B百円券とは? わかりやすく解説

B百円券

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 02:20 UTC 版)

百円紙幣」の記事における「B百円券」の解説

1953年昭和28年11月27日大蔵省告示2244号昭和二十八年十二月一日から発行する日本銀行券百円様式定める件」で紙幣の様式定められている。主な仕様下記の通り日本銀行券 額面 百円100円表面 板垣退助 裏面 国会議事堂 印章表面総裁之印 〈裏面発券局長 銘板 大蔵省印刷局製造 記番号仕様記番号色 黒記番号構成 記号英字1 - 2文字通し番号数字6記号英字1文字 寸法 縦76mm、横148mm 製造実績印刷局から日本銀行への納入期間 1952年昭和27年11月12日 - 1972年昭和47年12月25日 製造枚数 12,270,200,000 発行開始1953年昭和28年12月1日 支払停止1974年昭和49年8月1日 発行終了 有効券 1946年昭和21年2月終戦直後インフレーション抑制目的とした新円切替実施され切替用の新紙幣としてA号券新たに発行されたものの、新円切替をもってしてもインフレーション進行抑えきれず当時最高額面券であったA百円券発行量が著しく増大する結果となったその後順次B号券への移行進められ1950年昭和25年)から1951年昭和26年)にかけてB千円券、B五百円券およびB五十円券が相次いで発行された。 当時最も流通量多かったA百円券については、発行開始当時切迫した状況から極めて短期間のうちに検討から製造まで行わざるを得ず実質的に1944年昭和19年発行い百圓券新円標識加刷したのみであったため、銘板に「大日本帝國」の文字残っていたり、寸法が他のB号券比べて不必要に大きいなどの欠点指摘されながらも、旧態依然としたA号券暫くそのまま使用された。取り残されたようなになっていた百円紙幣についても1953年昭和28年になってようやく改刷が行われてB百円券が発行され現代的かつ本格的な紙幣であるB号券出揃うこととなった。これにより粗製A号券回収一気加速した。 なおA号券以降改刷を行い新紙幣発行する場合図案についてGHQ連合国軍最高司令官総司令部)の承認が必要であったが、1952年昭和27年4月28日サンフランシスコ平和条約発効し日本主権回復したため、B百円券以降GHQ発行承認不要となっている。 表面右側には板垣退助老齢期写真を基にした肖像描かれているが、小額政府紙幣板垣五十銭券肖像とは別の年代撮影され写真を基にしているため容貌異にしている。表面左側には唐草模様と共に法隆寺金堂天蓋飾り鳳凰彫刻2つあしらっており、右下隅には円形の瓦模様描かれ左右には「百」の文字マイクロ文字敷き詰めている。また上下の輪郭には「百」の文字と「100」の数字の割模様と、地模様として唐草模様レリーフ模様宝相華、「100」の数字連続模様描いている。なお表面右下数字100」の左側にある丸い模様中には概ね製造工場別にシークレットマーク(暗証)が施されている。裏面右側には肖像板垣退助因んで国会議事堂建物が、左側には「100」の額面金額の上下に唐草模様宝相華レリーフ模様描かれている。A百円券問題となった銘板は「大蔵省印刷局製造」と改められている。 透かしは「100」の数字図柄透かしであるが、他のB号券同様印刷重なっていることもあり確認しにくい。当初紙幣用紙第二次世界大戦以前同じく三椏のみを原料としており、なおかつ原料を未漂白の状態で使用していたが、のちに三椏需給逼迫したことからマニラ麻木綿尿素樹脂混合されるようになり、原料漂白十分に行うように変更された。この影響により発行途中で紙質変化しており前期茶褐色紙、後期白色紙である。 使用色数は、表面6色(内訳凹版印刷による主模様1色、地模様3色、印章1色、記番号1色)、裏面3色(内訳凹版印刷による主模様1色、地模様1色、印章1色)となっている。券種識別性を高めるため、凹版印刷による主模様含め全体的に小豆色基調とした券面となっている。 1957年昭和32年)の百円銀貨発行後も、地方では根強い紙幣需要があったことから百円銀貨とB百円券が当分の間並行して流通していたが、1966年昭和41年8月26日には百円紙幣廃止閣議決定され1972年昭和47年)に製造終了の後、1974年昭和49年8月最後にB百円券の日銀からの支払い停止され1967年昭和42年)に発行され百円白銅貨へと推移していった。 日本の現在発行されていない紙幣の中では現存数が非常に多く未使用100枚帯封1000完封古銭市場ネットオークション等に現れることも多いほどであり、記番号先頭アルファベット1前期茶褐色紙)などでかつ未使用、あるいは珍番号エラーなどの条件がない限り古銭商買い取りすることはほぼない。

※この「B百円券」の解説は、「百円紙幣」の解説の一部です。
「B百円券」を含む「百円紙幣」の記事については、「百円紙幣」の概要を参照ください。

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