スピナックス (潜水艦)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > スピナックス (潜水艦)の意味・解説 

スピナックス (潜水艦)

(USS Spinax から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/17 01:53 UTC 版)

艦歴
発注:
起工: 1945年5月14日
進水: 1945年11月25日
就役: 1946年9月20日
退役: 1969年10月11日
その後: スクラップとして売却
除籍: 1969年10月11日
性能諸元
排水量: 1,570トン(水上)、
2,415トン(水中)
全長: 311 ft 8 in
全幅: 27 ft 3 in
吃水: 15 ft 5 in
機関: フェアバンクス=モース
ディーゼルエンジン
エリオット・モーター発電機4基
最大速: 20ノット(水上)
9ノット(水中)
航続距離: 11,000カイリ(10ノット時)
(19 km/h 時に 20,000 km)
試験深度: 400ft (120m)
乗員: 士官、兵員81名
兵装: 5インチ砲1門、40mm砲1門、
21インチ魚雷発射管10門

スピナックス (USS Spinax, SS-489) は、アメリカ海軍潜水艦テンチ級潜水艦の一隻。艦名は小型のサメの一種クロハラカラスザメ学名(種小名)に因んで命名された。

クロハラカラスザメ(学名Etmopterus spinax(Linnaeus, 1758)

艦歴

スピナックスは1945年5月14日にメイン州キタリーポーツマス海軍造船所で起工した。1945年11月25日にトム・C・クラーク夫人によって命名、進水し、1946年9月20日に艦長A・R・ファウスト中佐の指揮下就役する。

就役後は11月15日にコネチカット州ニューロンドンに移動し、大西洋艦隊潜水艦部隊に配属される。1946年12月15日、カリブ海へ向けて出航し整調巡航を行い、1947年1月28日に完了した。ニューロンドンに帰還、11月まで沿岸での作戦活動に従事、北はラブラドール地方北極圏までの巡航を行った。1948年1月に艦種変更が行われ、船体番号は SSR-489 (レーダー哨戒潜水艦)に変更された。同年前半はカリブ海で活動し、5月にオーバーホールのためポーツマス海軍造船所に帰還した。作業は10月に完了し、新型レーダーおよび通信機材が装備され、後部魚雷発射管の撤去および前部魚雷発射管2門の廃止、シュノーケルの追加、戦闘指揮所の設置が行われた。改修後スピナックスはレーダー哨戒駆逐艦と同様の能力を持つこととなった。

スピナックスは1949年1月3日から3月3日まで、戦後初の第6艦隊潜水艦部隊の1隻として地中海に展開した。ニューロンドンへ帰還すると、バージニア州ノーフォークを拠点とする第6潜水戦隊に配属されたが、第一次世界大戦以来初めて同地を拠点とする潜水艦であった。東海岸沿いに作戦活動に従事し、1950年1月6日から5月23日まで再び第6艦隊と共に地中海に展開する。スピナックスはノーフォークに帰還し、6月12日に西海岸へ転属となる。

6月29日にカリフォルニア州サンディエゴに到着すると、スピナックスはオーバーホールのためサンフランシスコ海軍造船所に入渠した。その後1951年8月17日から10月16日まで真珠湾へ巡航し、サンディエゴに帰還した。1952年1月1日に第53潜水艦隊に配属され、通常の任務を再開した。4月にメア・アイランド海軍造船所でオーバーホールに入り、作業が完了すると8月7日にサンディエゴに帰還した。

スピナックスはサンディエゴを拠点として活動し、1954年11月1日に極東へ向けて出航する。スピナックスは第7艦隊と共に活動し、フィリピン香港台湾日本を訪問した後1955年5月7日にサンディエゴに帰還した。1956年6月から10月までメア・アイランド海軍造船所でオーバーホールを行い、サンディエゴで回復訓練を行った後任務に復帰した。その後1957年1月4日から7月1日まで、および1958年7月3日から12月16日まで太平洋西部に展開した。

対潜水艦戦闘の開発に伴い、スピナックスはフリート・シュノーケル改修が行われることとなった。改修作業は1959年4月13日から9月11日までメア・アイランド海軍造船所で行われた。探索および火器管制レーダー以外の全てのレーダーが撤去され、通信設備は通常の潜水艦と同様のものに変更された。また、戦闘指揮所は乗員の居室に変更された。新型のソナーと火器管制装置が装備され、船体の改良も行われた。8月15日に SS-489 (攻撃型潜水艦)に再び艦種変更された。改修が完了するとスピナックスは1960年の前半まで回復訓練および沿岸での作戦活動に従事した。

1960年5月3日にサンディエゴを出航したスピナックスは第7艦隊と共に西太平洋に展開し、11月3日に母港に帰還した。その後1962年6月27日から12月17日、1965年8月18日から1966年3月15日、1967年1月6日から6月25日、1969年2月から8月13日の4度の極東における配備期間を除いて、スピナックスの西海岸における活動が中断されたのは定時のオーバーホールによるもののみであった。

1969年9月、老朽化したスピナックスはもはや任務に適さないと判断され、1969年10月11日に退役、同日除籍された。スピナックスの船体は1972年6月13日にジデル・エクスプロレーション社に売却され、スクラップとして廃棄された。

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「スピナックス (潜水艦)」の関連用語

スピナックス (潜水艦)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スピナックス (潜水艦)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのスピナックス (潜水艦) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS