CIA極秘文書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 06:32 UTC 版)
2005年に機密解除・公開された、アメリカ中央情報局(CIA)の文書には『服部卓四郎ファイル』や『辻政信ファイル』が存在する。有馬哲夫はファイル解析の結果、辻の『潜行三千里』の記述は「おおむね事実」であるという。辻の大陸での行動は中国国民党からの報告がCIA文書となって残っているので、辻の活動はその文書から確認できるという。 アメリカ国立公文書館で2005年から2006年に解禁されたCIAの機密文書によると、CIAを始めとするアメリカの情報機関は戦後、辻らに接近したという。しかし、辻を「政治においても情報工作においても性格と経験のなさから無価値である」「機会があるならばためらいもせずに第三次世界大戦を起こすような男」(1954年の文書)と酷評している。 吉田政権へのクーデター話は、服部卓四郎ファイルに入っている。クーデターの指導者は服部卓四郎で主要メンバーは児玉誉士夫、天野辰夫、本間憲一郎、井本熊男らであるという。辻はグループを説得し、倒すべき敵は社会党と日本共産党であるとした。グループはクーデターの代わりに小規模の暗殺を行うことも計画し、そのターゲットは広川弘禅であるとした。ただ、このクーデターの話はファイルで「信頼性を判断できない情報源からもたらされた信憑性を判断できない情報」であると評価されている。 有馬哲夫は、この情報が中国からもたらされている事実もふまえ、中国とのつながりもある辻の一種のはったりではないかと考えている。
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