clock.nc.fukuoka-u.ac.jp問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 09:29 UTC 版)
「Network Time Protocol」の記事における「clock.nc.fukuoka-u.ac.jp問題」の解説
日本では、福岡大学が1993年(平成5年)からNTPサーバを公開しているが、ここを参照するように設定された機器や組み込まれたソフトウェアが非常に多いため、アクセス集中による過負荷に悩まされていることが、2005年に報告された。契約しているインターネットサービスプロバイダ (ISP) の公開するサーバを利用することで、この問題は解消するので、ISPや研究機関等が加入者向けにサービスするNTPサーバや公開NTPサーバに、今すぐ設定を変更することである。 2017年現在も、福岡大学NTPサーバへのデータトラフィックは過大な状態が続いており、平均180Mbpsに達している。アクセス過多の原因の一つとして、一部メーカーのネットワーク機器にNTPサーバのアドレスがハードコーティングされていることが挙げられている。 ネットワーク機器にアドレスがハードコーティングされた一例として、TP-Link製の無線LAN中継器がある。この機器は、本来の時刻同期の目的ではなくインターネット回線の接続状態を確認するため、福岡大学を含む複数のNTPサーバへ数秒間隔でアクセスする仕様になっていた。TP-Linkからは管理画面を開いている間のみNTPサーバへアクセスするよう、仕様を変更したファームウェアが公開されている。 2017年、福岡大学は同 NTP サービスの提供を2018年4月以降に停止する事を発表した。これは、データトラフィックが多すぎるため、大学ネットワーク運用に無駄な費用がかかっている事や、サービス開始当初の1993年はNTPで時刻同期することが研究対象であったが、現在では様々なアプライアンスが販売されているため、NTPの研究として役目を終えたと理由を挙げている。2019年3月12日に2台あるNTPサーバーのうちの1台を停止した。
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