DNA複製とは? わかりやすく解説

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ディーエヌエー‐ふくせい【DNA複製】

読み方:でぃーえぬえーふくせい

細胞分裂する際に、遺伝子本体である二本鎖のDNAがほどけ、それぞれの鎖を鋳型にして、親DNA同じ塩基配列を持つ2組二本鎖DNA合成されること。


DNA複製

英訳・(英)同義/類義語:DNA replication, replication

二本鎖DNAそれぞれの鎖を鋳型にして、同じ配列を持つ新しDNA分子合成されること。DNAポリメラーゼなどが働き細胞周期による調節を受ける。
「生物学用語辞典」の他の用語
遺伝や核酸に関する反応や現象など:  DNAの高次構造  DNA修復  DNA分枝点  DNA複製  DNA配列  DNA鑑定  F因子

DNA複製

【英】: DNA Replication, Deoxyribonucleic Acid Replication
遺伝子本体である二本鎖DNA(親DNAとまったく同じ二本鎖DNA(娘DNA)を2つ作ること。

真核生物では絶え細胞分裂が行われ、新し細胞と古い細胞入れ替わっている。
DNA複製の起こる時期は、この細胞分裂される分裂期次の分裂までの間で、DNA複製により細胞内容変化しないよう保たれている。

DNA複製の際にはDNA(親DNA)を構成する二本の鎖の一部がほどけ、各々一本鎖新しく合成されDNA鎖が結合しDNA二本鎖(娘DNA)が完成するDNA二本鎖の間は、塩基塩基が頭をつきあわせアデニン(A)チミン(T)グアニン(G)シトシン(C)というように決まったになっているので、複製後の2本のDNAは親DNAと同じ塩基配列をもち、半保存的に複製される

遺伝子

デオキシリボ核酸

細胞

塩基

アデニン

チミン

グアニン

シトシン

塩基配列


DNA複製

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/14 03:22 UTC 版)

DNA複製(ディーエヌエイふくせい、: DNA replication)は、細胞分裂における核分裂の前に、DNA複製されてその数が2倍となる過程である。生物学ではしばしば複製 (replication) と略される。セントラルドグマの一員とされる。複製される一本鎖DNAを親鎖 (parent strand)、DNA複製によって新しく合成された一本鎖DNAを娘鎖 (daughter strand) という。また、DNA複製により生じた染色体の個々を姉妹染色分体 (sister chromatid) という。




「DNA複製」の続きの解説一覧

DNA複製

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 22:00 UTC 版)

逆平行 (生化学)」の記事における「DNA複製」の解説

詳細は「DNA複製」を参照 DNAでは、5'炭素リーディング鎖英語版)の先頭位置し、3'炭素ラギング鎖英語版)の末尾位置する核酸配列相補的平行しているが、逆方向に進むため、逆平行呼ばれるDNA逆平行構造は、リーディング鎖一方向複製しラギング鎖他方向に複製するため、DNA複製において重要である。DNA複製では、リーディング鎖連続的に複製されるが、ラギング鎖岡崎フラグメントとして知られる断片複製される

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「DNA複製」を含む「逆平行 (生化学)」の記事については、「逆平行 (生化学)」の概要を参照ください。


DNA複製

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/17 06:55 UTC 版)

S期」の記事における「DNA複製」の解説

詳細は「DNA複製」を参照 M期G1期通じてゲノム中に存在する複製起点英語版)で不活性型の複製前複合体pre-RC)が組み立てられるS期の間、細胞pre-RC活性型複製フォーク変換し、DNA複製を開始する。この過程はCdc7(英語版)やさまざまなS期CDKキナーゼ活性依存しており、これらはS期開始ともにアップレギュレーションされる。 Pre-RC活性化緊密に調節され逐次的過程である。Cdc7とS期CDKそれぞれの基質リン酸化した後、2番目のセットとなる複製因子pre-RC結合する安定結合によってMCMヘリカーゼ英語版)の活性促進されDNAの短い領域2つ一本鎖DNAへと巻き戻される。そこへ一本鎖DNA結合タンパク質複製タンパク質A英語版)(RPA)がリクルートされる。RPAリクルート後、複製フォークプライミング複製を行うDNAポリメラーゼPCNA英語版)スライディングクランプのローディングが行われる。これらの因子ローディングによって複製フォーク活性化完了し新たなDNA合成開始される複製フォーク組み立て完了活性化は、複製起点一部でしか起こらない真核生物は、DNA複製の1サイクル厳密に必要とされる数よりも多く複製起点有している。この複製起点冗長性はDNA複製過程柔軟性増大させ、DNA合成速度調節複製ストレスへの応答可能にしている。

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DNA複製

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/12 16:14 UTC 版)

DNA合成」の記事における「DNA複製」の解説

自然界においてDNA分子は、DNA複製(英: DNA replication)の過程通じてすべての生きている細胞によって合成されている。これは通常細胞分裂一部として行われる細胞分裂の間にDNA複製が行われるので、各娘細胞はその細胞遺伝物質正確なコピーを含む。生体内in vivo)でのDNA合成(DNA複製)は、細胞周期S期協調して作用するように進化した酵素複雑な集合体依存している。真核生物原核生物両方で、特定のトポイソメラーゼヘリカーゼジャイレース複製開始タンパク質)が二本鎖DNA解きほどき、核酸塩基露出させることでDNAの複製が行われる。これらの酵素は、付帯的なタンパク質一緒にDNA配列正確な複製確実に行うための高分子機械形成する相補的な塩基対形成が行われ、新し二本鎖DNA分子形成される新しDNA分子の1本の鎖が「親」の鎖に由来するため、これは半保存的複製呼ばれている。 真核生物酵素は、DNA複製を妨げDNA損傷継続的に遭遇する。この損傷は、自然発生的あるいはDNA損傷物質によって生じDNA損傷形態をしている。そのため、DNA複製機構は、損傷遭遇した際の崩壊を防ぐために高度に制御されている。DNA複製システム制御により、ゲノムは1サイクル1回しか複製されないことが保証される過剰な複製DNA損傷誘発する。DNA複製の制御低下は、がん発生時のゲノム不安定性重要な要因である。 このことは、生体内in vivo)でのDNA合成機構の特異性浮き彫りにしている。自然界存在するDNAの複製人工的に刺激したり、あるいは人工的な遺伝子配列作成したりするために、さまざまな手段存在する。しかし、人工的in vitro)なDNA合成は、(DNA損傷修復しないため)非常にエラー起こしやすいプロセスになる可能性がある。

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