TI-89シリーズとは? わかりやすく解説

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TI-89 シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/23 15:58 UTC 版)

TI-89
TI-89
種類 プログラミンググラフ電卓
製造メーカー テキサス・インスツルメンツ
販売開始 1998年
販売終了 2004年
後継 TI-89 Titanium
計算機
入力方式 DAL
ディスプレイ LCDドットマトリックス
表示サイズ 160×100
CPU
プロセッサ Motorola 68000
周波数 10、12 MHz
プログラミング
ユーザーメモリ 256 KB RAM (188 KB利用可能)
ファームウェア
メモリ
2 MBフラッシュメモリ (639 KB利用可能)
その他
電源 4 AAAバッテリー英語版
1 CR1616 or CR1620

TI-89 および TI-89 Titaniumテキサス・インスツルメンツ(TI)が開発したグラフ描画可能な電卓である。欧米では内蔵の数式処理システムの人気により、当時の学生がよく使っていた。このため、試験や授業への持ち込みを禁止している学校が多かった。もはや古い電卓であるが、今(2017年現在)でも TI-89 Titanium が新品で入手可能であり、ACT(American College Testing)では禁止されている[1]。しかし、SAT (大学進学適性試験)など、電卓持ち込みが許されている試験もある。

日本では株式会社ナオコが取り扱っている。

TI-89

TI-891998年にリリースされた。160×100 ピクセルの液晶ディスプレイフラッシュメモリを備え、Advanced Mathematics Software を内蔵している。2004年夏、後継の TI-89 Titanium に置き換えられた。見た目が美しくないということで、TI-89 から Titanium への移行を好まないユーザーも多い。

TI-89 のマイクロプロセッサMC68000であり、10MHzか12MHzで駆動している(ハードウェアのバージョンにより異なる)。RAMは256KB(うち190KBをユーザーが利用可能)、フラッシュメモリは2MB(うち700KBをユーザーが利用可能)である。これらのメモリに数式、変数プログラム、テーブル、テキストファイル、リストを格納できる。

機能

TI-89 は同社のTI-92 Plusキーボードと表示を小型化したものである。TI-92 のようなQWERTY配列のキーボードを備えた機器を試験に持ち込めないことが多いことから、電卓型の同等機能のものに対するニーズが大きく、TI-89を作ることになった。また、TI-92 は電卓としては大きすぎて扱いにくい。米国での大学入試(ACT)には持ち込めないが、SAT には持ち込める。

その最大の機能は組み込み型の数式処理システム(CAS)である。このシステムには以下のような機能がある。

  • 代数式の単純化。(x^3-x^2-8x+12)/(x+3) と入力すると
    TI-89 Titanium

2004年夏に後継の TI-89 Titanium がリリースされた。2006年にはRAM増量と高速化 (16MHz) がされている。

ミニUSBポートを備え、同一機種やPCと接続可能である。また、CellSheetという表計算ソフトが内蔵されている。数式処理システムも若干強化されている。

C言語やアセンブリ言語で TI-89向けに書かれたプログラムに問題が存在し、場合によっては再コンパイルが必要であるが、これに対処するユーティリティソフトウェアも登場している。非互換の原因はメモリマップの違いによるところが大きい。

関連項目

HP 49/50 シリーズヒューレット・パッカード社の同時期の対抗機種)

TI-Nspireシリーズ(TI-89 Titanium の事実上の後継機種)

外部リンク


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