MD1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/06 04:53 UTC 版)
「三菱重工業MD形台車」の記事における「MD1」の解説
川崎車輌のOK形台車と同様、ペデスタル式の軸箱案内機構で不可分的に発生する遊間が原因で生じる輪軸の1軸蛇行動を嫌い、摺動面が無く遊間が原理的に発生しない軸箱支持機構の開発を目的とした。 そのため、中央の枕ばね寄りに支点を置いた片持ち式のスイングアームで軸箱の上下動を案内する軸梁式を採用する。 OK形台車とは異なり、中心にスナッパーと呼ばれる摩擦力による減衰装置を内蔵したコイルばねによる軸ばねを前後の軸箱よりそれぞれ外側に設置してばね下重量となる軸梁を短くし、更にその支点を、側梁中央部直下で台車枠と結合し、線路と平行に設置したトーションバーで弾性支持することで横弾性を与えている。 枕ばねは左右各2組の軌道面に対し垂直方向に作用するスナッパー入りのコイルばねを用い、枕木方向への揺動を許容する揺れ枕吊りによって揺れ枕を支持する。 ただし、側枠との支点を各1ヶ所のピンで行う通常の吊りリンクではなく、T字形の吊りリンクを用い、その上部左右に短いリンクを結合、これらのもう一端を「ハ」の字状に開いて側枠と結合・支持することにより、1m以上の長いリンクを用いた通常型揺れ枕吊りと同等の揺動周期をそれより格段に短いリンクで実現し、台車そのものの小型化を実現する、TTリンクと呼ばれる機構を採用している。
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