EMCのデモ車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/25 15:58 UTC 版)
「EMC製の1800馬力ディーゼル機関車」の記事における「EMCのデモ車」の解説
EMCは、将来的な旅客列車牽引需要に備えて1935年5月に2両のデモンストレーション用の機関車を製造し、それぞれ製造番号をとって511、512と付番した。箱形の車体構造はそのまま販売する意図はなかったが、エンジンそのものや牽引力を誇示するために役立ち、箱形の車体はEユニットに受け継がれた。車体形状は直方体で、前面のふたつの窓と貫通扉の上部のそれぞれ対応するような位置に空気取り入れ口があった。 この2両は、あるときは1両で、またあるときは2両1組で試運転を行った。1両の場合は単編成の列車の牽引や閑散線区での作業に、2両の場合は大型の蒸気機関車の代替として、または繁忙な先駆での作業に使用された。 #511はアッチソン・トピカ・アンド・サンタフェ鉄道(ATSF)に貸し出され、後述するATSF#1とATSF#1Aが牽引するスーパー・チーフの予備機として銀色に塗装され、ATSF#1Bとされた。 #512も同様で、銀色に塗装されたのちにATSF1Cとされ、不調であったATSF#1の代わりに1937年5月18日に初めてスーパー・チーフ2の牽引に充当された。 1938年、有用性を失い、2両のデモ車はスクラップにされた。台車や機器類は2両のNW4入換機に転用され、ミズーリ・パシフィック鉄道に納入された。
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