兼高かおる世界の旅
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関連・派生番組
- 夢の世界旅行 クイズジャンボ - 兼高が監修・プロデュースしたクイズ番組。
- クイズ世界をあなたに - 三井ワールドアワーの系譜番組。元々日本テレビで放送された『日清世界クイズ』と趣旨・司会者の関口宏が同じものであった。
- 鈴木ちなみのTOP OF THE WORLD - 専門チャンネルフジテレビONEで放映中の海外紀行番組。
高等教育(大学)への波及
本番組のうちペルーとメキシコをとりあげた放送分が、放送大学学園が制作する「BSキャンパスex特集」に於いて各々改めてとりあげられ、「考古・歴史・文化の今昔~蘇る『兼高かおる世界の旅』と共に~」の番組名で放送大学の放送チャンネルにて放送されてきている[15][16]。
先記の通り、番組関連資料類を展示していた「兼高かおる旅の資料館」が2020年2月末で閉館となったが、閉館するにあたり、それまで展示していた資料類の引き取り手を探していた。そこに文化人類学者で放送大学特任教授(当時)の稲村哲也[注釈 12]が偶然にもこのことを情報としてキャッチし、実際の撮影で使用されたカメラ本体[注釈 13]や写真パネル等の本番組に関係した資料類を引き取った。その引き取りの場面で稲村は資料館関係者から、撮影済みの映像が沢山存在する、と聞かされた。これに対し稲村は、これをうまく活用すれば素晴らしい番組が作れるかも、と思い立ち、そこから、学術的視点から本番組を振り返り且つ補足する前記「BSキャンパスex特集」の一番組「考古・歴史・文化の今昔」を企画するに至った。稲村は本番組について、子供の頃から視聴し、世界に目を向けるきっかけを作ってくれた、と述懐している[15][16]。
ペルーの放送分は2021年12月に全2回、メキシコの放送分は2023年4月に全4回企画され、何れも番組企画者の稲村が司会進行を務め、各々関係する学者をゲストとしてスタジオに招いて語らせる等している[15][16]。
更に、ペルーの放送分については、放送大学に於ける企画・放送の翌年(2022年)の7月、横浜商科大学に於ける講義の中でもとりあげられた。横浜商科大によると、現在では兼高かおるの「世界の見方」を研究対象とする話が進行中で、2021年度からは中学校の道徳教科書に兼高の言葉や人生がとりあげられているという[18][19]。
注釈
- ^ 大阪ABC、岡山RSKは6月26日に「トルコ」の回を放送している
- ^ 1966年7月10日放送の第311回「南へのいざない」および1967年7月16日放送の第357回「ナッソーの魅力」の時点でのクレジット
- ^ 『TBS50年史』では芥川の後輩・落合博一とされている。
- ^ スカンジナビア航空は兼高が世界一周取材旅行をするきっかけを作った1958年の「世界一周早回り」の協賛社でもあった。
- ^ 当時の新聞には当該回にカラーマークは付いておらず、実際にカラーで放送されたかは不明。1975年3月30日の再放送ではカラーで放送されている。
- ^ 岡山RSK、大阪ABCはカラーマーク付き、広島RCCはマークなし
- ^ 「ナッソーの魅力」(#357 1967年7月16日放送)、「スコットランドの想い出」(#362 1967年8月20日放送)、「第18次取材ハイライト U.S.A.」(1967年9月10日放送)はモノクロ
- ^ 1967年3月放送の第16次取材旅行ハイライトではコメントが別途挿入されていたため、TBSチャンネルの再放送ではBGMのみが流れる。
- ^ なお、日本人の海外旅行が自由化されたのは1964年からである。
- ^ 芥川は最終回まで番組に参加していたが、この頃には既に肺癌が大きく進行しており、ナレーションも本調子とは言えない状態だったという。
- ^ 番組開始当初の製作クレジットは、TBS東京放送だった。
- ^ 2022年3月限りで特任教授を退任。2023年3月時点では「放送大学名誉教授」の肩書きを有している[16][17]
- ^ 現在は放送大学が所蔵している[16]
出典
- ^ 講談社 編『TVグラフィティ : 1953年〜1970年ブラウン管のスター・ヒーロー・名場面1700』講談社、1978年4月3日、203頁。NDLJP:12275878/105。
- ^ 志賀信夫『テレビヒット番組のひみつ : 「ジェスチャー」から「おしん」まで』日本放送出版協会、1984年8月1日、65 - 67頁。NDLJP:12275392/36。
- ^ デンマーク、ノルウェー、スウェーデン
- ^ 『20世紀放送史・上』(日本放送協会編・発行、2001年刊)より
- ^ NHK出版「放送文化」(発行時期不明)
- ^ 「兼高かおるさん「旅の資料館」閉館 来館者から惜しむ声 淡路島」『産経新聞』、2020年2月28日。2023年4月2日閲覧。
- ^ 北國新聞 1977年10月2日付朝刊テレビ欄および、北日本新聞 1990年3月25日付朝刊テレビ欄より。
- ^ 北國新聞 1977年10月2日付朝刊テレビ欄より。
- ^ 産経新聞・岡山版、1964年2月9日・5月3日、各テレビ欄。
- ^ 産経新聞・岡山版、1964年5月10日、各テレビ欄。
- ^ 徳島新聞 1966年4月4日付 朝刊7面「午前のTVラインナップ」によると金曜10:30から遅れネット
- ^ 週刊TVガイド岡山・四国版1986年1月18日 - 24日号
- ^ 下記に記述の秋田放送分と合わせ、出典は1988年(昭和63年)9月付け東奥日報テレビ欄より。
- ^ 『北日本新聞』1990年9月30日付朝刊、テレビ欄。
- ^ a b c 稲村哲也(放送大学特任教授) (30 November 2021). 放送大学キャンパスガイド 2021年10月号②【キャンパスチェック】番組紹介 BSキャンパスex特集【キャンパスプロファイル】 石崎 克也 教授 (テレビ番組). 放送大学. YouTubeより2023年4月2日閲覧。
「キャンパスチェック」コーナー
- ^ a b c d e 稲村哲也(放送大学名誉教授) (9 March 2023). 放送大学キャンパスガイド 2022年3月号③【キャンパスチェック】番組紹介 BSキャンパスex特集「考古・歴史・文化の今昔」【コラムOUJ】島内 裕子 教授 (テレビ番組). 放送大学. YouTubeより2023年4月2日閲覧。
「キャンパスチェック」コーナー
- ^ 稲村哲也、小川正人、田中統治、森岡淸志、迫田章義 (3 March 2022). 放送大学キャンパスガイド 2022年3月号②【キャンパスチェック】退任教員からのメッセージ【キャンパスプロファイル】迫田章義 教授 (テレビ番組). 放送大学. YouTubeより2023年4月6日閲覧。
番組前半「キャンパスチェック"退任教員からのメッセージ"」より
- ^ 『「兼高かおる世界の旅」貴重な映像を観光文化論で公開しました』(プレスリリース)横浜商科大学、2022年8月4日 。2023年4月2日閲覧。
- ^ NAOKO ANDO「兼高かおる 未来へのバトンパス」『The New York Times Style Magazine:JAPAN』、2021年6月18日。2023年4月2日閲覧。
固有名詞の分類
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