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ジップロック

(ziploc から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/09/21 02:45 UTC 版)

ジップロック
種類 ストレージソリューション
所持会社 SCジョンソン
使用開始国 アメリカ合衆国
主要使用国 アメリカ合衆国、中米諸国、南米諸国、欧州諸国、日本など
使用開始 1968年
登録商標 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ウェブサイト https://ziploc.com/
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ジップロック(英語: Ziploc)は、SCジョンソンが製造するファスナー付きのプラスチック・バッグやプラスチック製コンテナ(箱や筒)のブランド。

概説

Ziplocブランドの商品には、ジッパーがひとつ(一筋)の袋、ジッパーが2重(2筋)の袋、スライド式つまみでジッパーが閉じる袋、角型のコンテナー、丸形(短い筒型)で蓋を回すと閉じるコンテナー などがある。

各商品はS、M、L、LL 等 様々なサイズが用意されいるほか、国よっては特定の用途向けで特定の縦横寸法のものが売れるので、サイズ違いも商品の種類として数えると、総計で数十類ほどはある。

用途

ファスナー付きプラスチックバッグは、食品を冷凍庫や冷蔵庫で保存する際の食料保存袋として使われるほか、小物の整理[注 1]に使われる。

コンテナ(箱)タイプもやはり、主に食品の冷凍・冷蔵保存に使われるほか小物の整理に使われている。

製造、輸出、卸売、小売

SCジョンソンのメキシコ、タイ、韓国などにある工場で製造され[1]輸出され、少なくとも数十カ国で販売されている[注 2]

SCジョンソンは多国籍企業であり北米・中米・南米や欧州ではSCジョンソンの現地法人から流通各社に向けて卸売販売されている。日本では現在、旭化成ホームプロダクツが宣伝および卸売を行っており、スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンターその他の量販店等で小売されている。大抵はキッチン用品の棚や家庭用品の棚に並んでいる。中東などSCジョンソン直営オフィスが無い地域では輸入業者などが輸入し、輸入雑貨店[注 3] 等で販売されている。

米国での歴史

1951年、Flexigripが創立されて、Borge Madisonの技術を使ってプラスチック・ファスナーを、おもにルーズリーフ・バインダーやブリーフケースの中身用に開発・販売していた。その後、製品を包むバッグの需要が多いことに気づき、1961年、日本の生産日本社(セイニチ)[2]からMinigrip型プラスチック・ファスナーのアメリカでの製造・販売権を得て、Minigrip社[3]を設立した。1964年にはMinigrip社はダウ・ケミカルと食料品用(スーパーマーケット向け)の製品の全米独占的ライセンスでの製造・販売に乗り出して、これは大成功となった。

1968年、Ziplocブランドが立ち上げられ、テスト・マーケティング(test marketing)された[4]。その後、ダウ・ケミカルはプラスチック・バッグの生産のスピードを改良してより安い材料を提供した。

1978年、Minigrip社はSignode[5]に買われて、その子会社となった。1986年、Signodeとダウ・ケミカルはZip-Pak[6]を設立。1991年には、イリノイ・ツール・ワークス(ITW)がダウ・ケミカルのZip-Pak持ち株を買ったので、Zip-PakはITWの完全子会社となった。

1990年代の米国ではDowBrands(ダウ・ブランド)のひとつとしてZiplocが販売されていたので、当時の米国で生きていた人々にとってはZiplocはもともとダウブランドだったと認識されている。

ダウケミカルの本業は化学材料を開発・製造しB to Bビジネス(企業相手のビジネス)を行うことであったので、ZiplocのようなB to C ビジネス(一般消費者向けの商売)を行うことはあまり得意ではなく、1990年代なかばには、B to Cビジネスまで行っていることで経営効率の低下を招いていると判断されB to Cビジネスは一括して分離し他社に売却することが真剣に検討されるようになった。

1997年、SCジョンソンがダウ・ケミカルのZiplocを含むDowBrandsを買収して、今に至っている。買い値は、13から17 億ドル 程度と言われている[7]。

アメリカ市場でのZiplocの特徴

アメリカでは「ml(ミリリットル)」ではなく、「Cup(カップ)」や「oz(オンス)」で容量が表記される。日本のフタは薄い水色だが、アメリカ版のフタは濃いめの青色が一般的。

アメリカではプラスチック・バッグのほか、コンテナーの一種のDivided Rectangle(仕切り付きで、サンドイッチとフルーツを分けて入れられるタイプ)や、Twist 'n Loc(ツイスト・アンド・ロック、蓋を回転させてドリンクやスープを密閉して持ち運べるタイプ)も人気である。

日本での歴史

1991年、つまりまだダウ・ケミカル社がブランドを所有していた当時、その日本法人である「ダウ・ケミカル日本」が、日本の大手トイレタリー企業であるライオン株式会社を日本での総販売元として流通を開始させた。ダウ・ケミカルは日本国内で十分な販売ルートを持っておらず、一方、当時のライオンは日本国内に強い販売ルートを持っていたが、主力の洗剤や歯ブラシだけでなくキッチン用品の拡大させようとしており、互いの強みを活かし弱点を補い合う形で業務提携が行われたのだった。

ただし当時の日本では、食品の整理や保存は陶器やガラスの容器で行うのが一般的で、まだプラスチックの袋にお金を払って食材を小分けにして冷凍・冷蔵する文化がほとんど定着していなかったため、販売数は伸び悩んだ。

1996年に旭化成へ販売権が移された。旭化成は自社製品としてキッチン用品のサランラップを持っており、強い流通ルートを持ち、一般家庭において「キッチン用品のメーカー」としての認知度がとても高く、商品イメージ上もZiplocとの親和性が高かった。旭化成はZiplocの宣伝を大々的に、かつ上手に行った。旭化成は消費者向けの宣伝で、ご飯(米飯)をサランラップに包みそれをZiploc袋に入れて冷凍保存するという用途を提案した。この宣伝をきっかけに日本でもZiplocがヒット商品となった。

その後、アメリカ側ではブランドおよび事業がダウ・ケミカルからSCジョンソンへと売却されたが、日本側では引き続き旭化成が宣伝および流通を担当するという事業提携が継続された。

現在は旭化成の子会社の旭化成ホームプロダクツが販売している。

日本における商標権はSCジョンソンと旭化成ホームプロダクツが共有している(登録商標第2203799号ほか[8])。

商品ラインナップの商品名は、フリーザーバッグ、イージージッパー®、デザインバッグ・リボン、ストレージバッグ、コンテナーなどである[9]。


脚注

注
  1. ↑ Ziplocのバッグ系のパッケージの目立つ位置に「小物の整理に」と書かれている。
  2. ↑ SCジョンソンは卸売している国の数を公表していない。少なくともSCジョンソンが直営オフィスを置いている50カ国超では卸売がされている、と推定されていることが多い。その他、世界各地の輸貿易会社など
  3. ↑ 外国からの輸入品が並ぶ店
出典
  1. ↑ “社員インタビュー”. 旭化成ホームプロダクツ. 2026年9月21日閲覧。
  2. ↑ 生産日本社(セイニチ)
  3. ↑ Minigrip, LLC
  4. ↑ Melanie Rehak (2014年). “Who Made That Ziploc Bag?”. ニューヨーク・タイムズ. 2020年5月29日閲覧。
  5. ↑ Signode Packaging Systems
  6. ↑ Zip-Pak
  7. ↑ Christine Bittar. Brandweek. New York: October 15, 2001. Vol. 42, Iss. 38, p. 4
  8. ↑ 商標登録2203799ほか。(特許情報プラットフォーム) 2022年2月2日閲覧。
  9. ↑ “商品ラインナップ”. 旭化成ホームプロダクツ. 2025年8月15日閲覧。

関連項目

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