Microcom Networking Protocol
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 00:29 UTC 版)
「モデム」の記事における「Microcom Networking Protocol」の解説
MNP (Microcom Networking Protocol) は、アメリカMicrocom(マイクロコム)社が提唱した、モデム用のデータ圧縮とエラー訂正のための規格の総称。第三者組織によって標準化された規格ではないが、一部の規格は内容が一般に公開されたことと、実際にMicrocom Networking Protocolを搭載したマイクロコム社のモデムの伝送品質が優れていた事から普及した。クラス1から10までクラス分けがされており、上位のクラスは下位のクラスの機能をすべて含んでいる。ほかの通信プロトコルと組み合わせて使用される。 クラス毎の特徴は以下の通り。 クラス1 非同期半二重通信を行う。 クラス2 非同期全二重通信を行う。 クラス3 同期型通信を行う。スタートビット、ストップビットを送らないことからスループットは非同期無手順通信の110%程度になる。 クラス4 回線品質に応じてパケット長を自動設定する。また、送受信されるデータからコントロールビットの重複を取り除くことでスループットは非同期無手順通信の120%以上になる。 クラス5 ランレングス圧縮とハフマン符号によるデータ圧縮を行う。スループットは200%となる。 クラス6 通信量に応じて全二重通信を2倍の半二重通信として使う手法および通信速度の自動設定。 クラス7 ファースト・オーダ・マルコフモデルによるハフマン符号データ圧縮をおこなう。スループットは約300%。 クラス9 データ・パケットにACKを付加するPiggy Back Askingと指定したデータ・パケットのみを再送要求できるMultiple Selective Negative Ackに対応する。 クラス10 移動体通信など用の、伝送路の状態変化により通信速度やパケットサイズを調節し、再送信などを減らして送信効率を上げるもの。 なお、クラス8は欠番である。
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