葉)に由来したマツバギク(松葉菊、Lampranthus spectabilis)やマツバボタン(松葉牡丹、Portulaca grandiflora)などの和名を持つものが、草本植物にも見られるが、もちろんこれらはマツではない。


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注釈

  1. ^ 1つの株に雄蕊のみを持つ雄花、雌蕊のみを持つ雌花という2種類の花を付けること
  2. ^ 地面に近い枝が接地することで発根し、それが新しい個体へと成長する更新様式
  3. ^ 病名和名は「林業技術ハンドブック(2001)全国林業改良普及協会」を参考にした

出典

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