ディレクトリ構造とは? わかりやすく解説

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ディレクトリ構造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 00:49 UTC 版)

Filesystem Hierarchy Standard」の記事における「ディレクトリ構造」の解説

物理的には別々のデバイスにあるとしても、全てのファイルディレクトリルートディレクトリ(/)の下に置かれる一部ディレクトリ特定のサブシステムX Window Systemなど)がインストールされない作成されないことに注意する必要がある。 これらのディレクトリ多くあらゆるUnix系オペレーティングシステム存在し、だいたい同じよう使われ方をしている。しかし、ここでの説明FHS特有のものであってLinux以外のプラットフォームにも適用可能とは言えない。 ディレクトリ説明/ ファイルシステム階層全体第一階層ルートディレクトリ) /bin シングルユーザモード(英語版)で必要となる一般ユーザー向けの基本コマンド実行ファイル (binaries)。例えcatlscpなど。 /boot ブートローダー (boot loader) 関連ファイル群。例えば、カーネルinitrd初期RAMディスク)。別パーティションにする事もある。 /dev 基本デバイス(device)。例えば、/dev/nullなど。 /etc システム全体関わる固有設定ファイル群。ディレクトリ自体の意味については議論がある。初期ベル研究所UNIX実装文書では、/etc は単に「その他 = etcetera」のディレクトリだった。そのため他のディレクトリそぐわないファイルは何でもこのディレクトリ置いていた(ただし、FHSでは /etc を静的設定ファイル用でバイナリ置かないという制限設けている)。今では様々なディレクトリ名の後付解釈が行われており、バクロニムとして "Editable Text Configuration" や "Extended Tool Chest" と解釈する例もある。 /etc/opt /opt/のための設定ファイル群。 /etc/X11 X Window System, version 11 用の設定ファイル群。 /etc/sgml SGML設定ファイル群。 /etc/xml XML設定ファイル群。 /home ユーザーホームディレクトリ (home directory) 群。セーブファイル、個人用設定など。別パーティションとすることが多い。 /lib /bin/ や /sbin/ にある実行ファイル基本となるライブラリ (library) 群。 /lib 命令セット32ビット版と64ビット版サポートするシステムなど、複数実行コード形式サポートするシステム使用される。例: lib32、lib64このようなディレクトリ必須ではないが、存在する場合はいくつかの要件がある。 /media CD-ROMなどのリムーバブル媒体 (media) のマウントポイント(FHS-2.3 で追加) /mnt ファイルシステム一時マウントポイント (mount) /opt オプション (option) のアプリケーションソフトウェアパッケージのインストール基本的に/usr/localの構成従わないパッケージ配置使用するが、読み取り専用パッケージのみを配置する必要があり、読み取り専用パーティションとしてmountすることもできる作業ファイルなど書き換え発生するファイル含んだパッケージは/var/optに配置する必要があるパッケージ名には決まりがあり、下記の名前は使用できない。 /opt/bin /opt/doc /opt/include /opt/info /opt/lib /opt/man /optの配下配置できるディレクトリーにはLANANA名とパッケージ名(その他)という2種類がある。 種類に応じて/optを参照するプログラム参照先変わるので注意する必要がある例えば、パッケージ名の場合必要に応じて下記ディレクトリー用意する必要がある。 /opt//bin /opt//share/man /proc カーネルプロセス (process) の状態に関する情報を主にテキストで示す仮想ファイルシステム(例えば、実行時間ネットワークなど) 用。procfsのマウントポイント。 /root rootユーザホームディレクトリ。 /run 実行時可変データ。FHS3.0より新設。 /sbin システム管理コマンド実行ファイル群(例えば、initipmount)。(system binaries) /srv システムによって提供された (served) サイト固有のデータ /sys デバイスドライバ、および一部カーネル機能に関する情報含まれている。 /tmp 一時ファイル置場 (temporary files)。/var/tmp も参照されたい。再起動時に内容保持しない再起動ない場合一定期間経過し未使用な状態であるとOS設定によりファイル消える。 /usr 大部分マルチユーザ(全ユーザのための)ユーティリティアプリケーション格納するホスト固有の情報時間の経過に伴い変化する情報他の場所保存される前者は /etc、後者は /var の下)。共有可能でリードオンリーデータあるべき。この事は /usr がFHS準拠様々なホスト間で共有可能であるべき事を意味しており、書き込みできないようにしなければいけない。ファイルシステム二番目主要なセクションなどとも言われる。「USeR」の略だが、「User Services and Routines の略」であるとするまことしやかな説が1980年代後半頃から広まっている。 /usr/bin 一般ユーザ向けだが基本的ではないコマンド実行ファイル(シングルユーザモード(英語版)で必要としない)。 /usr/include 標準 includeファイル群 /usr/lib /usr/bin/ や /usr/sbin/ にある実行ファイル基本となるライブラリ (library) 群。 /usr/local ホスト固有のローカル (local) データ格納する第三階層。現在はmake installなどpackage manager以外でインストールしたときに/usr代わりインストール先として使うことを目的としており、/usrと同様サブディレクトリ―として bin/、lib/、share/ などを持つ。 それぞれのサブディレクトリ―には/binや/usr/bin同様環境変数登録されているのが一般的で、その他の環境変数登録されているディレクトリーと同様、ファイル参照するときにファイルパス省略できる。 /usr/localの直下にはOSインストール時作成されているディレクトリー以外は追加してならない。これは、/usr/localが/usrの代わりであるためである。/usr/localの構成従わないパッケージは/optに配置する必要がある。/usr/localはOSのバージョン更新後もそのまま使うことができるが、FHS従わず/usr/local直下作成したディレクトリーOS作成するディレクトリー干渉する恐れがある。 /usr/sbin 基本的でないシステム実行ファイル群。例えば、各種ネットワークサービス用デーモンなど。 /usr/share アーキテクチャ依存しない共有 (shared) データ /usr/src ソースコード (Source code)。例えば、カーネルソースコードとそのヘッダファイル群など。 /usr/X11R6 X Window System, Version 11 Release 6 /var 可変 (Variable) なファイル群。内容が常に変化するようなファイル群を格納する例えば、ログスプール一時的電子メールファイルなど。別パーティションとすることもある。 /var/cache アプリケーションのキャッシュデータ。時間のかかるI/O計算によって生成されデータなど。従って再度生成することも可能なので、削除してデータ失われるわけではない時間は無駄となる可能性がある)。 /var/lib 状態情報プログラムの実行によって更新され永続性データなど。例えデータベース、パッケージングシステムのメタデータなど。 /var/lock ロック(Lock)ファイル群。使用中リソース保持するファイル。 /var/log ログ(Log)ファイル各種ログ。 /var/mail ユーザーメールボックス(mail-box) /var/run 最近ブート以降走行中(runing)システムに関する情報例えば現在ログイン中のユーザー走行中のデーモンなど。FHS3.0 では /var/run は /run に置き換えられるシステム後方互換性のために /var/run を提供するか、/var/run から /run へのシンボリックリンク提供しなければならない。 /var/spool 処理待ち状態のタスクスプール(spool)。例えプリントキュー未読メールなど。 /var/spool/mail 互換のために残された、かつてのユーザーメールボックス(mail-box)の場所。 /var/tmp 一時ファイル置場 (Temporary files)。 /tmp と異なり再起動しても内容失われることはない。ただし一定期間経過し未使用な状態であるとOS設定によりファイル消える。

※この「ディレクトリ構造」の解説は、「Filesystem Hierarchy Standard」の解説の一部です。
「ディレクトリ構造」を含む「Filesystem Hierarchy Standard」の記事については、「Filesystem Hierarchy Standard」の概要を参照ください。

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