レプリコン
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レプリコン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/20 14:15 UTC 版)
レプリコン(replicon)は、単一の複製起点から複製されるDNA分子またはRNA分子、あるいはDNAまたはRNAの領域のことである。
- ^ Tagomori, K.; Iida, T.; Honda, T. (2002). “Comparison of genome structures of vibrios, bacteria possessing two chromosomes”. Journal of Bacteriology 184 (16): 4351–4358. doi:10.1128/JB.184.16.4351-4358.2002. PMC 135242. PMID 12142404 .
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- 1 レプリコンとは
- 2 レプリコンの概要
レプリコン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 09:03 UTC 版)
1つの複製起点によって巻き戻しが及ぶ範囲をDNA複製の単位とし、これをレプリコン(replicon)と呼ぶ。この言葉は、フランソワ・ジャコブ、シドニー・ブレナー、Jacques Cuzin らが1963年に提唱した「レプリコン説」で定義された。レプリコン説は、もともと細菌の複製開始(レプリコンの点火)を制御する仕組みのモデルだったが、生物一般に成り立つことがわかっている。 レプリコンには、複製起点を含めたレプリケーターと呼ばれる塩基配列が存在する。レプリケーターは、比較的結合が弱い塩基対であるアデニンとチミンが多いATリッチ配列を含み、イニシエーターと呼ばれるタンパク質がレプリケーター内の複製起点に結合するとATリッチ配列の巻き戻しが起こる。一般に、イニシエーターには少なくとも、複製起点への結合によるレプリコンの点火と、複製開始に必要なほかの因子をレプリケーターに引き寄せることの2つの役割を持つことが知られている。また、イニシエーターには、結合部位近くのDNAを曲げたり、その二重らせんをほどいたりするという第3の働きをして、複製開始後の伸長段階でのヘリカーゼによる巻き戻しを促進しているものもある。例えば、大腸菌のイニシエーターであるDnaAはレプリケーター (oriC) に5つある9bpの反復配列にまず結合してATPによる制御を受けるが、リン酸化前の、ATPと結合している状態のDnaAはoriCに3つある13bpの反復配列にも結合する。その結果、その13bp配列からそれぞれ20bp以上の巻き戻しが起こる。 レプリコンは原核細胞の染色体に1つしかないが、真核細胞の場合は複数存在する。複製の開始位置の分散はDNA複製の早期終結に寄与していると考えられている。
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