女性化乳房
【概要】 男性の乳腺組織が発達して乳房の腫大した状態である。抗HIV薬の併用療法を長期間行った患者の中で見られることがある。まず乳輪下に硬結、腫瘤ができて本人が気づく。さらに女性乳房のように半球状に膨隆するものまである。ほとんどは症状がないが、痛みを感じることもある。片側のことも両側のこともある。
【詳しく】 エストロゲンの増加か、エストロゲン/アンドロゲン比の乱れによる相対的エストロゲン作用の増大によって起こると考えられているが、血中ホルモンの測定では異常がないことが多い。思春期の男子の半数以上に認められる。病的な原因として、薬剤(特にエストロゲン製剤)、腫瘍(精巣、副腎)、その他が知られているが、プロテアーゼ阻害剤によるリポジストロフィーの部分症状である可能性がある。

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