自然状態とは? わかりやすく解説

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自然状態

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/10 20:34 UTC 版)

自然状態(しぜんじょうたい、: state of nature)とは、政治哲学上の用語としては、政治体を構成する以前の人間たちがどういう状態にあるのかを、仮想的に表現したもの。逆に政治体を構成している人間達は「社会状態」に入ったなどと言われる。以下は政治哲学におけるものに絞った解説である。


  1. ^ 福田歓一著『政治学史』東京大学出版会、1985年、p.322、レオ・シュトラウス著、添谷育志ら訳『ホッブズの政治学』みすず書房、1990年、p.12-13



自然状態

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/30 15:10 UTC 版)

本性」の記事における「自然状態」の解説

自然状態とは社会的要因加えられる前の人間の状態を指す概念で、人間性の「ナチュラルエッセンス」を記述する試みである。 性善説ジョン・ロックによれば自然状態の人間には、自然法則従いながら行動を命じる完全な自由がある。ロックまた、人間はみな等し価値を持つので、他者許可得ずともそれぞれが行動することができるというホッブズ同意した財産権をまもるためにコミュニティ参加することを同意するとき、自然状態を失う。 ペラギウスによれば人は原罪によって穢されておらず、その代わりに完全に善か悪を選ぶことができる。 性悪説ホッブズによれば自然状態の人間本質的に、「全て対す全ての闘争」である。そして人生は「汚くて野蛮で、短い」。この状態はよい政府によって正されることができる。 キリスト教原罪概念によれば人間アダムの罪によって穢された本質的に堕落した存在で、イエス・キリスト正しさ対す信仰とおして神の慈悲により救われるだけである。 バートランド・ラッセルによれば道徳的な罪あるいは罰は、捕食者であった我々の祖先から受け継いだ本能である。 生物学的決定論環境決定論によれば人間行動生物学的環境的に決定されており、一部の人はしたがって、悪いとされる行動にも良いとされる行動にも、本当に個人責任を問うことができない主張する

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自然状態

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 00:39 UTC 版)

リヴァイアサン (ホッブズ)」の記事における「自然状態」の解説

個々人が自らの意志達成しようとする手段権力であり、国家以前の状態である自然状態を理論的に想定した場合には大きな権力格差認められない。なぜなら各個人は権力源泉となる身体知性性格品位などによって多少個性はあるものの、総合的な観点立てば人間能力対等に与えられているからである。 しかし権力が平等であったとしても希求されている対象物複数分割できないために複数者の意志達成できないならば彼らは敵対関係になる。人間本性には競争不信自尊心情念があり、これらは不可避的に敵対関係創出する。したがって人間はこの敵対者に対して先制攻撃加えることで殺害または服従させるかを選択することになる。これは人間自己保存最重要価値見なされる自然権であり、この自然権追求することは自由でなければならない。 しかし自由に自然権行使すれば人々は常に攻撃される危険に晒されることになり、結果的に自然状態は万人の万人に対する闘争発展する。自然状態での闘争では戦闘遂行されているかどうか問題ではなく、それは危害加え意図示された状態と考えられるこのような状態では人間永続的に恐怖危険に備え続けなければならず、取引によって経済発展させることは不可能であり、人間の生活は孤独かつ残忍なものとなる。

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