IFOSC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 11:18 UTC 版)
IFOSCは、“IUCAA Faint Object Spectrograph and Camera”(IUCAA微光天体分光撮像装置)の略で、2m望遠鏡の直射カセグレン焦点に取り付けられた、ギラワリ天文台の主力観測装置である。ヨーロッパ南天天文台がコペンハーゲン大学天文台で設計・製作した、EFOSCを元に設計されている。 IFOSCの構想は、 撮像観測と分光観測の両立 広い視野・広い同時取得波長域 迷光の最小化、透過効率の最大化 どの波長域でも幅広い波長分解能を選択可能 といった点が重視されている。 IFOSCは、検出器に2K×2K、ピクセルサイズが13.5μmのEEV裏面照射型CCDを採用している。撮像観測における空間抽出スケールは44μm/秒角で、視野は10.5分四方、フィルターはU、B、V、R、Iバンドを備えている。分光観測の観測波長域は、350nmから850nmまでで、グリズム(英語版)を使い分けることで、波長分解能は190から3700までを実現する。 望遠鏡のカセグレンポートとIFOSCの間には、較正系が設けられており、フラットフィールド補正や分光観測の波長較正に使用する光源や、狭帯域フィルターが用意されている。狭帯域フィルターは、半値幅が8.0nmで、波長帯は水素のHαの静止波長とドップラー偏移波長に適応する仕様となっている。
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