agdaとは? わかりやすく解説

Agda

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/08 07:53 UTC 版)

Agda
パラダイム (証明支援システム)
最新リリース 2.6.4.3[1]/ 2024年3月6日 (11か月前) (2024-03-06)
影響を受けた言語 Coq, (Epigram, ML, Haskell)
プラットフォーム Cross-platform
ウェブサイト Agda wiki
拡張子 .agda, .lagda
テンプレートを表示
agda2による証明の抜粋

Agda(アグダ)は、定理証明器、すなわち数学的な証明を検証するコンピュータプログラムであり、ペール・マルティン=レーフ型理論の一種における構成的証明構築のための対話的システムである。機能的には、依存型をもつ関数型プログラミング言語であるともみなすこともできる。1990年代よりチャルマース工科大学で主に開発されている。

他の定理証明支援系ではスクリプトによって「タクティク」(tactic)を指定して証明を操作するのに対して、Agda では証明を項として表し直接操作するというアイデアに基づいている。言語はデータ型や case式、シグネチャやレコードといった一般的なプログラミング構成概念をもつ。Emacsインターフェイスを使って対話的にコードを作成できるほか、直接コードをコンパイルする処理系の開発も進んでいる。

Agda

Agda は当時チャルマース工科大学で開発されていた、依存型理論を基にした証明支援系(ALF, Alfa)やプログラミング言語(Cayenne)に続いて開発された。2000年代の半ばに大幅な改良が計画され、 Agda2 として実装された(以前のバージョンを Agda1 と表記して区別する場合も多い)。Agda2は、Ulf Norellによってチャルマースで開発が続いている。インスタンス導出、文脈から推論できるときは省略できる暗黙の変数など、構文は Agda 1 から変更されている(ただし、変換ツールが開発されている)。Agda 2 はより可読性の高い証明を得るための方法として、Unicodeが広く使われている。

Agda 2 は Makoto Takeyama と Nils Anders Danielsson によって開発されたコマンドラインツールおよび強力なEmacsモードの両方を提供する。

Agda 実装者会議(AIM: Agda Implementers' Meeting)が定期的に開催されている。会議期間中は Code Sprint と呼ばれる共同作業に多くの時間が割り当てられ、参加者は小グループに分かれて Agda の機能拡張、ドキュメント整備、ライブラリ作成などを進める。

Agda 2 はEpigramに似ている。

脚注

  1. ^ Release notes for Agda version 2.6.4.3”. 2024年6月2日閲覧。

参照

  • C. Coquand et al. An Emacs interface for type directed support constructing proofs and programs. ENTCS 2006.
  • A. Abel, et al. Verifying Haskell Programs Using Constructive Type Theory, ACM SIGPLAN Workshop Haskell'05, Tallinn, Estonia, 30 September 2005 http://www.tcs.informatik.uni-muenchen.de/~abel/haskell05.pdf
  • M. Benke et al. Universes for generic programs and proofs in dependent type theory. Nordic Journal of Computing, 10(4):265-289, 2003. http://www.cs.chalmers.se/~marcin/Papers/universes.pdf
  • T. Coquand et al. Connecting a Logical Framework to a First-Order Logic Prover. FroCos 2005, pp. 285-301.

外部リンク


Agda

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/16 06:39 UTC 版)

「Agda」の記事における「Agda」の解説

Agda は当時チャルマース工科大学開発されていた、依存型理論を基にした証明支援系(ALF, Alfa)やプログラミング言語(Cayenne)に続いて開発された。2000年代半ば大幅な改良計画され、 Agda2 として実装された(以前のバージョンを Agda1 と表記して区別する場合も多い)。Agda2は、Ulf Norellによってチャルマースで開発続いている。インスタンス導出文脈から推論できるときは省略できる暗黙変数など構文は Agda 1 から変更されている(ただし、変換ツール開発されている)。Agda 2 はより可読性の高い証明を得るための方法として、Unicode広く使われている。 Agda 2 は Makoto Takeyama と Nils Anders Danielsson によって開発されコマンドラインツールおよび強力なEmacsモード両方提供する。 Agda 実装者会議(AIM: Agda Implementers' Meeting)が定期的に開催されている。会議間中Code Sprint呼ばれる共同作業多く時間割り当てられ参加者は小グループ分かれて Agda の機能拡張ドキュメント整備ライブラリ作成などを進める。 Agda 2 はEpigram似ている

※この「Agda」の解説は、「Agda」の解説の一部です。
「Agda」を含む「Agda」の記事については、「Agda」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「agda」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「agda」の関連用語

agdaのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



agdaのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのAgda (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのAgda (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS