Packard Bellとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Packard Bellの意味・解説 

パッカードベル

(Packard Bell から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/20 17:22 UTC 版)

パッカードベルPackard Bell )は、アメリカ合衆国で創業(発祥)し、2008年時点ではオランダに本社を置いた電気機器メーカー。2007年エイサーに買収され、独立した企業としては消滅した。

名称よりヒューレット・パッカード(コンピュータメーカー)やパシフィック・ベル(電話会社)と混同ないしグループ企業と誤認されることが多いが、これらとは無関係である。

概要

1986年から使用開始したロゴ

1933年ロサンゼルス無線機器メーカーとして創業し、テレビラジオの製造にも進出したが1968年テレダインに買収されて同社の一部門となった。

1986年にベニー・アラジェムらの投資家グループがテレダインの家電部門を買収し、1990年代前半より低価格のパーソナルコンピュータ(PC)の販売で攻勢を仕掛ける。高級路線のIBMコンパックに対し、低価格路線の店頭販売で一時は米国内でシェア2位にまで登り詰めたが、直販のデルゲートウェイの低価格PC参入などで収益が悪化した。日本では、1994年、デスクトップとして PB440M/6(ISAx4スロット,486DX2-66MHz)、ノートパソコンとして PB486Note/m(モノクロ液晶,486SX-25MHz) などを販売した(販売代理店は千葉電子株式会社)[1]

パッカードベルが発売した「角置き」デスクトップ。フロッグデザインがプロダクトデザインを担当した。

1995年、日本でPC-9800シリーズからPC/AT互換機への切り替えが課題となっていた日本電気(NEC)が資本参加し、1996年7月には日本電気の海外部門と合併してパッカードベルNECとなった[2]。また、同年10月に日本法人のパッカードベルNECジャパンを設立した[3]。この戦略はNECにとって上記の日本でのAT互換機対応の他、ほとんどシェアのなかった海外(特に北米)PC市場への進出を企図したものであった。

日本ではパッカードベルNECのPCは主にダイエー家電量販店ネット通販で販売されたが振るわず、NEC本体も1997年発売のPC98-NXシリーズ以降はPC/AT互換機への切り替えが進んでパッカードベルNECの存在意義が薄れた。一方、上記の通り米国内のシェアは年々低下し、NEC本社からの度重なる金融支援にもかかわらず業績は好転せず、繰り返される支援を「年中行事」と揶揄されるほどだった[4]

2003年~2009年のロゴ

1998年7月には完全子会社化して[5]事業の回復を図ったが、日本法人はPC98-NXシリーズ(Avanza NX)のダイレクト販売への転換を経て1999年6月に解散[6]。米国でもこの年eMachinesフリーPCが登場してからはほとんど売れなくなり、NECは同年11月に年内での工場閉鎖を含むリストラ策を発表、米国でも2000年にPC事業から撤退するとともに社名を「NECコンピューターズ」に変更した[4]。以降はヨーロッパ市場でオランダに本社を置いてPC事業を継続するのみであり、パッカードベルはチリヨーロッパアジア太平洋地域の一部(日本は含まれない)でのブランド名として残るだけであった。

2006年10月16日には、株式をeMachines(現ゲートウェイ)創業者のラップ・シュン・ヒュイへ売却した。これにより、NECグループからパッカードベルブランドが完全に消滅した[7]

現在は欧米市場でデジタルオーディオプレーヤーなどを中心に製造を行っている。

2007年10月、パッカードベルは台湾のパソコンメーカーエイサーにより買収されることが発表された。

2008年2月26日、欧州委員会がパッカードベル買収を承認した[8]

脚注

  1. ^ 塚本慶一郎『DOS/V POWER REPORT '94冬号』株式会社インプレス、1994年1月8日、2頁。 
  2. ^ NECが、Packard Bellと自社の海外部門を統合”. PC Watch (1996年6月4日). 2012年5月6日閲覧。
  3. ^ パッカードベルNECジャパン設立、10月1日営業開始”. PC Watch (1996年9月30日). 2012年5月6日閲覧。
  4. ^ a b パッカードベルがNECに残したもの---戦略なき投融資のツケ重く”. 日経BPネット (1999年11月16日). 2011年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月24日閲覧。
  5. ^ NEC、Packard Bell NECを子会社に”. PC Watch (1998年7月31日). 2012年8月30日閲覧。
  6. ^ パッカードベルNECジャパン解散”. PC Watch (1999年5月28日). 2012年8月31日閲覧。
  7. ^ “NEC、欧州の個人向けパソコン事業売却を発表”. IT+PLUS. (2006年10月16日). http://it.nikkei.co.jp/pc/news/index.aspx?n=AS1D1608O%2016102006 
  8. ^ “欧州委員会、AcerによるPackard Bell買収を承認”. ITmedia. (2008年2月29日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/29/news024.html 

外部リンク


「Packard Bell」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳

英語⇒日本語日本語⇒英語

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Packard Bell」の関連用語

Packard Bellのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Packard Bellのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのパッカードベル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2026 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2026 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2026 GRAS Group, Inc.RSS