リー代数とは? わかりやすく解説

リー代数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/11 23:02 UTC 版)

数学において、リー代数 (リーだいすう、Lie algebra)、もしくはリー環(リーかん)[注 1]は、「リー括弧積」(リーブラケット、Lie bracket)と呼ばれる非結合的な乗法 [x, y] を備えたベクトル空間である。無限小変換英語版 (infinitesimal transformation) の概念を研究するために導入された。"Lie algebra" という言葉は、ソフス・リーに因んで、1930年代にヘルマン・ワイルにより導入された。古い文献では、無限小群 (infinitesimal group) という言葉も使われている。

リー代数はリー群と密接な関係にある。リー群とはでも滑らかな多様体でもあるようなもので、積と逆元を取る群演算が滑らかであるようなものである。任意のリー群からリー代数が生じる。逆に、実数あるいは複素数上の任意の有限次元リー代数に対し、対応する連結リー群が被覆英語版による違いを除いて一意的に存在する(リーの第三定理英語版)。このリー群とリー代数の間の対応英語版によってリー群をリー代数によって研究することができる。

定義

リー代数は、ある

リー環 (Lie ring)

数学における(狭義の)リー環[注 3](リーかん、: Lie ring)はリー代数とよく似た構造で、リー代数を一般化した代数的構造と見ることもできるが、降中心列英語版の研究においても自然に生じてくる。

リー環と関連する概念としてリー群リー代数があるが、(が加法に関してになるのとは異なり)リー環は加法に関して必ずしもリー群を成さず、他方で任意のリー代数はリー環の例である。任意の結合環交換子括弧積

出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。 記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。2014年7月

和書:

  • 松島与三:「リー環論」、共立出版(1956年12月).
  • ブルバキ(著)、杉浦光夫(編・訳):「リー群とリー環」全3巻、東京図書、ISBN(4-48900211-4、4-48900212-2、4-48900213-0),(1968年12月~1973年5月).
  • 佐武一郎:「リー環の話」、日本評論社、ISBN 4-535-78157-5 (1987年6月10日).
  • シャファレヴィッチ 著、蟹江幸博 訳『代数学とは何か』シュプリンガー・フェアラーク東京 
  • 東郷重明:「無限次元リー代数」、槇書店、ISBN 4-83750585-6 (1990年3月).
  • 佐藤肇:「リー代数入門 : 線形代数の続編として」、裳華房、ISBN 978-4-78531523-8 (2000年10月).
  • 谷崎俊之:「リー代数と量子群」、共立出版、ISBN 4-320-01692-0 (2002年4月).
  • 脇本実:「無限次元リー環」、岩波書店、ISBN 978-4-00-006048-6 (2007年7月).
  • 窪田高弘:「物理のためのリー群とリー代数」、サイエンス社(SGCライブラリ66)、(2008年9月).
  • 竹内外史:「復刊 リー代数と素粒子論」、裳華房、ISBN 978-4-78531038-7(2010年9月).
  • H. ジョージァイ(著)、九後汰一郎(訳):「物理学におけるリー代数:アイソスピンから統一理論へ」、吉岡書店、ISBN 978-4-84270357-2 (2010年10月).
  • 井ノ口順一:「はじめて学ぶリー環:線型代数から始めよう」、現代数学社、ISBN 978-4-76870471-4 (2018年2月).
  • 山下博:「表現論入門セミナー[新装版]第II巻:リー代数と表現論」、日本評論社、ISBN 978-4-535-78969-2 (2022年9月).

外部リンク


リー代数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/11 06:55 UTC 版)

微分同相写像」の記事における「リー代数」の解説

特に、M の微分同相写像群のリー代数は M 上すべてのベクトル場からなりベクトル場リーブラケット英語版)を備えている。幾分形式的に、これは空間各点における座標 x に小さ変化加えることによってわかる: x μ → x μ + ε h μ ( x ) {\displaystyle x^{\mu }\to x^{\mu }+\varepsilon h^{\mu }(x)} L h = h μ ( x ) ∂ ∂ x μ . {\displaystyle L_{h}=h^{\mu }(x){\frac {\partial }{\partial x_{\mu }}}.}

※この「リー代数」の解説は、「微分同相写像」の解説の一部です。
「リー代数」を含む「微分同相写像」の記事については、「微分同相写像」の概要を参照ください。

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