判任官とは? わかりやすく解説

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判任官

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/23 03:23 UTC 版)

判任(はんにん[1])は官人官吏任官手続きの種類で天皇委任を受けた行政官庁の長が官職に任ずることまたはその官職をいい、とくにその官職をいう場合は判任官(はんにんかん[1]英語: junior official)という。


注釈

  1. ^ 任官について勅授・奏授・判授と勅任・奏任・判任がどちらも使用されていたが、1875年(明治8年)3月14日に勅授・奏授・判授の廃止を決めた[10]
  2. ^ a b 内閣記録局の見解によれば、下級官吏である使部は明治2年7月8日の官位相当表では少初位相当であったが、同年8月22日の改正表には掲載されなかったため等内の判任官から等外吏にその地位を降ろした[23] [24]。使部は律令制においては雑任の官人であり、中世以降は地下家の世職として江戸時代まで存続したもので、明治政府でも下級官吏の官職であった。
  3. ^ 海軍省は、伍長の純然たる官等表への掲載は明治5年10月第305号海軍省職制[43]をもって創始と確認しているが、明治5年8月に定めた軍艦乗組官等表の中の下士三等・伍長相当の欄にあるものは総て下士判任とするとした[44]
  4. ^ 1890年(明治23年)までは「等外」の統計項目があったことから、等外吏の制度廃止後も実際には等外吏が存在したことが確認される[71]。明治19年6月26日内務省令第11号に看守・等外吏・等外御用掛及び雇員の旅費に関する規定があり[72]、明治30年10月7日内務省令第27号で全部改定されるまで内務省令には等外吏・等外御用掛が残った[73]。また、明治19年2月4日宮内省官制では等外の職員を定めており[74]、明治22年7月23日の宮内省官制では准判任・等外の職員を置き[75]、明治25年1月の訂正でも同様に准判任・等外の職員を置き[76]、その後、准判任以下の定員を宮内省令で定めることにして、明治40年11月1日宮内省令第6号では准判任・判任待遇・等外の宮内職員を定めた[77]。明治42年5月11日に准判任は廃止されて判任官となったが[78]、明治42年5月14日宮内省令第3号では引き続き判任待遇・等外の宮内職員を定めている[79]。大正3年7月20日宮内省令第12号では等外を廃止し、従前の等外は宮内省の雇員ともに判任待遇となる[80]
  5. ^ 見習の月給25円以下は、判任官七等の月俸以下に相当する[65]
  6. ^ 技術官及び特別の学術技芸を要する判任官見習の月給40円以下は、判任官四等の月俸以下に相当する[65]
  7. ^ 官吏進級内規を定めた翌月に、規定に矛盾が生じないように、「初めて判任官に任ずる者は月俸25円以上の俸給を給することを得ず」を「初めて判任官に任ずる者に支給するべき俸給額は月俸25円を超過することを得ず」に改めた[102]
  8. ^ 雇員は判任官定員の外に俸給予算定額内に於いて使用してきたが、官制を改正したため1894年(明治27年)の予算から雇員の俸給を雑給の支弁にするとし、雇員の俸給額は特別の技術を要するもののほか月俸12円以下とした[110]。月俸12円は判任官最下級の十級俸と同額である。ただし明治27年度内は予算編成が間に合わず判任官俸給予算から雇員の俸給を支弁した[111]
  9. ^ a b c 日清戦争を契機とした物価の騰貴があり[115]、明治20(1887)年1月基準東京卸売物価指数を用いて比較すると、判任官官等俸給令(明治19年勅令第36号[64])を制定した翌年の1887年(明治20年)4月の総平均指数は100であるのに対して、1897年(明治30年)4月の総平均指数は161となり61ポイント増加しており、1898年(明治31年)4月には総平均指数は179となり前年同月と比較して18ポイント増加した[116]。また、1897年(明治30年)10月に貨幣法を施行して新貨条例の半値に切り下げて金本位制を実施している。
  10. ^ 雇員の俸給については、1896年(明治29年)8月には物価の騰貴を理由に雇員であって特別の技術を要しない者に月俸15円以下を支給できるとし[117]、1898年(明治31年)7月には物価騰貴を理由に雑給予算定額に於いて支弁できる限り月俸20円以下を支給するとした[118]。月俸15円は判任官九級俸、月俸20円は八級俸と同額である。
  11. ^ a b 日露戦争中に物価の騰貴があり、明治33(1900)年10月基準東京卸売物価指数を用いて比較すると、開戦前の1903年(明治36年)4月の総平均指数は103.1であるのに対して、講和条約批准後の1906年(明治39年)4月の総平均指数は117.8となり14.7ポイント増加した。その後も物価は高止まりして1909年(明治42年)4月の総平均指数は118.8、1910年(明治43年)4月の総平均指数は119.9となる[124]。雇員の俸給については、1906年(明治39年)12月には物価の騰貴を理由に判任官とのバランスを考慮して特別の技術を要しない雇員の俸給は月俸25円以下とした[125]。月俸25円は判任官八級俸と同額である。1910年(明治43年)の予算からは一般官吏に対して増俸することを踏まえて、特別の技術を要しない雇員に対しては月俸40円を超えない範囲内に於いて俸給を支給できるとした[126]
  12. ^ 海軍省の望樓長は三級俸(月俸35円)と四級俸(月俸30円)が判任官三等で、五級俸(月俸25円)が判任官四等であるため改正後の判任官四等は月俸30円未満とし、海軍省の望樓手は一級俸(月俸25円)と二級俸(月俸20円)が判任官四等で、三級俸(月俸15円)、四級俸(月俸12円)及び五級俸(月俸10円)が判任官五等であるため、改正後の判任官四等は月俸25円以下、判任官五等は月俸20円未満とし、農商務省の森林主事は一級俸(月俸25円以下21円以上)が判任官四等で、二級俸(月俸20円以下16円以上)と三級俸(月俸15円以下10円以上)が判任官五等であるため、改正後の判任官四等は月俸25円以下、判任官五等は月俸20円以下とし、逓信省の通信手・鉄道書記補は従前から判任官四等は月俸25円以下、判任官五等は月俸20円以下なので変更せず、三等郵便局長は年手当であるため変更していない[123]
  13. ^ このときは高等官の俸給も増額しており、慶応4年(明治元年)に三職以下の月給を定めて以来、これまで同程度以下の水準に据え置いてきた勅任官・奏任官の俸給を初めて増額することになる。これまで三職の議定・太政官の太政大臣・内閣総理大臣の俸給額は同水準であり、三職の参与・太政官の参議・各省大臣の俸給額は同水準であり、三職制の試補官の徴士である判事試補・太政官制の七等官・高等官六等の俸給額は同水準であった[129] [130]
  14. ^ 従前の月俸30円(判任官四等の上限)は、改正後の七級俸(月俸40円)と八級俸(月俸35円)の間の月俸37円となる。
  15. ^ 従前の月俸20円(判任官五等の上限で)は、改正後の十級俸(月俸25円)と同額となる。
  16. ^ 従前の判任官十級俸またはそれと同額の月俸15円は、改正後の十一級俸(月俸20円)を下回る月俸18円となる。
  17. ^ 警察官に限らず北海道庁・府県の一般的な文官であっても奏任官の官名を事務官・技師などとするのに対して、判任官の官名を属・技手などとしており、奏任の警察官の官名を警視とし判任の警察官の官名を警部とするのと同様の区別がある[138]
  18. ^ 日本法令索引のキーワードに「ぎて」を設定しても技手を見出しに含む法令を検索できない。日本法令索引(明治前期編)も同様[140]
  19. ^ 明治28年に憲兵上等兵を判任待遇にした閣議の趣旨説明では、憲兵上等兵については軍事・行政・司法の三警察事務を兼任しその身分は兵卒であるけれどもその任務はすこぶる重大かつ煩雑であり、欧州各国においては多くは陸軍各兵科下士の中より選抜しこれに充てる制度であるけれども、我が国に在っては編制上並びに経費上、今日にわかに下士を以って補充することが難しい事情もあるので、その身分は兵卒であるに違いないけれども下士に準じ判任の待遇としたいとしている[141]
  20. ^ a b 判任官俸給令(明治43年勅令第135号)第8条により税関監吏の月俸は12円以上40円以下としたので[128]、文武判任官等級令(明治43年勅令第267号)施行により判任官の等級を一等から四等までとしたときに判任官三等以下となる[131]
  21. ^ 文武判任官等級令(明治43年勅令第267号)施行により判任官の等級を一等から四等までとしたときに、改めて望樓長は判任官と定めたので判任官一等以下となる[131] [144]
  22. ^ a b c d 文武判任官等級令(明治43年勅令第267号)施行により判任官の等級を一等から四等までとしたときに、三等郵便局長、郡視学を別表に掲載して判任官一等以下とした[132]
  23. ^ a b c d 判任官俸給令(明治43年勅令第135号)第10条により望樓手、森林主事の月俸は12円以上30円以下としたので[128]、文武判任官等級令(明治43年勅令第267号)施行により判任官の等級を一等から四等までとしたときに判任官四等となる[131]
  24. ^ 明治40年の帝国鉄道庁の設置に伴う鉄道作業局の廃止により鉄道書記補を廃止した[145]
  25. ^ a b c d 明治43年の郵便貯金局官制の改正、逓信管理局管制の制定及び通信官署官制の改正により、郵便貯金局の職員であって現に通信手の職に在る者は郵便貯金局書記補に、管理事務に従事する通信官署職員であって現に通信手の職に在る者は逓信管理局書記補に、通信官署に於いて現業事務に従事する職員であって現に通信手の職に在る者は通信書記補に同官等俸給を以って任ぜられものとし[146]、判任官俸給令(明治43年勅令第135号)第11条により郵便貯金局書記補、逓信管理局書記補、通信書記補の月俸は10円以上30円以下としたので[128]、文武判任官等級令(明治43年勅令第267号)施行により判任官の等級を一等から四等までとしたときに判任官四等となる[131]
  26. ^ 判任官俸給令(明治43年勅令第135号)第7条により北海道庁及び府県視学の月俸は別表九級俸以上としたので[128]、文武判任官等級令(明治43年勅令第267号)施行により判任官の等級を一等から四等までとしたときに判任官一等以下となる[131]
  27. ^ a b 明治43年に警視庁・北海道庁・府県に警部補を設置し[138] [147]、また樺太庁にも警部補を設置し[148]、判任官俸給令(明治43年勅令第135号)第9条により警部補及び樺太庁警部補の月俸は15円以上30円以下としたので[128]、文武判任官等級令(明治43年勅令第267号)施行により判任官の等級を一等から四等までとしたときに判任官四等となる[131]

出典

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