PostScriptフォントの変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 00:27 UTC 版)
「モリサワ」の記事における「PostScriptフォントの変遷」の解説
日本語PostScriptフォントは、当初OCF形式のものが販売されていた。これは1バイトの欧文PostScriptフォントを多数積み重ねた構造をしていたため、処理が重いなどの問題があり、のちに構造を簡素化するなどの対処でこれを改善したCID形式のフォントが販売された。しかし同社のCIDフォントは、OCFフォントとPostScript名が同一だった。そのため新旧のフォントを混在させるとさまざまな問題が生じた。同社としては、ユーザーがインストールしているOCFフォントをすべてCIDフォントに置き換えれば問題ないとして有料アップグレードを推奨していたが、買い替えは進まなかった。 そういった問題点を解消するため、モリサワは仕様を一部改訂した「New-CIDフォント」をリリースした。これはフォント名の先頭にA-CIDと付けることでOCFフォントと区別し共存できるようにしたほか、アウトライン抽出も可能とするなど改善が加えられている。そのため、同社のPostScriptフォントには「OCF」「CID (旧CID)」「New-CID」の3種類が存在する(ただし、Illustratorのバージョンによっては各フォントを同時に使用していると区別がつかない場合もある)。また、それぞれの商品を販売する段階で、アウトラインデータのバグ補修/同一文字コードにおける字形の変形(字体変更のほか、エレメントの微調整も含む)を行っており、互換性が完全同一とは言い難い側面もある。
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