WTO紛争解決機関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 09:20 UTC 版)
自由貿易のルール違反をめぐって国家間の紛争が起きる場合があり、WTOは調停解決のためにWTO紛争解決機関(英語版)を設けている。紛争解決機関では、専門家が紛争当時国の意見をもとに通常は1年以内に結論を出す。ルール違反をしているという結論の出た国が違反を続けた場合、WTOには強制力はなく、苦情を申し出た国は関税や輸出制限などの報復権利を得る。これまでの紛争としては、ガソリンと大気汚染をめぐるベネズエラとアメリカの紛争や、バナナをめぐるEUと中南米の紛争などがある。紛争解決機関は、輸出指向型の成長をする新興国にとって有利になる。アメリカなど大国との経済摩擦を二国間協議ではない方法で解決できるためである。
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