三年三組の生徒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 03:02 UTC 版)
榊原 恒一(さかきばら こういち) 声 - 阿部敦 / 演 - 山﨑賢人 本作の主人公。榊原家の一人息子。15歳。東京に住んでいたが、父親の仕事の都合と自然気胸療養の為、中学3年から夜見山北中学校の三年三組に転入。 神戸連続児童殺傷事件の発生をきっかけに「(事件の別名として「酒鬼薔薇事件」とも呼ばれていたので)サカキバラ」という名字を軽くからかわれた経験があり、父親がそのストレスが気胸の一因ではないかと慮ったことも転入の理由である。 事情を知らずに〈いないもの〉役の鳴に話しかけた後に死亡事故が起きたため、急場しのぎの対策として〈いないもの〉に加えられてしまった。しかし、その状況について誰にも咎めず鳴と交流する機会であると前向きに受け止め、鳴と打ち解け仲良くなっている。趣味はスティーヴン・キングやディーン・R・クーンツなどのホラー小説を読むこと。 見崎 鳴(みさき めい) 声 - 高森奈津美 / 演 - 橋本愛 本作のヒロイン。夜見山北中学校三年三組の女子生徒。髪型は黒髪のショートヘア。家は『夜見のたそがれの、うつろなる蒼き瞳の。』という人形専門店を営んでいる。 幼少時に腫瘍により左眼を失った為、母の霧果の作った青い瞳の義眼をはめているが、普段はその上に眼帯を付けている。 不思議な雰囲気を持ち、全て一人で考えて、行動する傾向がある。ただし人嫌いというわけではなく、未咲とのやりとりでは笑いがちで明るい面を見せたり、「賢木の幽霊」との会話では茶目っ気のある面を見せている。 三年三組に起こる〈災厄〉を回避するために〈いないもの〉として扱われており、物語の途中で同じ立場となった恒一と打ち解け、仲良くなる。それまではクラス内には特に親しい友人はいなかったが、恒一には自分のことを話すなど心を開いた(実写映画版ではこの点が強調されており、恒一に対する感情表現が豊かになっている)。漫画版では赤沢によって義眼が破壊されている。 勅使河原 直哉(てしがわら なおや) 声 - 前野智昭 / 演 - 宇治清高 男子生徒。人当たりが良くお調子者でクラスのムードメーカー的存在。風見とは幼馴染みで彼ら曰く「腐れ縁」。漫画版では赤沢に好意を寄せている。 恒一に真っ先に話しかけすぐに親しくなり、〈いないもの〉だった鳴と関わりを持っていることを知って止めようとする。〈いないもの〉対策終了後は真っ先に恒一や鳴と話すようになる。 軽率な一面があり、合宿では〈災厄〉を止めようとするが、かえって状況を悪くさせてしまい、原作とアニメ版では風見を殺そうとし、映画版では自身が命を落とす結果を招く。 望月 優矢(もちづき ゆうや) 声 - 山本和臣 / 演 - 井之脇海 男子生徒。美術部に所属する。線が細く、大人しい性格。芸術家気質で、エドヴァルド・ムンクやサルバドール・ダリに感銘を受けている。三神に淡い憧れを抱いている。恒一の転入当初から親身に接する。 映画版では自分勝手な人物として描かれており、山田と夜見山市から逃亡を図ったり、合宿の際に〈死者〉と疑われたりするといった展開が追加されている。 風見 智彦(かざみ ともひこ) 声 - 市来光弘 / 演 - 脇卓史 男子のクラス委員で「対策係」の1人。優等生だが、実は気が小さい。勅使河原とは幼馴染みで彼ら曰く「腐れ縁」。髪の色は紺色で、メガネをかけている。 終盤の合宿で勅使河原と口論になり、彼が〈死者〉ではないかという疑念に囚われた勅使河原と揉み合いになった末に2階から転落するが、地面が雨でぬかるんでいたため軽傷で済んだ。アニメ版や映画版では疑心暗鬼に囚われ、殺し合いを誘発させる。 赤沢 泉美(あかざわ いずみ) 声 - 米澤円 / 演 - 秋月三佳 女子生徒。あまり物怖じしない強気な性格でクラスのリーダー的存在。髪型は赤茶色のツインテール。 漫画版では兄、アニメ版では従兄がいることが語られている。「エピソードS」では想を引き取った「赤沢」という人物が登場している。 〈現象〉に対処する「対策係」であり、桜木の死後にクラス委員となる。自身の権限により、事情を知る前に鳴と関わった恒一を〈いないもの〉に加えることを決めた。2001年には対策委員として三年三組の関係者となっており、髪型をツインテールからポニーテールに変えている。 アニメ版では演劇部員。そして過去に泣いていた時、恒一と出会いそれからは彼を思い続けていて、彼に想いを寄せるヒロインになっている。 原作では合宿時に沼田峯子の襲撃を受けて揉み合いの末転落死し、漫画版やアニメ版・映画版では同じく合宿の際に混乱を引き起こし、アニメ版では大量のガラスの破片が突き刺さり死亡し、映画版では首が切断されて死亡した(当初はイヤミなキャラとして、アニメ版でも首が切断されて死亡する設定であったが、予想外の人気を得て切なくも華々しいラストへと変更されたため、既にロケが終了していた映画版は大きく異なるものであった)。 漫画版では髪が燃えたものの軽傷で済み、ボブカットになった姿で入院。憑物が落ちた様な笑顔を見せて介抱に向かっている。 桜木 ゆかり(さくらぎ ゆかり) 声 - 野中藍 / 演 - 岡野真也 女子のクラス委員で「対策係」の1人。髪の色は薄茶色で、メガネをかけている。誕生日は1月1日。 母・三枝子(みえこ)が交通事故に遭ったと聞き慌てて下校する途中、階段で足を滑らせ持っていた傘の先が首に突き刺さり死亡。映画版では母親が事故に遭った件は登場せず、慌てて走り出すきっかけも足を滑らせて転倒する原因も異なる。CRパチンコ版では階段から転落するも傘の先に刺さらず生還している。 杉浦 多佳子(すぎうら たかこ) 声 - 福圓美里 女子生徒。赤沢の友人で「対策係」の1人。メガネをかけている。 合宿の混乱で命を落とす。アニメ版では鳴を〈死者〉と疑い、彼女の殺害を扇動した。その後、鳴を殺そうとしたが剥き出しになった配線が首に絡まり窒息死する。 高林 郁夫(たかばやし いくお) 声 - 鷹野晶 幼い頃から心臓病を患っており、体育は全て見学している。 沙苗の死後、心臓発作を起こして死亡し「六月の死者」の2人目となった。 アニメでは死の瞬間が描写されており、事情が把握できず当惑する恒一を見かねて三年三組に関する取り決めを説明しようとした途端に命を落とした。 中尾 順太(なかお じゅんた) 声 - 河西健吾 男子生徒。「対策係」の1人で赤沢に好意を抱いている。 原作・漫画版では合宿の混乱で死亡したが、アニメでは8話で海へ行く前に自宅の階段で転んで頭を打っており、海に落ちたビーチボールを取りに行った際に脳挫傷で死んでしまい、しまいにはボートに轢かれバラバラになった。 和久井 大輔(わくい だいすけ) 声 - 小林康介 男子生徒。身長178cmと男子生徒中では最も背が高いが喘息の持病があり、病弱で色白。合宿中に喘息の発作を起こし吸引薬が切れていた為、千曳により病院に搬送され惨劇に出くわす事無く生き残る。 前島 学(まえじま まなぶ) 声 - 河本啓佑 / 演 - 佐々木隆一朗 男子生徒。身長162cmと男子生徒中では最も小柄で童顔だが剣道部の猛者。 合宿でいち早く食堂での異変に感づくが、直後に錯乱した沼田峯子に背後から数箇所を刺されてしまう。原作と漫画ではこれが致命傷となり死亡するが、アニメ版では救出されて生き延びる。映画版ではおたくであるとの設定がなされ、合宿で閉じ込められた際にチェーンソーを使って突破口を開くという、大胆な策で他の生徒ともども生き残った。 小椋 由美(おぐら ゆみ) 声 - 野水伊織 女子生徒。 原作では地の文で存在が触れられたのみだが、アニメ版では兄と親友を次々と失って情緒が不安定になり、杉浦の扇動を真に受けて鳴を襲撃した。最期は窓から足を滑らせ、ブリッジのような体勢で転落死する。 身長設定は152cmで鳴と共に最も小柄。 水野 猛(みずの たける) 演 - 清水元揮 沙苗の弟。バスケットボール部員。 原作では姉・沙苗の伝聞として名前だけが出るシーンが多く後半もほとんど登場しないが、漫画版と映画版では大幅に登場シーンが追加されている。漫画版では合宿で発作を起こした恒一を救助している。 映画版では恒一を逆恨みして合宿中に恒一をナイフで襲ったが、仕留め損なった上、八つ当たりでナイフを振り回してガス爆発を起こしてクラスメイトを死に追いやり、死亡するという対照的な末路を迎えた。 米村 茂樹(よねむら しげき) 男子生徒。前島など運動部系のメンバーと仲がいい。 原作と漫画版では合宿で死亡しているが、アニメ版では不参加だった為に生き残っている。
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