格闘技 戦闘技術としての格闘技

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格闘技

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/02 07:23 UTC 版)

戦闘技術としての格闘技

素手や小さな武器を用いた戦闘技術という意味で「格闘技」を用いる用法もある。

その意味で用いられる格闘技、すなわち体系だった近接格闘術には、いくかの種類があり、白兵戦術、逮捕術護身術などがそれにあたる。武術も意味的にはこれに含まれるが、武術は含めないのが慣習である。ちなみに徒手武術には沖縄武術や古流柔術などがある。

それぞれ状況は異なるが、実際の闘争での戦闘術であり、競技である格闘技における技術とは似て非なるものである。

一般に、軍隊格闘術軍用格闘技軍事格闘技などと呼ばれる。競技や興行の格闘技と違い、軍隊が戦争で行なう白兵戦を前提としているため、相手を殺傷することを目的とした技術である。全隊員に短期間で一定の戦闘力を身につけさせるため、習得容易で効果的な技が多い。軍隊では格闘術にあまり重きをおいておらず、体力向上、士気高揚目的という説もある。
ソビエト連邦コンバットサンボシステマイスラエルクラヴ・マガ日本自衛隊格闘術などがある。自衛隊格闘術は戦技競技会、徒手格闘選手権大会として競技化されている。
警察官犯人逮捕するための技術で、主に日本拳法武道をベースとしている。軍隊格闘術と違い、相手を殺傷するのではなく制圧、拘束するのを目的としている。逮捕術も競技化されている。
自分の身体を防護することを目的とした技術であり、相手を攻撃することのみを目的としているのではなく、危険に近づかない知識や安全に逃れる方法を含む。
伝統武術系護身術としては、截拳道系、戸隠流系、シラット系、合気道系、カジュケンポ系等が有名である。

注釈

  1. ^ 連合国軍最高司令官総司令部による武道禁止の占領政策のもと文部省の中学学習指導要領新制中学校での「武道」(剣道柔道相撲)を「格技」に言い換えた。その後、「武道」という言葉が復活したこともあり、「格技」のほうは「格闘技」と同じような意味で使われるようにもなった。
  2. ^ 日本の格闘技相撲神社で奉納相撲が行われるように神事神道儀式)としての側面もあるが、江戸時代からは興行としても行われている。
  3. ^ プロレスは格闘技か否かという議論が多々あり、競技としての性質、興行論やビジネス論も入り混じり解釈が難しいが、プロレスがレスリングを基盤にしていることは事実である。1997年10月11日にプロレスラーの高田延彦ヒクソン・グレイシー戦をメインイベントとしたPRIDE.1が開催され、以後PRIDEは人気のある総合格闘技興行に成長したように、プロレス興行で行われた異種格闘技戦UWF系の競技性を強めたプロレス興行は後の総合格闘技興行に影響を与えた。また総合格闘技興行にプロレスラーが参戦したり、逆にプロレス興行に総合格闘技選手が参戦したりするなど、格闘技とプロレスの関係性は強い。K-1UFCなどの興行はプロレス的な演出と、プロレスにはない競技格闘技としての性格を併せ持つことで人気を得た。

出典

  1. ^ デジタル大辞泉 かくとう‐ぎ【格闘技/×挌闘技】
  2. ^ a b デジタル大辞泉 マーシャル‐アーツ(martial arts)
  3. ^ デジタル大辞泉 かく‐ぎ【格技/×挌技】
  4. ^ 「図説 人類の歴史 別巻 古代の科学と技術 世界を創った70の大発明」p205 ブライアン・M・フェイガン編 西秋良宏監訳 朝倉書店 2012年5月30日初版第1刷
  5. ^ 「図説 人類の歴史 別巻 古代の科学と技術 世界を創った70の大発明」p207-208 ブライアン・M・フェイガン編 西秋良宏監訳 朝倉書店 2012年5月30日初版第1刷





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