追い越し 追い越しが禁止される状況

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追い越し

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/02 14:47 UTC 版)

追い越しが禁止される状況

道路の形状や規制、状況によっては、追い越しを行ってはいけない場合がある。車線・中央線をはみ出すかどうかには関わらない。

場所

以下のような場所では、軽車両以外の車両を追い越すために、進路を変えたり、その横に出たりしてはいけない(道路交通法30条)。

状況

以下のような状況では、追い越しを始めてはいけない[6]

  • 前の車が、別な自動車トロリーバスを追い越そうとしている場合
  • 前の車が、右側に進路を変更しようとしている場合
  • 右側にはみ出して追い越す場合に、対向車や前の車の進行を妨げなければ追い越しが完了しない場合
  • 後ろの車が自分の車を追い越そうとしている場合

判例では、次の状況でも追い越しが禁止されている。

  • 2車線道路(片側1車線の道路)で、制限速度の限界まで走行している車両(以下、甲車とする)が走行し、その後方に、制限速度の限界まで走行している車両(以下、乙車とする)が走行し、乙車が、さらにその後方の車両(以下、丙車とする)に追いつかれ、車間距離をつめられて、乙車が、丙車に追突される危険がある場合(いわゆる後続車にあおられた場合)の乙車。(2014年(平成26年)12月2日 札幌高等裁判所)(道路交通法違反の罪に問われた事件)[注釈 1]

右側はみ出し禁止によって実質的に追い越しができない場合

追越しのための右側部分はみ出し通行禁止規制が実施されている場合は、追越し自体は禁止されていないが、道路の右側にはみ出さなければ追い越しができないときは実質的に追い越しができない。この場合は追い越し禁止の規制とは異なり、自転車を追い越す場合でも右側にはみ出すことができない[5]


注釈

  1. ^ 「北海道新聞 2014年(平成26年)12月3日 水曜日 16版 第4社会 36面 あおられ速度超過 一審の無罪を破棄 札幌高裁判決」に「判決理由で高橋裁判長は「仮にあおられたとしても、道路左側の路側帯に退避するなどの方法で十分対処できた。緊急避難は成立しない」と述べた。」と書かれているので、この場合、乙車は、丙車に追突される危険を回避するために、道路左側の路側帯に退避しなければならないことがわかる。なお、この判決は確定した。

出典



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