アンゴルモア 元寇合戦記 アンゴルモア 元寇合戦記の概要

アンゴルモア 元寇合戦記

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アンゴルモア 元寇合戦記
ジャンル 時代劇
漫画:アンゴルモア 元寇合戦記
作者 たかぎ七彦
出版社 KADOKAWA
掲載誌 サムライエース
ComicWalker
レーベル 角川コミックス・エース
発表号 サムライエース:vol.5 - vol.10
発表期間 サムライエース:
2013年2月26日 - 12月26日
コミックウォーカー:
2014年7月11日 - 2018年8月22日
巻数 全10巻
漫画:アンゴルモア 元寇合戦記 博多編
作者 たかぎ七彦
出版社 KADOKAWA
掲載誌 ComicWalker
レーベル 角川コミックス・エース
発表期間 2019年1月2日 -
巻数 既刊9巻(2024年3月26日現在)
小説:アンゴルモア 異本元寇合戦記
著者 銅大
イラスト たかぎ七彦
出版社 KADOKAWA
レーベル Novel 0
刊行期間 2018年6月15日 - 10月15日
巻数 全2巻
アニメ
原作 たかぎ七彦
監督 栗山貴行
シリーズ構成 ヤスカワショウゴ
脚本 ヤスカワショウゴ
キャラクターデザイン 小峰正頼
音楽 片山修志
アニメーション制作 NAZ
製作 アンゴルモア元寇合戦記
製作委員会
放送局 サンテレビTOKYO MXほか
放送期間 2018年7月 - 9月
話数 全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

あらすじ

アンゴルモア 元寇合戦記

1274年(文永11年)秋。元御家人・朽井迅三郎らは鎌倉幕府によって対馬に流刑される。嵐の海を渡り対馬に着いた流人たちは、島の主である宗氏の娘・輝日姫から恐るべき事情を知らされる。高麗を発した元朝・高麗軍の大軍団が今まさに日本に向かっており、迅三郎たちは、最前線となる対馬で戦うために送られたというのだ。そして輝日姫から「対馬のために死んでくれ」と告げられ、圧倒的に不利な状況のなか元朝・高麗軍を宗氏勢とともに迎え撃つ。

アンゴルモア 元寇合戦記 博多編

どうにか全滅を免れた輝日姫や対馬の民達だが、島は略奪の限りを尽くされこのままでは大半が餓死しかねない状況であった。迅三郎は修理のため立ち往生していた元朝の軍船を見つけると、状況打開のために軍船に密航し、博多へと向かう。

元を迎え撃つ博多では、少弐家の元に参集した御家人達が防戦の準備を進めるものの、敵を侮り自己の武功ばかりを考える御家人達は足の引っ張り合いに終始し、総大将の少弐家も絶対的な指揮権を持っていないため、ただ無為に在陣を続けるだけであった。

防戦の足並みが揃わぬ中、ついに先手の高麗軍が上陸を始める。 要衝赤坂山を占領されても、足場の良い息浜での迎撃に拘る諸将だったが、竹崎勢の先駆けに触発されて出陣、鳥飼潟での決戦に臨む。しかし、満潮により一旦戦闘が終息するまでの間に幕府軍も多くの損害を受け、見知らぬ戦法や武器(てっぽう)、想像以上の大軍だった元朝軍を目にした御家人達の間に厭戦気分が広がっていた。そんな意気消沈する諸将の目の前の浜に、朽井迅三郎が一人上陸を果たす。

登場人物

流人

朽井迅三郎くちい じんざぶろう
声 - 小野友樹[2]
本作の主人公二月騒動で幕府に捕えられ、対馬に流刑された若き鎌倉武士。義経ぎけいりゅうの武芸者[3]
光影みつかげ
鬼剛丸おにたけまる
声 - 小山力也[4]
巨漢の海賊。迅三郎に捕縛され対馬へ共に流される。敵将の劉復亨との一騎打ちで死亡したかと思われたが、片腕を失いながらも生存しており、博多編では隠岐に寄った天草太夫、迅三郎とともに行動するようになる。
白石和久しらいし かずひさ
声 - 乃村健次[4]
元御家人(地頭)。自ら「馬上打物で白石和久の右に出る者無し」というほど、馬上打物を得意とする。元朝軍に内通していた男衾を斬り、代わりに自分が内通者となる。内通がばれた際は朽井と一騎打ちをし、首を落とされる。首は輝日姫に渡され裏切者であるが手厚く葬られた。
男衾三郎おぶすま さぶろう
声 - 浜田賢二[4]
元御家人。「武蔵国の大将軍」と呼ばれたと自称する。兄を討ち家督を奪ったが、幕府に露見し、対馬に送られた。宗氏勢の金田城への入城後、元朝軍に内通する。白石を内通に誘い、断られて斬ろうとするが逆に斬られる。
阿無志あむし
声 - 堀江瞬[4]
夜目が効き、斥候を得意とする少年。京都で盗みをして捕まった。島の孤児たちを逃がすために敵軍の焚火に「てつはう」を投じて混乱させたが、海に逃げ込む際に首を射抜かれて死亡。
導円どうえん
声 - 小林裕介[4]
僧侶、金創医。「日本一の名医」と自称する。漢人の石火矢に撃たれて死亡。
火垂ひたり
声 - 竹内良太[4]
弓を得意とする。元朝軍と交戦中に額を射抜かれて戦死。
張明福ちょう みんぷく
声 - 斉藤志郎[4]
筥崎長者と謳われた商人。本人の言葉によれば、宋国の生まれ。役人たちにも賄賂を渡してきたが流刑の身になる。

宗氏一族

対馬国を支配する地頭家であり、元寇に際し侵攻から日本の国境を防衛する任に当たる。

輝日姫てるひひめ
声 - Lynn[2]
宗助国の娘。母は壇ノ浦の戦いから落ち延びた安徳天皇の孫[3]。弓が得意。対馬の戦いの終盤で元朝軍に追い詰められるが、衛士の鹿乃に気絶させられて落ち葉で身を隠されたため、見つからずに生き残った。
宗助国そう すけくに
声 - 柴田秀勝[4]
老齢の対馬地頭代で実質的な支配者。若かりしころの自分の武功を絵巻にしており、家中の者がうんざりするまで自慢するのが趣味。朽井迅三郎に触発され、一千人を超す元朝の上陸軍に立ち向かうが、奮戦虚しく討死。
宗右馬次郎そう うまじろう
声 - 松田修平
宗助国の嫡男であり、輝日姫の異母兄。元朝の上陸軍を相手に助国とともに奮戦し、高麗軍の将軍の一人を射殺すも討死。
阿比留弥次郎あびる やじろう
声 - 鈴木達央[4]
宗助国の養子格。宗助国、馬次郎なき宗家の武者としての一番高い位を有した。元朝軍の千戸将軍ウリヤンエデイとの戦いで戦死する。
宗右馬太郎そう うまたろう
宗助国の長男。幼少期から博多の少弐家に仕えていたため、難を逃れた。援軍もなく一族が捨て石にされたことに鬱屈した想いを抱えている。
貝谷権太郎かいたに ごんたろう
声 - ボルケーノ太田[5]
輝日姫の衛士。元朝軍との戦いで戦死。
鹿乃かの
声 - 小松未可子[5]
輝日姫の女性衛士。輝日姫を隠した直後、元朝軍に拉致される。
源八げんぱち
声 - 宮本誉之
宗家重臣。元朝軍との戦いで戦死。
庄野ノ太郎入道しょうのたろうにゅうどう
声 - 松田修平
宗家重臣。元朝軍との戦いで戦死。
刑部丞ぎょうぶのじょう
声 - 櫻井慎二朗
宗家重臣。
左近ノ右馬允さこんのうまのじょう
声 - 相馬康一
宗家重臣。
越前五郎治忠えちぜん ごろう はるただ
声 - 川島慶嗣
宗家の士分。ねじり鉢巻を着用している。初戦の佐須の合戦では、朽井迅三郎とともに高麗軍に突撃を行い、夜襲にも参加する。地頭勢が金田城に入城後、加志の穴倉にある食料を調達する任を受ける。
船越重貞ふなこし しげさだ
声 - 角田雄二郎
宗家の士分。緒戦の佐須の合戦では、朽井迅三郎とともに高麗軍に突撃を行い、夜襲にも参加する。元朝軍との戦いを生き残り、輝日姫を補佐する立場となっている。
船手の小太郎ふなてのこたろう
宗家の郎党。禿頭の大男。元朝が対馬に襲来した日に、急使として対馬から送りだされた。主家壊滅時に何も出来なかったことに忸怩たる思いを持っており、迅三郎に共に元朝と戦ってくれるよう懇願した。

刀伊祓

刀伊祓といばらいは、本作品の時代から六百年前の大戦を機に本土から対馬に送られ、土着した防人たちの末裔の集団。対馬地頭である宗家には服属せず、独自の習俗と戦力を持つ。防人たちが築いた古代山城である金田城を本拠地とする。

長嶺判官ながみね はんがん
声 - 小野賢章[5]
刀伊祓の指導者。ある高貴な人物の仲介により、敗走していた宗氏勢を金田城に迎えて共闘する。かつて刀伊と対峙した長嶺判官の名を受け継ぐ。元朝軍との戦いで戦死。
タツ
声 - 米山明日美[5]
刀伊祓の海女かずきめ。姉御肌の女性。元朝軍との戦いで戦死。

幕府軍

少弐景資しょうに かげすけ
声 - 立花慎之介[5]
元寇に際し、大将軍として九州御家人達の指揮にあたる。元朝軍の襲来直前に対馬を訪れ、迅三郎に援軍を送ると約束したが、父の資能の妨害で失敗した。
少弐資能しょうに すけよし
声 - 稲葉実
息子の景資が対馬に援軍を送るのを妨害する。
少弐経資しょうに つねすけ
少弐家の嫡男。景資の兄。景資と三日毎に交代する手筈で息浜に赴くが、景資の方が向いていると判断した資能の命で繰り上げで交代し筥崎の守備に就く。
千葉頼胤ちば よりたね
御家人。足場が悪いことを理由に、赤坂山奪還への出陣を拒む。
宇都宮道房うつのみや みちふさ
御家人。他の将と共に赤坂山奪還への出陣を拒む。
小代重泰しょうだい しげやす
御家人。他の将と共に赤坂山奪還への出陣を拒む。迅三郎と顔見知りで、息浜合戦を前に元朝の武器や戦法の談義をした。
島津忠宗しまづ ただむね
御家人。諸将が鳥飼潟に出陣した際も息浜に残っていた。雅を好み戦を嫌う貴族然とした性格。
大友頼康おおとも よりやす
少弐家と同格の予備の総大将。少弐家と筥崎での利権争いをしており、大友勢に対抗するために少弐家も全軍を動かせないでいる。
菊池武房きくち たけふさ
肥後の御家人。要衝である赤坂山が占領されても動こうとしない関東勢に業を煮やし、手勢100騎(歩騎合わせて300)を率いて赤坂山を強襲し奪還する。
竹崎季長たけざき すえなが
肥後の御家人。後に元朝襲来絵詞を作る人物。
小名として一括りにされる零細御家人だが、赤貧でも武具は売らず、有力御家人の旗下にも入らず、独立した一家として己の旗を掲げて戦うことを望んでいた。戦功を挙げるため、僅か5人の主従で先駆けを願い出、総大将景資から強引に許可を取る。
思うように御家人を動かせずにいた景資は、季長の先駆けを認めることで、他の御家人の功名心に火をつけることに成功した。
白石通泰しらいし みちやす
肥前の御家人。季長の先駆けに触発され、諸将の中で真っ先に出陣した。季長に続いて鳥飼潟に突入し、てっぽうの攻撃で危機に陥った季長を救う。
大蔵太子おおくら ふとこ
肥後の御家人。素肌に胴丸を着込んだ女武者。天草太夫を称し、女性ながら大蔵氏の惣領として水軍を率いる。
博多に向かう途中で弟の種資の消息を訪ねて壱岐に立ち寄り、元のはぐれ軍船を襲撃した際に密航していた迅三郎と出会う。その後、壱岐守護代の娘ゴジョウを保護したことで、種資がなんの縁も無い壱岐で一所を守って死んだことを知る。
迅三郎らを連れて博多に渡り、息浜の防衛戦では水軍で元の兵員輸送船を襲撃する。
大蔵種資おおくら たねすけ
天草太夫の弟。壱岐の守護代平景隆に仕えている。景隆より城内の女子供を任され、深手を負いながらも景隆の娘ゴジョウを逃がしたが、自らは力尽きる。

高麗軍

金方慶きん ほうけい
声 - 松山鷹志[5]
高麗軍総大将。千人長であった息子を朽井迅三郎に討ち取られる。
趙抃ちょう べん
高麗軍将軍。金方慶の娘婿。
任愷にん がい
高麗軍将軍。博多編に登場。元朝への忠誠心を試されるために真っ先に自分達、高麗軍が敵地に放り込まれることに不満を漏らすが、金方慶に諭される。
朴福ぼく ふく
高麗軍将軍。博多編に登場。夜間の上陸で高麗軍本隊が麁原山を占拠した後、先鋒として博多攻めの要衝である赤坂山を奪うが、翌朝、攻め上ってきた菊池武房率いる軍勢に奪還された末に討ち取られる。
金侁きん しん
高麗軍将軍(高麗軍副司令官格)。我儘でヒステリックな性格だが武芸の達人。
盧進義ろ しんぎ
高麗軍将軍。上司の金侁に振り回される。

元軍

クドゥン
声 - 速水奨
元軍元帥(東征都元帥・総大将)。
劉復亨りゅう ふくこう
声 - 子安武人[5]
元軍副元帥(東征左副都元帥)。金国人。猛者との一騎打ちを好む。敵を求めて息浜に上陸するが、隙を突いた景資の矢で深手を負い後送される。
洪茶丘こう ちゃきゅう
声 - 中谷一博
元軍副元帥(東征右副都元帥)。高麗人。
ウリヤンエデイ
声 - 利根健太朗[5]
元軍千戸将軍、王族。対馬国府側からの上陸軍で敗走した対馬軍を追撃する。戦費よりも部下の命を重視する。金田城の戦闘で部下の2割以上を失う。

鎌倉

北条時宗ほうじょう ときむね
幕府執権。柔弱に見せてしたたかな人物。
名越時章なごえ ときあき
声 - 楠見尚己
北条家一族。迅三郎と親しかったが二月騒動に倒れる。
名越公時なごえ きみとき
声 - 杉崎亮
時章の子。
大蔵頼季おおくら よりすえ
声 - 仲野裕
執権の御内人



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