UClinux
MMU(メモリマネジメントユニット)と呼ばれるメモリ管理のためのハードウェアがないシステムでも動作するように改変が加えられたLinuxカーネルおよびシステム。
Linuxでは、動作時に仮想記憶を利用しているため、物理アドレスと仮想アドレスの変換を行うハードウェア(MMU)が必要となる。しかし、μClinuxを利用することにより、MMUを持たないシステムでもLinuxを動作させることができるようになる。なお、MMUが利用できないため、プログラムの実行形式には特殊なフォーマットが必要になる(FLATバイナリ)ほか、プロセススタックの自動割り当てやスワップ処理ができない、メモリ保護機能がないなどの制約が発生するが、それ以外の点では通常のLinuxとまったく同等の機能を有する。そのため、主にハードウェア資源に制限がある組み込み用途などで使用されることが多い。
以前は、Linuxカーネルとは別に配布されていたが、Linuxカーネルのバージョン2.6以降から正式にカーネルソースツリーに含まれるようになった。
なお、英語表記では「μ」が表示できないため、uClinuxと表記される。
関連見出し
Linux
カーネル
組み込みLinux
関連URL
μClinux(http://www.uclinux.org/)

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