USAF宇宙飛行士操縦ユニット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 04:00 UTC 版)
「宇宙飛行士推進ユニット」の記事における「USAF宇宙飛行士操縦ユニット」の解説
アメリカ空軍(USAF)の宇宙飛行士推進ユニット(AMU)は、有人軌道実験室(MOL)の一部としてジェミニ宇宙船を使用することを計画していたアメリカ空軍によって設計された。AMUは、過酸化水素を燃料として使用するバックパックである。AMUの合計デルタV機能は、毎秒約76.2メートル(毎秒約250フィート)で、MMUの約3倍であった。宇宙飛行士はバックパックのようにAMUをストラップで固定し、後のMMUのような2つのハンドコントローラーを使用して操縦する。高温のガスが射出されるため、宇宙飛行士のスーツは、クロメル-R金属布で作られた金属製の「パンツ」を追加装備する必要があった。AMUはジェミニ9号のミッションで搭載されたが、宇宙飛行士のユージン・サーナンが、ジェミニのキャビンから宇宙船の後ろにあるAMU保管場所への移動が困難で、過熱してヘルメットのフェースプレートが曇ったため、テストできなかった。AMUは、ジェミニ12号に搭載されて打ち上げられて飛行し、ジェミニ宇宙船から飛行することを目的としていたが、ミッションの2か月前に延期された。NASA主任宇宙飛行士であるナルド・スレイトンは、後に自伝で、アメリカ空軍が「他の誰かの衛星を検査する機会があるかもしれないと思った」ため、AMUがMOLプログラム用に開発されたのではないかと推測した。
※この「USAF宇宙飛行士操縦ユニット」の解説は、「宇宙飛行士推進ユニット」の解説の一部です。
「USAF宇宙飛行士操縦ユニット」を含む「宇宙飛行士推進ユニット」の記事については、「宇宙飛行士推進ユニット」の概要を参照ください。
- USAF宇宙飛行士操縦ユニットのページへのリンク