アマルガム 金銀鉱石のアマルガム法による精錬

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アマルガム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/23 20:42 UTC 版)

金銀鉱石のアマルガム法による精錬

粉砕した鉱石をさらに微細な粒になるまで挽き、これに水を加えて練り水銀とともに撹拌すると鉱石中の金銀が水銀に溶け込むので、これをキューペル(灰吹き皿)にのせて加熱する。水銀が蒸発し不純物がキューペルに吸収されたあとに金銀の合金が得られる。この際水銀の蒸気は集めて冷却し回収する。この手法は、水銀の蒸気を扱うため作業員や周辺環境への負荷が大きく、21世紀における工業的精錬手法では用いられていない(シアン化合物を利用した青化法(en)へ移行)。しかしながら発展途上国の個人、小規模事業者の中では、依然として簡易な手法として着目され利用されている[4]

銀とアマルガム

銀鉱山でのアマルガム法の実用化は、1556年のメキシコで発明されたパティオ法英語版にまで遡る。しかし、法律の関係で実用化にはならず、実際の実用化は1572年のカホネス法となる。カホネス法とパティオ法との最大の相違は、アマルガム工程で「加熱」していた点である。この手法の導入で、従来の手法の4倍の効率で銀の採掘がなされるようになった[5]

1609年になると、鉱石と水銀と塩を浅い銅鍋で加熱する鍋混澒法英語版が発明され、この手法は19世紀まで続いた[6]

広義のアマルガム

軍事史におけるアマルガムでは、1792年フランス革命戦争勃発により、フランス革命政府は、軍隊を増強するために大量の志願兵を受け入れる必要に迫られた。このとき、軍隊の規模を一挙に拡大しつつ質を維持する目的で採用されたのがアマルガム制度である。アマルガムは前述のように「混ぜ合わせる」の意味で、熟練兵からなる1個大隊と未熟練の志願兵からなる2個大隊とを “合わせた” ことに由来する。この部隊規格は半旅団Demi-brigade准旅団[7]とも訳される)とされ、それまでの連隊制度に代わるものとした。

しかし、1803年ナポレオン・ボナパルトが連隊制度を復活させたため、既存の半旅団は逐次連隊に再改変され、半旅団は暫定的な臨時編成部隊か補助部隊にのみ使用される単位となった。現在でも半(准)旅団を名乗る部隊は、フランス外人部隊の一部でアブダビに駐屯する第13外人准旅団のみである。

インド錬金術

インドでは、水銀シヴァ神の精子でできているとされ、ラサシャストラという錬金術書にしたがって、水銀アマルガム製の仏像(parad shivalingam)やラサマニ(rasa mani、水銀宝珠)と呼ばれるアクセサリーが製作されている。


  1. ^ amalgam語源
  2. ^ amalgamate語源
  3. ^ amalgamation語源
  4. ^ “現代の「ゴールドラッシュ」の影に水銀の脅威、インドネシア”. AFPBBNews (フランス通信社). (2013年10月20日). http://www.afpbb.com/articles/-/3001718?ctm_campaign=outbrain 2015年1月3日閲覧。 
  5. ^ 集積する都市電子廃棄物による中国の環境問題並びに希少金属回収に関する技術開発
  6. ^ Engineering and Mining Journal-Press, 25 Aug. 1923, p.325.
  7. ^ 柘植久慶『フランス外人部隊』原書房、1986年。P133。


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