韋応物 韋応物の概要

韋応物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/26 15:04 UTC 版)

略歴

北周朝からの名門の家に生まれ、若い頃は太学に学んだ。玄宗に近衛士官(三衛郎)として仕えた。玄宗のおぼえはめでたかったものの、強気なところがあった。安史の乱の後、職を失ったため故郷に帰って貧窮した。そこで心を入れ替えて勉学に励んだ。その後、下級の地方官を転々とした。

洛陽県丞のとき軍兵が不正をはたらくのを厳しく取り締まった。それからは病気を理由に辞任したり滁州刺史になったりと、官途に就いたり辞めたりを繰り返した。786年には蘇州刺史になった。そして白居易が赴任してくると引退し、寺院に寓居した。白楽天(白居易)が尊敬した先達としても知られる。

その最期は判然としないが、大和年間(827年 - 835年)まで生存していて、劉禹錫によって官に推薦されたというが確証はない。

自然を詠う詩に巧みで、とくに自然の静けさや穏やかさを主題とする物に秀でている。盛唐の孟浩然王維を受け継ぐとされ、柳宗元も一括して“王孟韋柳”と並称される。『韋蘇州集』10巻が伝わる。

作品には『幽居』(五言古詩)、『聞雁(雁を聞く)』(五言絶句)等がある。

陶 潜 一般には 陶 淵明 で知られる山水詩を確立した漢詩人を、後世に初めて正当に評価した功績も大きい。


聞雁
故園眇何處 故園(こえん) 眇(びょう)として 何処(いずくぞ)
歸思方悠哉 帰思(きし) 方(まさ)に悠なる哉(かな)
淮南秋雨夜 淮南(わいなん) 秋雨の夜(よ)
高斎聞雁来 高斎(こうさい) 雁の来(きた)るを聞く

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