せん妄とは? わかりやすく解説

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せん‐もう〔‐マウ〕【×譫妄】

読み方:せんもう

外界からの刺激対す反応鈍り錯覚妄想麻痺(まひ)などを起こす意識障害


せん妄

【仮名】せんもう
原文delirium

ある人が錯乱し見当識障害来たし、はっきりと考えるまたは記憶することができない精神状態激越呈し幻覚見ており、極度に興奮していることもある。

せん妄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/10 12:00 UTC 版)

せん妄譫妄、せんもう、: delirium)とは意識混濁に加えて奇妙で脅迫的な思考や幻覚錯覚が見られるような状態。健康な人でも睡眠中に強引に覚醒されると同症状が発生する場合がある。特に集中治療室(ICU)や冠疾患集中治療室(CCU)で管理されている患者によく発生するとされる[1]医学用語としての具体的な定義はあるものの、あらゆる種類の錯乱状態を総称する言葉として使用されることもしばしばある[2]


  1. ^ せん妄”. MSDマニュアル プロフェッショナル版. 2018年11月閲覧。
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  17. ^ Burry L, Mehta S, Perreault MM, et al. (June 2018). “Antipsychotics for treatment of delirium in hospitalised non-ICU patients”. Cochrane Database Syst Re: CD005594. doi:10.1002/14651858.CD005594.pub3. PMID 29920656. https://doi.org/10.1002/14651858.CD005594.pub3. 
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  19. ^ Kang J, Lee M, Ko H, et al. (December 2018). “Effect of nonpharmacological interventions for the prevention of delirium in the intensive care unit: A systematic review and meta-analysis”. J Crit Care: 372–384. doi:10.1016/j.jcrc.2018.09.032. PMID 30300863. 


「せん妄」の続きの解説一覧

せん妄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/31 05:57 UTC 版)

麻酔」の記事における「せん妄」の解説

麻酔からの覚醒時にせん妄と呼ばれる意識変容が起こることがある大半患者はせん妄を覚えており、苦痛経験だったとの調査報告がある。せん妄は意識障害だから覚えていない、というのは全くの誤解である。 注意を向け、集中し維持し、他に転じる能力や、環境認識障害がある。 その障害短期間のうちに出現し1日のうちで重篤さが変動する傾向がある。 新規認知機能障害発現がある。(記憶欠損見当識障害言語障害知覚障害視空間能力障害など) AとCの障害は、既存の、確立された、あるいは発症しつつある認知症では十分に説明できず、昏睡など重篤覚醒水準低下背景生じたものではない。 その障害が、別の身体疾患物質中毒離脱毒物への暴露などの直接的な生理学的結果よるものか、複数病因により引き起こされたものである。 A–Eをすべて満たすものをせん妄と診断する。 — せん妄delirium DSM-5 診断基準 せん妄は、軽度ないし中等度の意識混濁活発な精神運動興奮が加わるもので、幻視中心とした幻覚錯覚、不安、妄想次々現れるその間外界刺激は、ある程度受け入れられるが、多くは後に強い健忘を残す。 せん妄の要因直接因子(例:薬物臓器障害代謝異常誘発因子(例:入院環境、ライン・モニター類、酸素投与間欠的空気圧迫法、身体抑制準備因子(例:年齢認知症脳梗塞パーキンソン病などの基礎疾患) の三つ分けるととらえ易い。 高度侵襲手術により、患者身体大きな負担必然的にうける。長時間手術薬剤投与量増えるとともに体内では薬物移行時間がかかる臓器徐々に薬物蓄積される蓄積され薬物投与中止後も血液中に移行し作用遷延する。 中枢神経系の手術は意識そのもの影響与え場合がある。また広範囲操作が及ぶ手術侵襲大きく覚醒遅延要因となる。

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「せん妄」を含む「麻酔」の記事については、「麻酔」の概要を参照ください。


せん妄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 18:29 UTC 版)

認知障害」の記事における「せん妄」の解説

詳細は「せん妄」を参照 せん妄は、脳に直接負荷がかかるような状況下で起こり、主に覚醒水準低下見当識障害などの意識障害突如発生する経過は短いが、命に関わることもある。痴呆重な部分が多いため、高齢者の軽い意識障害仮性痴呆呼ばれる

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「せん妄」を含む「認知障害」の記事については、「認知障害」の概要を参照ください。

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