怪談噺とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 怪談噺の意味・解説 

かいだん‐ばなし〔クワイダン‐〕【怪談×咄/怪談×噺】

読み方:かいだんばなし

落語で、幽霊化け物などを主題したもの


怪談噺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/13 20:07 UTC 版)

怪談噺(かいだんばなし)とは、落語の演目のなかで幽霊化け物死神などといった怪異を扱うの総称[1]文化文政のころにはじまり、幕末から明治期に隆盛した[2]。林家の始祖で、文化・文政・天保に活躍した初代林家正蔵(当時は「林屋」と表記)が怪談噺の元祖とされており、三遊亭圓朝(初代)や桃川如燕なども名手とされた[2][注釈 1]

概要

落語は笑いを主体とした滑稽噺が多く、ほかに親子や夫婦の情愛を描いた人情噺があるが、怪談をもとにした怪談噺もひとつのジャンルを形成している。一般にはに演じられることが多い。

高座に背景を用意し、音曲を入れる演出方法(この音曲を「ハメモノ」という)を採用することも多い[1]。「芝居噺」と称される噺も同様の演出がとられる[注釈 2]小道具照明などを用い、実際に幽霊を出す演出もある。

落語史上最大のスターといわれる三遊亭圓朝も怪談噺を得意とした[1][3]。圓朝作『怪談牡丹灯籠』は名作中の名作として知られ、グリム童話から翻案したといわれる『死神』のほか、自作の『真景累ヶ淵』『怪談乳房榎』などいずれも傑作ぞろいで、歌舞伎でもよく上演される[1][3]

それに対し『質屋蔵』(質屋庫)は上方落語で、原話は明和4年(1767年)『友達ばなし』「手習い師匠」などにさかのぼる古い噺であり、滑稽の要素を含む[4]

戦後では8代目林家正蔵(林家彦六)が特に怪談噺を得意とし、『怪談牡丹灯籠』『真景累ヶ淵』『一眼国』などを演じた。彦六創作の怪談噺に『年枝の怪談』がある。

おもな怪談噺

上に掲げたもののほかに、

などがある。

脚注

注釈

  1. ^ 初代正蔵は「怪談の正蔵」と称せられた。
  2. ^ 「ハメモノ」は上方では一般的であるが、江戸・東京ではあまり多くはみられない。

出典

参考文献

関連項目



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「怪談噺」の関連用語

怪談噺のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



怪談噺のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの怪談噺 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS