京都府行政文書とは? わかりやすく解説

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京都府行政文書

主名称: 京都府行政文書
指定番号 117
枝番 0
指定年月日 2002.06.26(平成14.06.26)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 歴史資料
ト書
員数 15407点
時代区分 江戸昭和
年代
検索年代
解説文: 幕府直轄都市であった京都は、慶応三年一八六七)十二月十三日京都町奉行所廃止市中取締所の開設により維新政府管轄になった。翌四年二月十九日には市中取締所が京都裁判所改められ同年四月二十九日京都府置かれた。この間明治二年(一八六九)三月明治天皇東京行幸まで太政官京都にあったその後明治四年の廃藩置県および改置府県、さらに同九年八月豊岡県廃止編入によって、現在の行政区域が確定した
 京都府行政文書は、このような変遷をたどる京都府および管内郡役所行政機関慶応三年から昭和二十二年(一九四七)までに作成された行文書である。内容伝来保管従い以下のとおり京都府本庁作成一・二、旧郡役所からの引継文書三-五大別できる。
(一)府庁文書は、各部作成文書簿冊したものである。明治前期は、太政官行政機関からの布達・願伺、公立学校土地収用建築関係書類図面等を多く含む。明治後期から大正期には、全国先駆けて推進され近代化政策の展開を反映して学校道路・鉄道港湾等の整備関わるものが多くなる昭和期は、昭和大礼記録事務書類丹後地震関係書類特徴的である。
(二)府庁史料は、「京都府史」「町村沿革調」等の編纂物稿本と、「寺院明細帳めいさいちょう】」「神社明細帳」など寺院・神社関係の調査届書からなる前者稿本類は明治初期からの地方制度変遷折々業務参考資料として作成された。後者寺社関係資料古都京都ならではの大部記録類で、とりわけ明治十五年の「寺院明細帳」は、昭和十四年の宗教団体法公布まで公認寺院台帳であった
(三)郡役所文書は、明治十二年の郡区町村編成法によって誕生した京都府一八郡役所作成受理され編綴して管理保存され文書群である。大正十五年(一九二六)の郡役所廃止後に京都府庁引き継がれたが、第二次大戦中にその多く廃棄され、現在は二四九点が残る。内容学校教育社寺調査庶務などであるが、郡役所資料全国的に残存例が少なく貴重な行政資料といえる
(四)豊岡県第十四・十五大区(現在の舞鶴市等)区務所文書は、明治六年から九年の大区小区制【だいくしょうくせい】期に作成され文書である。豊岡県廃止に伴い加佐【かさ】郡役所保管されていたが、郡役所廃止により昭和四年京都府庁移管された。役用記録布告布達類等が現在残る。
(五)宮津藩記録は、本荘ほんじょう】氏が藩主となった宝暦年間から明治初年までの宮津藩政にかかる文書群で、宮津県県政参考とするために収集したのである。これらはもと与謝【よさ】郡役所保管されていたが、郡役所廃止に伴い京都府庁移管された。内容布告、役用記録藩政財政治民記録任免等の人事記録と、藩庁出先との往復書簡類等である。
 行政資料の国指定は、平成十年の「公文録こうぶんろく】」があるが、地方公共団体保管のものとしては京都府行政文書が初となる。本件近代京都形成過程基本政策知り得るのみならず内容中央政治行政史にまで及び、近代史研究地方行政研究上等に貴重である。
 なお、指定対象時代下限は、行政連続性制度的転換勘案し地方自治法公布施行をもって昭和二十一年度までとする。



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