メリヤス メリヤスの概要

メリヤス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 06:10 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
編目の構造

メリヤス編み(平編み・天竺編み)で編んだ生地、またはそれらの生地を使用した製品を指す。伸縮性に優れ、靴下類や下着類、手袋帽子など日常衣類の多くに利用されている[1][2][3]

1本または数本の糸を輪の形にした輪奈(わな、loop)の中に次の輪奈を入れることを順次繰り返し、布状に編む。編み目形状により表メリヤス編みと裏メリヤス編みの2種類があり、編み目を作る編み針の糸の供給方向により緯メリヤス(横メリヤス)と経メリヤス(縦メリヤス)の2種類がある[1][2]

日本では編み物の伝統が弱く、17世紀後半の延宝 - 元禄年間(1673年 - 1704年)に、スペインポルトガルなどから靴下などの形で編地がもたらされた。そこで、ポルトガル語スペイン語で「靴下」を意味するポルトガル語の「メイアシュ」(meias)やスペイン語の「メディアス」(medias)から転訛した「メリヤス」が、編み物全般を指すようになった。「莫大小」という漢字は、伸縮性があり「大小がない」こととする説がある[1][2][3]。主に、武士が殿中に出仕する際の足袋を作る技法として一部武士から庶民にも広まった。

1950年代までは、機械編みによる薄地の編物全般、肌着・靴下などの伸縮性を求める衣類全般、または伸縮する生地を広く「メリヤス」と呼んだ。その後、編地の衣料が一般的になったうえ、英語などから借りた衣服関連の新たな外来語が多く使われるようになり、現代ではメリヤス(編み)という用語は主に肌着に用いられ、編地全般はニット、アウターのカジュアルウェアはジャージーと言われる[2][3]。そのうち、経編のニットについては「トリコット」とも称される[4][5]

関連項目


  1. ^ a b c 「メリヤス」『日本国語大辞典
  2. ^ a b c d 大沼淳ほか監修「天竺編み」「メリヤス」「メリヤス編み」『ファッション辞典』文化出版局、1999年。
  3. ^ a b c 並木覚「メリヤス」『日本大百科全書』小学館、1985年。
  4. ^ トリコットとは | 川田ニット株式会社
  5. ^ ニットの知識(Knowledge of knit)|繊維業界検索なび


「メリヤス」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「メリヤス」の関連用語

メリヤスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



メリヤスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのメリヤス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS