階級表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/03 17:14 UTC 版)
トリノスケールは、リスクの低い順から白、緑、黄、オレンジ、赤と色でも表される。 各色は大体以下のような意味である。 危険性なし (白)0. 衝突の可能性は0といっていいほどに低い。もしくは大気中で燃え尽きるか、たとえ隕石として落下したとしてもほとんど被害が出ないほどに小さい天体である。 普通 (緑)1. 地球近くを通過することが予想される天体が発見されたが、危険性は決して並外れたレベルにあるとはいえない。このような天体は日常的に発見される。衝突の可能性はきわめて低いと算定されており、公共の注意や懸念に値しない。さらに望遠鏡による観測を重ねれば、評価がLevel 0に切り替わると思われる。 天文学者による注意に値する (黄)2. 地球との接近距離はいくらか近いが、そこまで珍しくもない程度のものである。さらに観測の幅が広ければ、そのような発見は日常茶飯事のものとなろう。天文学者は注意を払うに値するが、実際に衝突すると考えにくく公共の注意や懸念の根拠にはならない。さらに望遠鏡による観測を重ねれば、評価がLevel 0に切り替わると思われる。 3. 接近距離は近く、天文学者が注意を払うに値するものである。今のところ衝突して局地的な破壊がもたらされる可能性は1%以上と算定されている。さらに望遠鏡による観測を重ねれば、評価がLevel 0に切り替わる可能性はきわめて高い。遭遇が10年を切っているならば、公共、公共機関が注意するに値する。 4. 接近距離は近く、天文学者が注意を払うに値するものである。今のところ衝突して広域の破壊がもたらされる可能性は1%以上と算定されている。さらに望遠鏡による観測を重ねれば、評価がLevel 0に切り替わる可能性はきわめて高い。遭遇が10年を切っているならば、公共、公共機関が注意するに値する。 脅威 (オレンジ)5. 地域を荒廃させる恐れのある深刻な、しかしまだ不確実な近接遭遇。衝突が起こるか否か確実に決定するため、天文家は非常に注意する必要がある。もし遭遇が10年を切っている場合、政府の非常事態計画は正当化されるかもしれない。 6. 世界的大災害発生の恐れのある深刻な、しかしまだ不確実な大きな物体の近接遭遇。衝突が起こるか否か確実に決定するため、天文家は非常に注意する必要がある。もし遭遇が30年を切っている場合、政府の非常事態計画は正当化されるかもしれない。 7. 世界的大災害発生の恐れのある空前の、しかしまだ不確実な大きな物体の今世紀中の非常な近接遭遇。今世紀のそのような脅威のために、国際的な非常事態計画は正当化され、特に衝突が起こるか否か緊急にそして確実に決定する。 間違いなく衝突 (赤)8. 衝突は確実で、陸への衝突(沖合い近くなら津波かもしれないが)で局地的に破壊する能力を有する。そのような出来事は50年から数千年に一回の割合で発生する。 9. 衝突は確実である。陸への衝突や海洋への衝突による大津波によって空前の地域的荒廃をもたらす能力を有する。そのような出来事は1万年から10万年に一回の割合で発生する。 10. 衝突は確実である。それが陸海いずれで起こるにせよ、文明の存続が危ぶまれる程の全地球的な気候の壊滅的異変が起こるであろうことが明らかである。そのような出来事が起こる可能性は、10万年に一回かそれ以下の割合である。
※この「階級表」の解説は、「トリノスケール」の解説の一部です。
「階級表」を含む「トリノスケール」の記事については、「トリノスケール」の概要を参照ください。
階級表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 07:51 UTC 版)
以下の表は、ボートルの記述の要約である。クラス4とクラス5のように一部の階級は、隣の階級とは大幅に異なる場合がある。 クラスタイトルNELM描写1 優れた光害フリーの土地 7.6-8.0 黄道光を色彩豊かに見ることができる 対日照を見ることができる 黄道光の帯を見ることができる 大気光を容易に見ることができる 天の川のさそり座といて座の領域が明確な影を投げかける 多くのメシエ天体や球状星団が肉眼で見ることができる さんかく座銀河を肉眼で見ることができる 12.5インチ口径反射望遠鏡の限界等級は17.5 2 代表的な真に空が暗い土地 7.1-7.5 黄道光は夕暮れと夜明けに、影を投げかけるように明確に、十分に帯黄色で明るい。 大気光は地平線近辺に弱く見ることができる 雲は空に開いた暗い穴としてのみ見ることができる 周辺は空に対しての影としてかすかに見ることができる 夏の天の川は高度に構造的に見える 多くのメシエ天体や球状星団を肉眼で見ることができる さんかく座銀河は肉眼で簡単に見える 12.5インチ口径反射望遠鏡の限界等級は16.5 3 田舎の空 6.6-7.0 黄道光は春と秋に著しい。また、色はまだ目に見える いくつかの光害が地平線に現れる 雲は地平線近くで照らし出され、頭上では暗い 近くの周辺はかすかに見ることができる 夏の天の川はまだ複雑に見える M15、M4、M5、M22などの球状星団は肉眼で見ることができる さんかく座銀河はそらし目を使えば容易に見ることができる 12.5インチ口径反射望遠鏡の限界等級は16 4 田舎と郊外の境 6.1-6.5 黄道光はまだ見ることができるが、夕暮れと夜明けの頃の天頂への半ば辺りでは存在しない いくつかの方角に目に見える光害のドームがある 雲は光源のある方向で照らし出され、頭上では暗い 周辺は距離があってもはっきり見ることができる 天の川は地平線上でまだ印象的だが、形状は欠けている さんかく座銀河は、そらし目でも難しく、空の高い位置にあるときのみ見ることができる 12.5インチ口径反射望遠鏡の限界等級は15.5 5 郊外の空 5.6-6.0 秋か春の条件の良い夜のみ黄道光の兆候が見える 光害はほとんどの方向で見られる 雲は空よりも顕著に明るい 天の川は地平線近くでは非常にかすかか全く見えず、頭上では押し流されたように見える 12.5インチ口径反射望遠鏡の限界等級は15 6 明るい郊外の空 5.1-5.5 黄道光は見ることができない 光害は地平線から35°までの空を灰白色に照らしている 雲は空のどこにあってもはっきり明るく現れる 周辺は容易に見ることができる 天の川は天頂近辺でのみ見える さんかく座銀河は見えず、アンドロメダ銀河は控えめに見える 12.5インチ口径反射望遠鏡の限界等級は14.5 7 郊外と都市部の境 4.6-5.0 光害が空全体を薄灰色にしている 強い光源が四方八方にはっきり現れている 雲は明々と照らされている 天の川は見ることができない アンドロメダ銀河とプレセペ星団は感じ取られるだろうが、形状はわからない 望遠鏡を通すと、最も明るいメシエ天体は青白い影に見える 12.5インチ口径反射望遠鏡の限界等級は14 8 都市部の空 4.1-4.5 空は灰色またはオレンジに照らされている - 容易に読書できる よく知られた星座の形を形作る星はかすかに見えるか、または見ることができない アンドロメダ銀河とプレセペ星団は、良い条件の夜に経験ある観測者によってかろうじて感じ取られる 望遠鏡を以てすら、最も明るいメシエ天体しか検出できない 12.5インチ口径反射望遠鏡の限界等級は13 9 都心部の空 4.0 空は明々と照らされている 星座を形作る多くの星、かすかな星座の多くは見ることができない プレアデス星団を除くメシエ天体は肉眼では見ることができない 月、惑星と、幾つかの明るい星団以外は観測できない
※この「階級表」の解説は、「ボートル・スケール」の解説の一部です。
「階級表」を含む「ボートル・スケール」の記事については、「ボートル・スケール」の概要を参照ください。
- 階級表のページへのリンク