Fast Local Internet Protocol
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 05:46 UTC 版)
「Amoeba (オペレーティングシステム)」の記事における「Fast Local Internet Protocol」の解説
Fast Local Internet Protocol (FLIP) は、ネットワーク層における通信プロトコルであり、Amoebaで使われている。FLIPは、Amoebaの開発中に、並行して開発された。Amoebaを構成するコンピュータ群は、すべてFLIPを使って相互に通信を送受信する。概念的には、Amoebaでのネットワーク層プロトコルを、FLIP以外のIPなどの別のネットワーク層プロトコルに置き換えることは、可能である。FLIPは、Amoeba以外のシステムでも実装することが可能である。実際にUNIXで動くFLIPが実装されている。すなわち、AmoebaとUNIXコンピュータの間でFLIPを使って通信することが可能であるし、さらにはAmoebaに依存せず、UNIXコンピュータ同士でFLIPを使って通信することも可能である。またアンドリュー・タネンバウムは、FLIPの「MS-DOS用のバージョンを作れないという理由は見当たらない。」と述べている。 FLIPは、通信プロトコルの一式であり、次に示す要件を満たすように設計された。 透過性 遠隔手続き呼び出し (RPC、リモートプロシージャコール) のサポート グループ通信 (複数のプロセスからなる「グループ」で使われる通信) のサポート プロセス・マイグレーション - プロセスを、あるコンピュータから別のコンピュータへ、ネットワークが異なってもだれにも気づかれることなく移動することを可能とする セキュリティ - 暗号化技術により、プロセスによる他のプロセスの真似を不可能とする ネットワーク管理 - 自動再構築のためのサポート 広域ネットワークのサポート FLIPでは、1GBまでの大きさのデータグラムを扱うことができる。FLIPの上位層でTCP/IPやTCP/IPを基盤とするプロトコルを動作させることができる。このようにしてAmoebaは、TCP/IPネットワークに参加することができる。
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