カソードルミネセンス
【英】:cathodoluminescence
電子ビームの照射によって固体内の電子を励起して、その電子が再結合するときの発光のことで、この励起−再結合の現象を用いた電子状態を分析する手法のことを指す。半導体の場合、価電子帯の電子が伝導帯に励起されるとき、この電子が価電子帯に生じた正孔と再結合する過程で発光する。絶縁体の場合、禁制帯内にある孤立電子準位から伝導帯への励起、有機物ではHOMOからLUMOへの励起が関与する。 発光は赤外から紫外に亘るが、励起されるエネルギーが大きくなると再結合の確率が減り、発光しなくなる。不純物等によって価電子帯と伝導帯の間にできる各種の電子状態(エネルギー準位)を調べるのに使われる。分光には紫外用、可視光用、赤外用など数本の回折格子が使われる。エネルギー分解能は非常に高く、約10meVである。試料中の不純物や構造欠陥などの検出や、生物試料の抗体(免疫体)の研究などに利用される。
電子ビームの照射によって固体内の電子を励起して、その電子が再結合するときの発光のことで、この励起−再結合の現象を用いた電子状態を分析する手法のことを指す。半導体の場合、価電子帯の電子が伝導帯に励起されるとき、この電子が価電子帯に生じた正孔と再結合する過程で発光する。絶縁体の場合、禁制帯内にある孤立電子準位から伝導帯への励起、有機物ではHOMOからLUMOへの励起が関与する。 発光は赤外から紫外に亘るが、励起されるエネルギーが大きくなると再結合の確率が減り、発光しなくなる。不純物等によって価電子帯と伝導帯の間にできる各種の電子状態(エネルギー準位)を調べるのに使われる。分光には紫外用、可視光用、赤外用など数本の回折格子が使われる。エネルギー分解能は非常に高く、約10meVである。試料中の不純物や構造欠陥などの検出や、生物試料の抗体(免疫体)の研究などに利用される。
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