S期とは? わかりやすく解説

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DNA合成期

同義/類義語:S期
英訳・(英)同義/類義語:S phase

細胞周期間期のうちG1期G2期の間にあり、分裂備えてDNAタンパク質などの細胞構成成分合成が行われる時期
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S期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/17 06:55 UTC 版)

S期: S phase、Synthesis phase)は、DNA複製が行われる細胞周期の期間であり、G1G2の間の期間である[1]細胞分裂が正常に完了するためにはゲノムの正確な複製が重要であり、そのためS期に起こる過程は緊密に調節されており、広く保存されている。


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「S期」の続きの解説一覧

S期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 22:22 UTC 版)

CHEK1」の記事における「S期」の解説

Chk1ゲノム完全性維持必要不可欠である。Chk1正常な細胞周期においてDNA複製監視し遺伝毒性ストレス存在する場合にはそれに対して応答するChk1複製時のDNA鎖の不安定性認識しDNA修復機構ゲノム修復する時間を稼ぐためにDNA複製停止させることができる。近年では、Chk1さまざまな修復因子活性化することでDNA修復機構媒介することが示されている。さらにChk1は、S期終盤における複製起点英語版)の発火調節DNA伸長過程制御DNA複製フォーク安定性維持、というS期の3つの側面関係している。

※この「S期」の解説は、「CHEK1」の解説の一部です。
「S期」を含む「CHEK1」の記事については、「CHEK1」の概要を参照ください。


S期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/27 08:28 UTC 版)

細胞周期」の記事における「S期」の解説

G1期に続くS期(Synthesis phaseの略)は、染色体DNA複製される時期である。S期では、DNAヘリカーゼが2重鎖DNA開裂し1本鎖作り続いてDNAポリメラーゼ相補的塩基対結合させることで2本の2重鎖DNA生成されるDNA合成完了し全ての染色体複製されたところでS期は終了する。S期の間に細胞内のDNA量は実質2倍になる。S期ではRNA転写タンパク質合成速度は非常に低い。しかし、ヒストン例外的で、ほとんどのヒストンがS期に作られる中心体もS期に複製されるDNAの複製中心体複製独立行われるが、その進行には多くの共通の因子関係している。結果的に細胞分裂必要な細胞内の遺伝物質複製はS期で完了する。 S期ではDNAの損傷頻繁に起こるが、複製完了と共にDNA修復が始まる。修復不完全な場合細胞周期チェックポイント機構検知され細胞周期停止されるこの段階を通過するとほとんどの細胞細胞周期途中で停止しない。

※この「S期」の解説は、「細胞周期」の解説の一部です。
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S期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/05 16:26 UTC 版)

ジェミニン」の記事における「S期」の解説

S期の間、ジェミニンDNA複製負の調節因子として機能する多くがん細胞において、RNAiによるジェミニン阻害によってゲノム一部の再複製起こり異数性引き起こされるこうした細胞株では、ジェミニンノックダウンによって増殖顕著に低下し数日以内アポトーシス引き起こされるしかしながら、このことは初代培養細胞不死化細胞株には当てはまらず、これらの細胞ではDNA再複製英語版)を防ぐ他の機構存在している。ジェミニンノックダウン多くがん細胞細胞死引き起こすが、初代培養細胞では引き起こさないことから、がん治療の標的としての可能性提唱されている。

※この「S期」の解説は、「ジェミニン」の解説の一部です。
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