ジクロロメタン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/14 17:36 UTC 版)
ジクロロメタン | |
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Dichloromethane | |
別称 塩化メチレン、 二塩化メタン、メチレンクロリド、ナルコチル、アエロテンMM、ソルメチン、ソラエスチン、methylene dichloride, Di-clo, Freon 30, R-30, DCM, UN 1593, MDC | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 75-09-2 |
PubChem | 6344 |
日化辞番号 | J2.389B |
EC番号 | 200-838-9 |
KEGG | C02271 |
ChEBI | |
RTECS番号 | PA8050000 |
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特性 | |
化学式 | CH2Cl2 |
モル質量 | 84.93 g mol−1 |
外観 | 無色液体 |
密度 | 1.3266 g/cm³, 液体 |
融点 |
−96.7 °C (175.7 K) |
沸点 |
40 °C (312.8 K) |
水への溶解度 | 13 g/L at 20 °C |
蒸気圧 | 47 kPa at 20 °C |
屈折率 (nD) | 1.4244 at 20 °C |
危険性 | |
EU分類 | X |
主な危険性 | 発がん性リスク 2A |
NFPA 704 | |
Rフレーズ | R40 |
Sフレーズ | S23 S24/25 S36/37 |
引火点 | なし |
発火点 | 556 °C |
出典 | |
ICSC 0058 | |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
概要
常温では無色で、強く甘い芳香をもつ液体。非常に多くの種類の有機化合物を溶解する。また難燃性の有機化合物であることから、広範囲で溶媒や溶剤として利用されている。特に金属機械の油脂を洗浄する用途で多用されているが、環境負荷とヒトへの毒性の懸念からPRTR法により利用と廃棄が監視される物質でもある。作業環境の管理濃度は、50ppmであり、その記録の保存は30年である。
合成法
工業的には、メタンあるいはクロロメタン(慣用名は塩化メチル)と塩素とを400-500℃で気相でラジカル反応させることで得られる。クロロメタンはメタンよりも早く塩素化されるため、本製法では、メタンのHがClで多置換された混合物が生じる。例に上げると、メタンと塩素とを当量で反応させた場合、クロロメタン:37%、ジクロロメタン:41%、トリクロロメタン(慣用名はクロロホルム):19%、テトラクロロメタン(慣用名は四塩化炭素):3%の生成比となる。この混合物から副生成物の塩化水素を除去した後、蒸留によって精製する。
ジクロロメタンはメタンの塩素化物の中では最も安定であるが、高純度品を長期保存した場合光や酸素により酸化分解されてわずかに塩化水素やホスゲンを含む場合がある。したがって、アルコール、アミン、オレフィンなどに属する、安定剤が微量添加されていることが多い。また密栓して遮光保存する必要がある。
塩化メチレンの2016年度日本国内生産量は 51,874 t、工業消費量は 7,759 t である[1]。
- ^ 経済産業省生産動態統計年報 化学工業統計編
- ^ 溶剤リサイクル工業会
- ^ “アクリサンデー接着剤”. アクリサンデー株式会社 (2022年11月29日). 2022年11月29日閲覧。
- ^ a b 「印刷事業場で発生した胆管がんの業務上外に関する検討会」の報告書及び今後の対応について 厚生労働省 平成25年3月14日
- ^ つなごう医療 中日メディカルサイト
- ^ Carcinogenicity of perfluorooctanoic acid, tetrafluoroethylene, dichloromethane, 1,2-dichloropropane, and 1,3-propane sultone
- 1 ジクロロメタンとは
- 2 ジクロロメタンの概要
- 3 用途
- 4 関連項目
ジクロロメタンと同じ種類の言葉
クロロメタンに関連する言葉 | ブロモクロロメタン トリクロロメタン クロロメタン ジクロロメタン |
メタンに関連する言葉 | ジインドリルメタン(じいんどりるめたん) ジヨードメタン ジクロロメタン ジフルオロメタン トリクロロメタン |
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