演習林から研究林へとは? わかりやすく解説

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演習林から研究林へ(第4期)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 04:22 UTC 版)

京都大学フィールド科学教育研究センター森林ステーション芦生研究林」の記事における「演習林から研究林へ(第4期)」の解説

前述のように、演習林利用形態は再び研究中心に回帰し林道建設1980年代まで一定の完成見た1990年代以降伐採はほとんど行われず1950年代以降大規模伐採時期植林され人工林の保育が行われているほか、天然更新補助作業広葉樹人工林造成試験的に行われている。また、揚水発電所建設計画京阪神都市圏電力需要伸び鈍化したことや人々自然環境対す意識変化していったことなどから、いつしか大きく採り上げられるともなくなった。 世論自然環境対す意識従来開発主体から環境保全育成方向変化するにつれて健康維持森林浴注目されるようになったほか、中高年中心に登山静かなブームになってきた。また、森林軌道日本に残る数少ない森林鉄道として、鉄道ファン紹介されるようになったそれまで京都市内中心部からほど近い所にある「秘境」的なイメージから、演習林テレビ新聞紹介されることはたびたびあったが、道路整備が不十分であったことから、訪れる人も多くはなかった。それが1960年代以降国道162号京都広河原美山線といったアクセスルートの整備進み1979年には京都広河原美山線のうち最後まで未開であった佐々里峠区間開通その後道路狭隘部の拡幅バイパス開通進められることによって走行環境改善されていった。 こうして、演習林人々注目されるようになり、アクセス改善されたことから、1990年代に入ると近畿地方、それも大都市近郊残され大規模な自然林清流擁する演習林訪れ一般林者漸増するようになったこの頃から地元旅行会社共同ツアー企画し団体での見学行なわれている。また地域振興などを鑑みて1993年には美山町自然文化京都府青少年芦生の家のツアーについて特例として利用者心得順守条件車で入山許可された。このような活動受けて1997年には芦生研究ガイド養成講座開設され同年16名のガイド誕生した。これは、一般へ説明などの観点から研究側にも歓迎されている。 なお、1990年代後半から2000年代初頭の「みどりの日」には、毎日新聞で「芦生の森世界遺産に」というキャンペーン記事掲載されたこともあった。ところが、入林者増加下草踏み荒らしやごみの放置、あるいはトイレ問題水質汚染などといったオーバーユース問題を招くこととなったこのような問題については、1998年美山町自然文化などとの間で研究利用に関する覚書交わされガイド・車などの数に制限設けられ徐々に対策取られている。一方で被害拍車をかけるように近年暖冬傾向によってニホンジカ個体増加、春から夏にかけて木々若芽下草食べつくすという食害がひどくなっていったオーバーユース食害といった問題は、かつての大規模伐採とは異なった形で研究演習林)の荒廃を招くことから、大学側にとっても大きな問題である。なお、2000年前後には長治作業所老朽化によって解体されている。 近年大学改革流れ受けて京都大学においても学外研究施設統合実施され芦生をはじめ北海道和歌山徳山設置されていた演習林白浜瀬戸臨海実験所串本亜熱帯植物実験所舞鶴水産実験所フィールド科学教育研究センター統合改組され、従来学部単位施設から全学共同利用施設となった。名称も広く親しまれていた「芦生演習林」から「芦生研究」に変更されて現在に至っている。

※この「演習林から研究林へ(第4期)」の解説は、「京都大学フィールド科学教育研究センター森林ステーション芦生研究林」の解説の一部です。
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