江ノ電バス湘南営業所 空港連絡バス・高速バス

江ノ電バス湘南営業所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 01:40 UTC 版)

空港連絡バス・高速バス

過去の路線

東京線

繁忙期の7月、江ノ島駐車センターを発車直前の急行渋谷駅行。ドアステップには車掌の姿が見える。手前の集団は次の便を待つ乗客。
車両はふそうR470ロマンスシート車 (1960年式 社番215)
  • 渋谷駅南口 - 江ノ島(急行運転) 東京急行電鉄(現・東急バス目黒営業所と共同運行
    1954年(昭和29年)6月26日運行開始。当初は高速道路がなかったため、渋谷駅から上馬まで玉川通り、上馬から馬込まで環七通り、馬込から横浜まで第二京浜国道を走り、横浜駅からは大船・鎌倉経由江ノ島線と同じルートを走った。1966年4月2日に経路変更が行われ、第三京浜道路横浜新道を経由してから遊行寺坂を下り、上記「藤沢 - 鵠沼車庫線(藤原経由)」と下記「鵠沼海岸線」の経路で江ノ島に入る形になり、途中ノンストップに変わったが、末期には瀬田営業所への停車が追加されていた。最盛期の1960年代には夏季に大幅増発が実施され、貸切車も含めた前扉ロマンスシート車、中扉ロマンスシート車が総動員されていた。鎌倉・大船営業所と共管。
    1974年(昭和49年)6月30日限りで廃止[4]

大磯線

  • 鎌倉駅-七里ヶ浜-江ノ島-浜見山-平塚駅南口-大磯駅
    1960年(昭和35年)8月10日運行開始。 神奈川中央交通東・藤沢営業所(当時)の藤沢駅北口-新屋敷-江ノ島-大磯駅線(1日1往復のみ)と共同運行路線であった。交通渋滞が激しくなり、江ノ島始発に短縮され、1975年7月16日廃止[4]。末期は1日1往復のみに削減されていた。ワンマン化後は運賃表示器設置車(当時は一部車両のみ設置)が限定運用されていた。なお、神奈中は2021年7月22日より海の日限定の江ノ島-大磯駅線として運行を再開している。

鵠沼線

  • 藤沢駅南口-高根-鵠沼海岸
    高根線のかつての姿。高根から鵠沼海岸駅前商店街を通り、右折して鵠沼公民館前経由で国道134号線まで運行していた。
    1959年3月10日、高根-鵠沼海岸間を廃止。

上村(かむら)線

平面交差時代の羽鳥踏切を渡る上村経由藤沢駅行。この当時、神奈川中央交通便は辻堂駅北口発着に変更されており、踏切を渡る江ノ電便はごく僅かな運行本数だった。
1985年7月撮影 車両は日産ディーゼルPR95 (1970年式 社番130)
  • 藤沢駅(北口)→上村→湘洋中学校前→鵠沼車庫前
    1962年(昭和37年)10月1日運行開始。末期は土休日昼に藤沢発1本のみの運行。かつては辻堂駅南口発着であったが、1994年11月の羽鳥踏切の立体交差化により鵠沼車庫前行に変更、辻堂駅発が廃止となり片道のみになる。神奈川中央交通東・藤沢営業所の藤03系統と共通定期券の取り扱いがあった。2007年12月1日に江ノ電バス横浜が本格的な運行を開始したが、これと時を同じくして廃止になった。

茅ヶ崎海岸線

  • 辻堂駅 - 浜見山 - 辻堂団地 - 東浜須賀 - 平和学園前 - 茅ヶ崎駅南口
    1958年(昭和33年)5月15日運行開始。神奈川中央交通茅ヶ崎営業所の辻02系統とはルートが異なり、浜須賀以遠は国道134号線を走る独自路線となる。なお、当初は神奈中も江ノ電と同一経路だった。
    1990年代にダイヤ改正の度に削減されたのち、2008年7月に廃止。末期は休日朝1往復のみの運行であった。

辻鎌線

  • 辻堂駅 - 江ノ島海岸 - 鎌倉駅
    海岸沿いの国道134号線を走行する路線である。渋滞に巻き込まれやすく定時運行が難しいことから、1990年代に運行本数が大幅に削減された。その後も運行本数削減が続き、末期は平日朝2往復のみの運行であった。湘南営業所移転による路線再編に伴い、2011年6月26日付で廃止(最終運行日は2011年6月24日)。辻堂駅-江ノ島海岸-鎌倉駅-八幡宮前、鵠沼海岸-江ノ島海岸-鎌倉駅-八幡宮前、鵠沼車庫前-松波町-江ノ島-鎌倉駅の運行便も存在した。

鵠沼海岸線

  • 藤沢駅(南口)- 藤ヶ谷 - 新屋敷 - 鵠沼車庫前
    江ノ島海岸経由(島内へ入らない)、江ノ島経由、湘南港桟橋経由の3パターンが存在した。鵠沼車庫開設以前は藤沢駅-鵠沼海岸間の運行だった。

茅ヶ崎学園循環線

  • 辻堂駅 → 浜見山 → 辻堂団地 →(循環)東浜須賀 → 茅ヶ崎学園入口 → 辻堂団地 → 辻堂駅

津村循環線

  • 藤沢駅(南口)→(循環)藤ヶ谷 → 新屋敷 → 腰越駅 → 津村 → 手広 → 富士見ヶ丘 → 藤沢駅(南口)
    逆回りも存在した。
    1957年(昭和32年)1月1日に藤沢駅-柳小路-江ノ島海岸-津村で運行開始したものが循環化した。循環化後は逆回りも存在したが、手広車庫入庫便は藤沢駅(南口) → 藤ヶ谷 → 新屋敷 → 腰越駅 → 津村 → 手広 → 手広車庫で運行。

津村小動線

  • 津村 - 腰越駅 - 小動
    2001年3月19日に開設されたミニバス路線[2]。オムニバスタウンの施策の一環として新鎌倉山循環線と同時開設[2]。その後、小動循環線に統合され廃止された。
    鎌倉市ではコミュニティバス路線の一つとして位置づけていた[2]。市は運行経費の補助は行わず、車両購入やバス停設置など初期投資についてのみ国と市が補助を行う点も同様であった[2]

七里ヶ浜循環線

七里ヶ浜循環線開通式
1976年4月30日撮影 車両は日産ディーゼルU20N(1975年式) 社番111
  • 藤沢駅(南口)→ 富士見ヶ丘 → 手広 → 津村 → 腰越駅 →(循環)七里ヶ浜東台 → 藤沢駅(南口)
    1976年(昭和51年)4月30日運行開始。七里ヶ浜地区に最初に乗り入れた路線である。
    運行区間に国道134号が含まれ激しい渋滞の影響を受けやすかったこと、ミニバスで運行される七里ヶ浜線が開設されたことから、運行本数が大幅に削減された。その後も運行本数削減が続き、利用者減と運転要員確保の困難を理由に2019年12月16日のダイヤ改正により廃止。

新鎌倉山循環線

  • 津村 - 新鎌倉山 - 津村
    2001年(平成13年)3月19日運行開始。運転要員確保の困難を理由に、津村始発便のミニバス運用路線に限り、2019年12月16日のダイヤ改正により廃止。

鎌倉湖畔循環線

  • 大船駅 → 行政センター → 常楽寺 → 砂押橋 → 今泉不動 → 鎌倉湖畔 → 地蔵前
  • 鎌倉湖畔 → 砂押橋 → 常楽寺 → 行政センター → 大船駅
  • 今泉不動 → 砂押橋 → 常楽寺 → 行政センター → 大船駅
  • 大船駅 → 中央病院 → 常楽寺 → 砂押橋 → 鎌倉湖畔(循環) → 地蔵前 → 砂押橋 → 常楽寺 → 大船行政センター → 大船駅
    区間便は漸次廃止。中央病院回りの循環線は運転要員確保の困難を理由に、2019年12月16日のダイヤ改正により廃止。

その他

  • 鎌倉駅-七里ヶ浜-腰越-龍口寺-新屋敷-西方-藤沢駅南口(戦後バス事業再開時の路線の一つ。小動で内陸部へ入り、腰越-龍口寺は電車通りを経由していた。鎌倉駅-八幡宮前間を延長運転する系統も存在した。)
  • 鎌倉駅-七里ヶ浜-江ノ島-新屋敷-西方-藤沢駅南口(この当時、深沢線は北口発着だった。鎌倉駅-八幡宮前間を延長運転し、江ノ島海岸止まりの系統も存在した。)
  • 藤沢駅南口-上岡-本鵠沼-藤原-太平台-一ノ坪-辻堂駅南口(戦後バス事業再開時の路線の一つ。浜見山を経由せず辻堂元町商店街を経由していた。高根線の一部と太平台線の一部の原型である)
  • 辻堂駅-一ノ坪-太平台-藤原-本鵠沼(上記路線の藤沢駅南口-上岡-本鵠沼を廃止して短縮した路線。)
  • 辻堂駅-浜見山-太平台-藤原-本鵠沼(上記路線を浜見山経由に変更した路線。小田急江ノ島線本鵠沼駅横の踏切を渡ったところに折り返し所があり、そこで折り返していた。現在の太平台線の直接の原型)
  • 片瀬江ノ島駅-湘南港桟橋(東海汽船大島航路に接続していた。2017年現在の湘南港桟橋終点は元々ヨットハウス前という名称の途中停留所で、ここから更に左折して桟橋の袂の位置が湘南港桟橋終点だった。)
  • 江ノ島-鵠沼海岸-辻堂海水浴場前-浜須賀-茅ヶ崎駅南口(前述の大磯線は辻堂海水浴場前-浜須賀で一旦内陸部に入り浜見山、辻堂団地を経由する経路だったが、当線は上記区間を国道134号線経由としていた。)
  • 横浜駅(東口)-日の出町-吉野町3丁目-上大岡駅-天神橋-平島-大船駅-長島-手広-江ノ島
  • 横浜駅(東口)-日の出町-吉野町3丁目-上大岡駅-天神橋-平島-大船駅-長島-手広-藤沢駅
  • 戸塚駅-飯島-大船駅-大船駅-長島-手広-江ノ島

車両

湘南営業所所属車両(604号車)
空港連絡バス羽田線の車両(801号車)

2011年UDトラックスのバス事業撤退以前は、路線車の大半は日産ディーゼル製であった。大型車は、かつては長尺(N尺)車が導入されていたが、1990年代初頭以降の新製配置車については、標準尺、さらに短尺と徐々に車長が短くなり、2001年には大型9m車の日産ディーゼル・スペースランナーRP(KL-RP252GAN)が導入された。その後は中型長尺車の日産ディーゼル・スペースランナーRP(PK-JP360NAN)の新製配置が多かったが、こうした特殊サイズの車両が生産中止されたことで、再び大型の標準尺(L尺)車や短尺(K尺)車が導入されており、ノンステップバスも存在する。

三菱ふそう製はほとんどが純正車体架装の大型車だが、鎌倉営業所もしくは藤沢営業所より転属した車両と、2005年以降に新たに配置された車両とがある。かつては、MBECS形蓄圧式ハイブリッド車として、KC-MP637M(510号)、KC-MP737M(511号)の2台が鎌倉市の補助金によって導入されていた。

いすゞ自動車製の車両は少ないが、いすゞ・エルガが在籍する[注釈 1]。かつてはいすゞ・キュービックも在籍したが、初代114号は国際興業バスへ移籍した。またアイビーテックの送迎用車として委託元予算で購入した富士重工業製車体のKC-LV380N(500号)も存在した。

2010年代に入るとUDトラックス以外のバスに切り替えざるを得なくなるが、湘南営業所においてはジェイ・バス製を主力に導入されることになり、2014年には江ノ電バスとしては初となる日野自動車製の大型ノンステップ車として、日野・ブルーリボンII(128号、QKG-KV234N3)が導入された。その後はエルガと並行して日野・ブルーリボン(2代目)も導入され、2016年(129号、QPG-KV290N1)、2017年(130,132,133号、QPG-KV290N1)を導入、うち132号は江ノ電バスとして初となるフルカラーLED車である。2018年にも2DG-KV290N2(116号)を導入した。

かつては高根線や七里ガ浜線用にいすゞ・ジャーニーK(P-LR312F)などの中型路線車が所属したが、現在は路線車としては純粋な中型車は所属せず、前述の中型長尺車が在籍する。小型車は「こまわりくん」の日野・リエッセ日野・ポンチョが在籍する。

この他に特定車として、特別支援学校スクールバス用のふいすゞ・ガーラミオが所属する。

観光・高速車は、古くは民生デイゼル日産ディーゼル製の車両が大多数を占め、2000年代以降は三菱ふそう製が多かった。近年は定期観光バスや空港リムジン用途にUDトラックス(旧:日産ディーゼル)製の西日本車体工業96MC架装が相次いで導入されるなど、関東圏では極めて珍しい車両が在籍している。

2012年の定期観光バス「なごみ号」新設に際しては、江ノ電の鉄道110周年・バス85周年を記念して特別塗装の日野・リエッセII(SDG-XZB51M)を1台導入し、社番は085号車、希望ナンバーで「湘南230あ11-85」を取得している。

過去の車両

社番

所属車両の社番は、藤沢営業所からの移管路線で使用される車両は先頭が1番台、手広営業所からの移管路線のうち、深沢線などで使用される車両等は5番台、鎌倉湖畔循環線など鎌倉営業所から手広営業所へ移管された路線で使用される車両は、他所と違い前乗り仕様となっており、6番台として別運用されている。

2013年3月23日の湘南営業所管内ダイヤ改正に伴い、1番台と5番台の車両については運用上の区分がなくなり、共通運用となった。

なお、鎌倉営業所と大船営業所の統合以前は、鎌倉営業所が5番台であった。統合により5番台はしばらく使用されていなかったが、手広営業所の分離により復活した。

貸切観光車は7番台、高速車、定期遊覧車は8番台、小型車は9番台である。


注釈

  1. ^ PKG-LV234L2(113号)、PKG-LV234N2(162 - 164号)、QPG-LV234N3(126,127号)、QPG-LV290N1(131,134号)、2DG-LV290N2(114,115号)の10台。2代目114号は2016年12月に除籍となり、専属運用を解かれ他車と同様に共通運用されていた。
  2. ^ 同車はその後、個人に引き取られ準動態保存(車検は取得していないものの可動状態は保持)された。2019年現在も残存しており、可動状態にある元江ノ電バス在籍車では最古の車である[5]

出典

  1. ^ (12月19日実施)湘南営業所一部路線のダイヤ改正と辻堂西海岸線の延伸について 2016年12月12日、江ノ島電鉄株式会社(2016年12月24日閲覧)
  2. ^ a b c d e f g h i j k 鎌倉市:コミュニティバスの運行 独立行政法人環境再生保全機構
  3. ^ 定期遊覧バス”. 江ノ島電鉄. 2018年5月23日閲覧。
  4. ^ a b 江ノ島電鉄株式会社開業100周年記念誌編纂室『江ノ電の100年』2002年9月1日
  5. ^ 渡邉廣「江ノ電バス写真帳」No.24


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