新聞記者とは? わかりやすく解説

しんぶん‐きしゃ【新聞記者】


新聞記者

読み方シンブンキシャ

概要解説 新聞私たち毎日の生活にとって、なくてはならないものになっていますが、こうした新聞記事書いているのが新聞記者です。新聞記者は、公正な立場取材をし、その結果記事にまとめます。新聞記者の取材のためには、官公庁便宜はかっていますし、みんなの関心を持つ事柄を、みんなになり代わって取材してくれるからです。新聞公器ということで、報道評論の自由を享受していますが、こうした言論の自由は、民主主義の国にとっては基本的な人権一つとして尊重されています。新聞記者は、新聞社組織の中では編集局所属してます。編集局政治社会外信地方文化運動写真、などの各部分かれていますが、それぞれ専門記者がいて、取材をし、記事書いてます。全国紙東京大阪などに本社を置く地、各府県支局中心にした通信網をつくり、地方記者配置して、健や市町村の他、県民の生活を取材して県版をつくってます。海外主要国にも支局があり、特派員駐在してその国のあらゆるニュース取材してます。この他特定の産業など専門分野ニュースを扱う専門紙(業界紙)の記者もいます。 必要な能力資格など 新聞記者になるには特別な専門教育を受ける必要はありません。しかし、多領域わたって幅広い知識と、ニュース報道評論する当たって思考力言語能力文章力要求されさらにはコンピュータワープロなどデータデジタル化向けて機器類への対応も要求されます。ほとんどの新聞社では、大学卒を条件として入社試験行ってます。採用時の年齢上限25歳から30歳までのところがほとんどです。記者の生活はかなり不規則で、事件のときは徹夜が続くこともあります原稿締め切り追われて、食事もとらず記事ワープロコンピュータで打つこともあるので、それに耐えられるだけの強い精神力と体力が求められます。また何事にも興味を示す好奇心が強いことも大切です。 関連する職業

記者

(新聞記者 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/01 06:12 UTC 版)

記者(きしゃ)とは、狭義ではマスメディアに雇われて記事制作に従事する企業内記者を指す。テレビラジオ新聞雑誌などで取材、記事を編集、レポーターとして、メディアを通して自分の声で取材内容を視聴者・聴衆者に報告などを行う職業に就く人物のこと。

新聞記者の場合、特にブン屋と呼ばれる。雑誌記者の場合は、自分では原稿をほとんど書くことなく編集業務専従というケースも多く(特にマンガ雑誌)、かつてはこうした存在も大抵記者と呼んでいたが、現在は編集者と呼び分けることも多い。

広義では英語ジャーナリストJournalist)と同義。

求められる能力・資質と問題

ラジオ・テレビニュースや新聞は、その形式上、限られた文字数で記事を書かなければならないため、「短くまとめる」「専門用語は分かりやすく書く」「要点を先に書き、詳細な説明を後に持ってくる」という文章構成能力が記者には要求される。それらを実現するための多種多様な分野の知識に通じている必要もある。また、記事を短く分かりやすくまとめるために、文章には「紋切り型」の表現が多用され、文章表現には執筆者の個性はなるべく出さないことが求められる。

新聞記者に小説を書かせると、あまり読みやすい文章を書けず駄文となってしまう人も多い。長文を書く構成力や、説得力ある表現が求められる作家とは要求される能力は異なるのである。新聞記者出身の作家は少なくないが、いずれも記者生活で培った文章力を土台としつつも、独自に作家としての表現を研鑽した上でデビューしている。

記者が行使できる報道の自由は世界共通のものではなく、国によっては政治体制を支える思想への理解度を求められることもある[1]

内部的自由

内部的自由とは1960年代のドイツで生じた、新聞発行者に対する編集スタッフの権利に関する概念である[2]。記者は報道機関の活動を遂行するために雇用された従業員であり、その指揮命令に従うことが求められる。一方、記者は表現活動に従事するため、社の編集方針と個人の思想や良心との軋轢という問題を抱えることがある。また、質の高い報道活動を行うためには、記者の専門的な職能が活かせるように自由な活動を認める必要もある。このように、一般企業の従業員とは異なり、報道機関では編集が全てを決定し記者が忠実に遂行するという構造はジャーナリズムの本質から言えば妥当では無く、個々の記者の自由を尊重すべきと考えられた[2]

伝統的に党派色の強いヨーロッパの報道機関では、編集綱領で記者の内部的自由が明文化されている場合がある[2]。また、フランスの労働法典にはジャーナリストの良心を保護する良心条項という規定がある[2]。良心条項では、買収などによって所有者が変更した場合や、報道機関の編集方針に大きな変化が生じた場合に、記者の政治的信条や良心との齟齬を理由に離職すると、整理解雇と同様の手当てを受けられる権利があるとされている。

日本における問題点

企業内ジャーナリストとしての「記者」の特有の問題点で一般的に指摘されるのは次の通りである。

学閥が形成されやすい。ほとんどのマスコミ企業は大学の新卒者からしか記者を採用せず[3]大手マスコミ企業に東京大学早稲田大学慶應義塾大学の出身者が多い。もっとも、新聞に関しては、東京大学を始め、旧帝大、一橋大学などのエリート層が離れつつあり、私立大学出身者の割合が増えている。[要出典]伝統的に政治部記者は、東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学の3校出身者が多くを占めていて、高級官僚政治家の出身校も似た傾向のため、政治部報道はごく一部のそうしたエリート層の論理で作られ、報じられているのではないかと指摘している者もいる[3]アメリカも学歴偏重社会だが、さまざまな経歴を持った者を記者に採用する[3]

明治時代ような「羽織ゴロ」(明治の草創期の新聞記者などを形容する言葉。立派な身なりをしたゴロツキ)や、昭和時代のような今からすれば不健全なタバコ中毒者だらけの業界人と違い、一流大学を出たエリートは虚弱で、マスコミ幹部は一緒に寿司を食べるだけで支配できるとまでいわれる[4]

人材の流動性のなさも問題である。マスコミ各社が終身雇用を前提としており、中途採用などもめったに行わないことから、社を超えての「記者」が育たず、記者が特権意識を持ったまま成長しないことがある。これはテレビ局にも当てはまる。記者のサラリーマン化の問題がある。記者は報道機関に就職し活動する。当然ではあるが、彼らは広義で考えれば、サラリーマンと変わらない「会社員」となるわけである。すると、そこには一般企業と変わらない「業績至上主義」や「出世争い」といった現象が起きても不思議ではなく、そこから、記者たちは報道の本来の目的・使命を忘れ、個人企業の業績向上だけを目的として行動するようになる。つまり、記者倫理を大きく逸脱する取材行為を行うことがある危険性をはらんでおり、実際、そういった指摘があてはまる不祥事がある。[要出典]

記者の養成システムに問題がある。日本のマスメディアの人権意識の低さ、ジャーナリズム意識の低さの原因ではないかという指摘もある。記者クラブに入ることのできる特権的なマスコミの新人記者は、少なからず警察担当、いわゆる「サツ回り」になる。警察官と親しくなって警察側からの情報を得ることが仕事になり、権力チェックの意識が薄れていくのである。警察発表をそのまま正しいことであるかのように流し、一般の市民の人権を無視して報道する反面、警察内部の犯罪や不祥事を知りながら報道しない傾向がある。記者クラブのマスコミが知りながら報道しないことは警察以外の公的権力者(政治家官僚など)の犯罪や不祥事に対しても同様の傾向がある。警察記者クラブに多数の記者を常駐させることが日本報道犯罪中心になっているのではないかとブログで指摘する者もいる[要出典][5]

元・毎日放送記者の鎌田正明は、テレビ局の記者は専門職ではなく、昨日まで営業や経理といったまったく畑違いの仕事をしていた局員が記者にされることがあり(その逆もある)、生涯報道畑で修練をかさねる職人肌の新聞記者などにくらべると、経験の蓄積や対人能力の鍛錬、モチベーションにどうしても差がでてくるので、取材のプロではないにわか記者が取材にいくと、大事故の現場での大騒ぎや、悲惨な事件被害者家族への無神経なインタビューといった問題をおこすことが多いと指摘している[6]

脚注

  1. ^ 中国、記者に「習近平思想」試験 不合格なら取材NG”. 朝日新聞 (2019年10月23日). 2020年10月29日閲覧。
  2. ^ a b c d 曽我部真裕 鈴木秀美 ・山田健太(編)「編集権と内部的自由」『よくわかるメディア法』 ミネルヴァ書房 <やわらかアカデミズム<わかる>シリーズ> 2011年(平成23年)、ISBN 9784623058501 pp.70 - 71。
  3. ^ a b c 上杉隆『ジャーナリズム崩壊』(初版)幻冬舎幻冬舎新書〉(原著2008年12月7日)、pp. 164 - 167頁。ISBN 9784344980884 
  4. ^ 外山恒一&藤村修の時事放談2019.12.12「進次郎を総理にしてサミットから追放されよう!」(その8)|外山恒一|note
  5. ^ 池田信夫 (2008年11月23日). “警察ネタの過剰”. 池田信夫 blog. 2008年12月7日閲覧。[リンク切れ]
  6. ^ 鎌田正明「忘れられた「公共」の電波 テレビよ、誇りはあるか(第1回)「番組宣伝」ばかり見せられる視聴者」『週刊現代』第51巻第35号、講談社、2009年9月、p. 153、2009年12月16日閲覧 

関連項目


新聞記者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/07 08:10 UTC 版)

江豆町ブリトビラロマンSF」の記事における「新聞記者」の解説

40年前世間賑わせ江豆町失踪したとされる狼少年」を調査するため、東京から来訪した男性その際に町に伝わる奇妙な祭を体験し江豆町そのもの興味を持つうになる町人からの呼び名は「記者さん」。

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新聞記者(演 武藤章生、下之坊正道、片岡五郎)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 08:31 UTC 版)

大都会 PARTIII」の記事における「新聞記者(演 武章生、下之坊正道片岡五郎)」の解説

城西署記者クラブ新聞記者。乱暴な捜査を行う上、マスコミに対して非協力的黒岩軍団目の敵にしている。

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新聞記者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/03/01 22:06 UTC 版)

BIOHAZARD to the Liberty」の記事における「新聞記者」の解説

ジャック起こした殺人事件追っている男。本名不明

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新聞記者(しんぶんきしゃ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 02:55 UTC 版)

魔少年ビーティー」の記事における「新聞記者(しんぶんきしゃ)」の解説

公一叔父の新聞記者で、警部補から聞いた今回事件概要ビーティー公一話した冬子ルポライター殺害した経緯疑問持ち取材進めビーティー用意した決定的場面押さえることに成功した

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新聞記者(映画・ドラマ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 17:18 UTC 版)

森友学園問題」の記事における「新聞記者(映画・ドラマ)」の解説

『新聞記者』(2019年) - 森友学園問題および加計学園問題モチーフとした日本の映画原案は、東京新聞記者望月衣塑子による同名著書『新聞記者』(2017年角川新書)。 第43回日本アカデミー賞では、最優秀作品賞を含む3部門を獲得した2022年にはNetflixオリジナル作品として連続ドラマ化され全世界配信された。

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新聞記者

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 00:58 UTC 版)

名詞

新聞 記者しんぶんきしゃ

  1. 新聞記事取材執筆編集従事する人。

発音(?)

し↗んぶんきしゃ↘ し↗んぶんき↘しゃ
関連語

「新聞記者」の例文・使い方・用例・文例

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