Southdown, Inc.(NYSE:SDW)
住所: | 1200 Smith StreetSuite 2400Houston, TX 77002United States |
電話: | 1- (713) 650-6200 |
FAX: | 1- (713) 653-6950 |
ウェブサイト: | http://www.southdown.com |
業種: | 資本財 |
業界: | 建設材料 |
» ダウ・ジョーンズ米国企業総合情報データベースはこちら
スピン密度波
![]() | この記事は語句の内部リンク、見出しのマークアップなどスタイルマニュアルに沿った修正が必要です。 |
スピン密度波(-みつどは、英語: spin density wave、SDW)とは、基本的には一つの方向にだけ金属の性質を持つ「1次元性導体」の電流を運ぶ電子が作るスピン密度の波である。原理的には電荷密度波(CDW)と同様に理解できるが、CDWは電子間のクーロンの法則を無視できる場合のものであるのに対し、SDWはクーロン斥力が大事になるときに生じる。電子の「スピン」という量子力学特有の性質が主役である。SDW(とCDW)は、ある特徴的な波長を持つ波であり、SDWでは電子のスピンの密度に粗密波が生じる[1][2]。
原理
SDWの起因と性質を理解するには、量子力学の世界で考察する必要がある。しかし、その結論は次のようにイメージできる。まず、CDWでは、電子系との相互作用の結果、物質を構成する原子・分子の配列周期に新たな周期歪の波が生じて、電子系には同じ波長の密度の波が生じ、混成波としてCDWが生じる。その波長の大きさは、ちょうど1波長の中に2個の電子が割り当てられるようなものである。SDWでは、上向きスピンと下向きスピンそれぞれの電子が密度波を作り、その密度波の波長は、CDWと同じく、ちょうど1波長の中に2電子が割り当てられる大きさである。上向きスピン、下向きスピンそれぞれの電子の波は、電子間クーロン斥力を最小にするように互いに避け合う。つまり、上向きスピンの粗密波の密度最大の位置には、下向きスピンの密度最小の位置がくる。その結果、1次元方向に上向きスピンの波の密度のピークと、下向きスピンのそれとが交互に位置することになる。スピンは磁性の担い手であり、これは反強磁性の状態である。
相転移
SDWが生じると金属状態から絶縁体状態への相転移が生じる。その理由は、例えば一つの向きのスピンの電子に対して、逆向きのスピンの電子はCDWのときの格子歪の波に相当する作用を及ぼすので、量子力学のバンド理論でいう「フェルミエネルギー」にバンドギャップが開くからである。また、SDWは物質中に不純物(特に磁性不純物)がなければ、物質中を任意の速さで滑って電流を運ぶことができる。またクロムのように1次元性導体でなくても、その電子系に1次元とみなせる方向があれば、その方向に沿ってSDWが生じることができる。このような性質はCDWと基本的に共通である。
SDWとCDWは、固体におけるエネルギーの低い2つの似通った秩序状態を指す。2つの状態とも、異方的な低次元物質もしくはフェルミエネルギー
- SDWのページへのリンク