アート・トーマス アート・トーマスの概要

アート・トーマス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/06 03:18 UTC 版)

アート・トーマス
プロフィール
リングネーム セーラー・アート・トーマス
シーマン・アート・トーマス
本名 アーサー・トーマス[1]
ニックネーム 鉄腕水夫[2]
身長 193cm[1]
体重 123kg[1] - 136kg[3]
誕生日 1924年1月30日[1]
死亡日 (2003-03-20) 2003年3月20日(79歳没)[1]
出身地 アメリカ合衆国
アーカンソー州
クラーク郡ガードン[1]
スポーツ歴 ボディビルディング[3]
トレーナー フレッド・アトキンス[1]
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"セーラー" の異名通り、船乗り上がりのプロレスラーであり[4]"シーマン" アート・トーマス"Seaman" Art Thomas)のリングネームでも活動した[1]

来歴

海兵隊員や商船の乗組員を経て、ボディビルで活動後にプロレス入り[4][5]。鍛え上げられた肉体と怪力を誇る大型の黒人ベビーフェイスとして、南部中西部東海岸から西海岸カナダまで北米各地で活躍。

1960年代初頭には、WWWFの前身団体であるニューヨークNWAキャピトル・レスリングにて、バディ・ロジャースが保持していたNWA世界ヘビー級王座に再三挑戦[6]ベアキャット・ライトスウィート・ダディ・シキとも黒人トリオを組み、1961年10月23日にはワシントンD.C.にて、グレート東郷芳の里、そしてアメリカ修行時代のショーヘイ・ババことジャイアント馬場と6人タッグマッチで対戦している[7]

1962年6月15日にはテキサス州ヒューストンにて、ザ・マミーを破りNWAテキサス・ヘビー級王座を獲得[8]。カナダのトロントではジョン・ポール・ヘニングと組み、1963年7月25日にジョニー・バレンタイン&ブルドッグ・ブラワーからインターナショナル・タッグ王座を奪取している[9]1964年にはバーン・ガニア主宰のAWAに参戦、ザ・クラッシャーと抗争を展開した[10]

主戦場のWWWFでは1963年から1965年にかけて、バディ・オースチンスカル・マーフィーキラー・コワルスキージョン・トロスビル・ワットワルドー・フォン・エリックヒール時代のゴリラ・モンスーンらと対戦[11][12]ドリー・ディクソンボボ・ブラジルとの黒人ユニットでも活躍した[11]。ブラジルとのコンビでは1965年にデトロイトにて "ハンサム" ジョニー・バレンド&マグニフィセント・モーリスを破り、NWA世界タッグ王座を獲得している[13]

1967年2月、ハンス・シュミットブラックジャック・ダニエルと共に日本プロレスの『MSGシリーズ』に来日。3月6日には広島県立体育館にて、シリーズ後半戦に来日したブルーノ・サンマルチノとのベビーフェイス・マッチが行われた[14]。帰国後、1960年代後半はフロリダミッドアトランティックなどNWAの南部テリトリーを転戦した。

1971年はAWAに再登場し、ニック・ボックウィンクルレイ・スティーブンスブラックジャック・ランザラリー・ヘニングラーズ・アンダーソンイワン・コロフらと対戦[15]1972年からはディック・ザ・ブルーザー主宰のインディアナポリスWWAにも出場、バロン・フォン・ラシクとWWA世界ヘビー級王座を争った[16]。以降、1970年代はWWAを主戦場に、ザ・シークブラックジャック・マリガンオックス・ベーカーアーニー・ラッドバリアント・ブラザーズミツ・アラカワらヒール勢と抗争、日本から海外修行に来ていたヒゴ・ハマグチことアニマル浜口キム・ドクとも対戦した[17][18]

WWAでの活動と並行してNWAの主要テリトリーにも参戦しており、1976年2月6日にはセントルイスキール・オーディトリアムにてドリー・ファンク・ジュニア&パット・オコーナーと組み、アメリカ遠征中だった馬場&ジャンボ鶴田ディック・マードックが加わったトリオと6人タッグマッチで対戦[19][20]。同年12月7日にはフロリダにて、スーパースター・ビリー・グラハムとの当時の新旧筋肉マン対決が行われている[19]

以降はセミリタイアの状態ながら、シカゴでのAWA&WWAの合同興行やセントルイス・レスリング・クラブのビッグマッチに1980年まで単発的に出場。1980年2月22日にはセントルイスにてキングコング・ブロディとも対戦した[21]

引退後は1987年11月16日、WWFで行われたオールドタイマーによるレジェンズ・バトルロイヤルに、ルー・テーズ、オコーナー、コワルスキー、ブラジル、クラッシャー、ボックウィンクル、スティーブンス、ジン・キニスキーエドワード・カーペンティアアル・コステロペドロ・モラレスアーノルド・スコーランチーフ・ジェイ・ストロンボーバロン・シクルナジノ・ブリットトニー・ガレアレネ・グレイドミニク・デヌーチらと共に出場している[19]

2003年3月20日のため死去[4]。79歳没。

2016年4月2日、プロレス界での功績を称え、WWE殿堂のレガシー部門に迎えられた[22]

得意技


  1. ^ a b c d e f g h i j "Sailor" Art Thomas”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  2. ^ a b 『THE WRESTLER BEST 1000』P300(1996年、日本スポーツ出版社
  3. ^ a b Art Thomas”. Cagematch.net. 2013年12月15日閲覧。
  4. ^ a b c Arthur "Sailor Art" Thomas”. Find a Grave Memorial. 2013年12月15日閲覧。
  5. ^ Wrestler Profiles: Art Thomas”. Online World of Wrestling. 2013年12月15日閲覧。
  6. ^ Buddy Rogers vs. Art Thomas”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  7. ^ Show at Washington, D.C. 1961/10/23”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  8. ^ a b NWA Texas Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2013年12月15日閲覧。
  9. ^ a b International Tag Team Title [Toronto]”. Wrestling-Titles.com. 2013年12月15日閲覧。
  10. ^ The AWA matches fought by "Sailor" Art Thomas in 1964”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  11. ^ a b The WWE matches fought by "Sailor" Art Thomas in 1963”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  12. ^ The WWE matches fought by "Sailor" Art Thomas in 1965”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  13. ^ a b NWA World Tag Team Title [Detroit]”. Wrestling-Titles.com. 2013年12月15日閲覧。
  14. ^ JWA 1967 MSG Series”. Puroresu.com. 2015年5月31日閲覧。
  15. ^ The AWA matches fought by "Sailor" Art Thomas in 1971”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  16. ^ WWA World Heavyweight Title [Indianapolis]”. Wrestling-Titles.com. 2013年12月15日閲覧。
  17. ^ The WWA matches fought by "Sailor" Art Thomas in 1973”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  18. ^ The WWA matches fought by "Sailor" Art Thomas in 1974”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  19. ^ a b c Art Thomas » Matches”. Cagematch.net. 2013年12月15日閲覧。
  20. ^ 『週刊プロレスSPECIAL 日本プロレス事件史vol.18』P56 - P57(2016年、ベースボール・マガジン社、ISBN 9784583624181
  21. ^ The SLWC matches fought by "Sailor" Art Thomas in 1980”. Wrestlingdata.com. 2013年12月15日閲覧。
  22. ^ a b Congratulations to the 2016 WWE Hall of Fame Legacy inductees”. WWE.com. 2016年4月3日閲覧。
  23. ^ WWA World Heavyweight Championship”. Cagematch.net. 2013年12月15日閲覧。


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