大英帝国勲章
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大英帝国勲章 Most Excellent Order of the British Empire | |
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![]() 大英帝国勲章ナイト・グランドクロス星章 | |
イギリスの君主による栄典 | |
種別 | 騎士団勲章 |
標語 |
神と帝国のために For God and the Empire |
創設者 | ジョージ5世 |
資格 | イギリス国民、英連邦王国市民、またはイギリスのために重要な業績を上げた外国人。 |
主権者 | チャールズ3世 |
グランドマスター | カミラ |
地位 |
ナイト / デイム・グランド・クロス (GBE) ナイト / デイム・コマンダー (KBE/DBE) コマンダー (CBE) オフィサー (OBE) メンバー (MBE) |
過去の地位 |
エンパイア・ギャラントリー・メダル 大英帝国メダル |
歴史・統計 | |
創立 | 1917年 |
階位 | |
上位席 | ロイヤル・ヴィクトリア勲章 |
下位席 | 階級により異なる |
略綬(左:軍人用、右:文民用) |
大英帝国勲章(だいえいていこくくんしょう、英語: Order of the British Empire)は、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(以下、「イギリス」または「英国」と表す)の騎士団勲章 (Order)。"Order" は「勲章」と日本語訳されるヨーロッパの栄典で、元の意味は「騎士団」であり、等級は中世の騎士団の階級制度を模したものである。大英帝国勲章はイギリスの騎士団勲章の中では最も新しく、最も広範囲に与えられ、最も叙勲数の多い勲章である。
概要
1917年にイギリス国王ジョージ5世が創設した。それまでの勲章は貴族、軍人、役人、政治家が主な対象で、一般の市民に与えられることは少なかったため、功績の対象を経済人、文化人、芸能人、スポーツ選手や社会奉仕活動等と広範囲にした勲章を新たに創設したものである。勲爵士団、または勲章のランクとしてはそれぞれ同一クラスの勲章の中では最も順位が低いが、有名人が受章する事が多いため非常によく知られた存在である。
勲章のモットーは「神と帝国のために」(For God and the Empire ) である。
勲章には次のランクがある。
- ナイト・グランド・クロス又はデイム・グランド・クロス(大十字騎士 GBE)
- ナイト・コマンダー又はデイム・コマンダー(司令官騎士 KBE/DBE)
- コマンダー(司令官 CBE)
- オフィサー(将校 OBE)
- メンバー(団員 MBE)
受章者は名前の後に、勲位を示す頭文字(ポスト・ノミナル・レターズ)を付すことが許される[1](例えば「Mr. John Smith」ならば「John Smith, CBE」)。
名称に「ナイト」が含まれる上位の2つがいわゆる「ナイト爵」の一種で、英国籍を有していれば男性ならサー、女性ならデイムの敬称を許される。このようなことから、日本語メディアで(日本人が)「イギリス王室からサーの称号を受ける」「ナイトに叙せられる」などと紹介された場合[2][3]、多くはこの大英帝国勲章のナイトのいずれかを与えられ、ナイト・バチェラーという下級騎士団に叙されたケース[6]である。
外国人への叙勲は通常外務大臣の推挙により、イギリス国内に工場を置く大企業の社長などが多く受章している[7]。外国人受章者は "Honorary"(名誉)を冠して呼ばれ、年2回の叙勲者名簿に掲載されない代わりに、名前に続けて勲章の略称を記すことは許される[8]。
勲章の意匠

MBE | OBE | CBE | KBE | GBE | ||
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正章 | 正章と副章 | 正章 | 副章、頸飾 | |||
(文民用) | (軍人用) | (文民用) | (文民用) | 正章(文民用) | 正章(軍人用) | |
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裏面 | 女性用 | 軍人用マント | ||||
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文民用 | 軍人用 | |
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1917年 – 1935年 | ![]() |
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1936年 - | ![]() |
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受章者
脚注
- ^ London Gazette: no. 56878. p. 3351-3355. 14 March 2003. Supplement No.1.
- ^ 大谷繞石「ナイト叙位式」『日本及日本人』67(紀元節号)、政教社、1925年2月、70頁、NDLJP:1596996/18。
- ^ 桑原册次郞「武士道とナイトフード」『日本及日本人』67(紀元節号)、政教社、1925年2月、91頁、NDLJP:1596996/209。
- ^ 宮城良征、當間愛晃、遠藤聡志「〈原著論文〉日本語オントロジー辞書システム Ontolopedia の構築と興味抽出手法への応用検討」『知能と情報』第21巻第5号、日本知能情報ファジィ学会、2009年、815-826頁、CRID 1390282680163403264、doi:10.3156/jsoft.21.815。
- ^ “ナイト”. Ontolopedia [α]. 琉球大学工学部情報工学科NAL研究室 (2007年2月2日). 2015年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月12日閲覧。 “イギリス法上では貴族とされる身分ではなく、その称号はあくまでも栄典の授与(叙勲)であって、爵位の授与(叙爵)にはあたらないので、日本語で「爵」の字を用いて訳するのは混同を招き、適切ではない。”
- ^ 「Ontolopedia [α]」[4]による定義[5]。
- ^ 君塚 2004, pp. 269–271.
- ^ “Nominate someone for an honour or award” (英語). GOV.UK. イギリス政府. 2012年7月17日閲覧。
参考資料
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書籍
発行年順。
- Ailsby, Christopher (1989). Allied Combat Medals of World War II. 1. Avon: Haynes Publishing Group. ISBN 978-0-85059-927-5
- 君塚直隆『女王陛下のブルーリボン : ガーター勲章とイギリス外交』NTT出版、2004年。ISBN 4757140738。
- 小川賢治『勲章の社会学』晃洋書房、2009年3月。ISBN 978-4-7710-2039-9。
- Duckers, Peter (2009). British Military Medals - A Guide for the Collector and Family Historian. South Yorkshire: Pen & Sword Books Ltd. ISBN 978-1-84415-960-4
関連項目
外部リンク
- 英王室公式サイト
- 英国政府公式サイト(London Gazette: no. 56878.の抜粋) (PDF)
- ナショナルアーカイブス(軍人顕彰の新制度)
- “ナショナルアーカイブス(軍人顕彰の旧制度)” (英語). 2007年6月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年10月3日閲覧。
- “The UK Honours System” (英語). 2009年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年10月3日閲覧。
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